佐々木健一のレビュー一覧

  • 辞書になった男 ケンボー先生と山田先生

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    従来の体質を変えないといけないという山田先生の強い思いと強引な実行力に感謝します。この本や映画テレビ等を通して辞書を創りたいという人が沢山出てきて特徴のある辞書が沢山出てくればいいなと思いました。

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    2025年09月17日
  • 辞書になった男 ケンボー先生と山田先生

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    新明解が面白い辞書として取り上げられていることしかしらなかったが、そこに至るまでの話がドラマティックで面白かった。

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    2025年06月11日
  • 美学への招待 増補版

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    読んでいるうちに、諸美学に関するトピックスであることにふと気がついたりして面白かった。とくに、増補部にあたる箇所は、現代美学の潮流を扱っているので、これから研究を始めたい人に有用だと思う。

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    2024年07月15日
  • 「面白い」のつくりかた(新潮新書)

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    「面白いとは、差違と共感の両輪である」
    アイデアは組み合わせによって出来上がる。組み合わせとは足し算や、掛け算のことだけを言うのではなくて、引き算も含まれる。たとえばツイッターは「従来のブログ機能」にあえて「文字数の制限」を組み合わせた結果成功した。
    「合わせ鏡の法則」取材をする時、自分自身の姿勢が相手にも反映される。テンション高く聞けば相手も高く、抽象的に聞けば抽象的に、論理的り聞けば論理的に答えが得れる。相手の本音を引き出したければまず自分が本音を語ることが大切。
    「わかりやすさ」=「面白さ」ではない。しかし、「わかりそうでわからない」というものは吸引力を持っており、興味を持続させる。「モ

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    2024年03月23日
  • 美学への招待 増補版

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    2004年に初版が発行されて、これは2019年に発行された増補版です。

    美学というものは、芸術や美しいということに関する哲学のようです。

    大量生産されているただの便器にタイトルをつけて展覧会に出品した話などいろいろな話がありました。

    文章は、ですます調で読みやすいですが、内容は、私にとっては難しくて、半分くらいしか理解できていないと思いました。

    だからといって、つまらないのではなくて、何回か読み直したくなる本だと思いました。

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    2023年09月15日
  • 辞書になった男 ケンボー先生と山田先生

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    項羽と劉邦、最澄と空海、信玄と謙信、エジソンとテスラ…そんな歴史上の大人物達で無くとも、同時代に並び立つ二人の天才のライバル関係を描いたストーリーというのは大抵の場合、すごく面白い。

    しかもそれをNHKの番組制作ディレクターという圧倒的に取材力に長けた人がノンフィクション・エッセイとして書いたら。その時点で面白くなることは自明だ。筆者はこの本が初の著作らしいが信じられないくらい文章の構成が巧みに感じた。圧倒的な取材量に基づく事実の裏どり、肉付けがあることが文章から透けてくる。

    『舟を編む』という辞書編纂者にスポットを当てた三浦しをん著の名作小説があるが、あんなドラマは小説の中だけだと思って

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    2023年07月08日
  • 雪ぐ人 えん罪弁護士 今村 核

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    『99.9刑事専門弁護士』。この数字はドラマ用にデフォルメされたものと思いきや、それが日本の現実で、覆すためのハードルがこんなに高いとは…。

    今村核弁護士の弁護活動には頭が下がるし、希望にも思えるけど、それがひとりや少数派のままだと自分が冤罪事件の当事者になった時どうなるのかが簡単に想像できすぎて恐ろしい。
    実社会には松本潤もいなければ、HEROの木村拓哉もイチケイのカラスの竹野内豊もいないので…もはやどこから手をつけたらいいのかわからないほど根が深いけれど、一歩ずつ進むしかないし、進んでいけると信じたい。そのためにも今村弁護士を追ったドキュメンタリー番組。再放送を強く希望します。

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    2021年11月19日
  • 辞書になった男 ケンボー先生と山田先生

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    東大の同期だったケンボー先生と山田先生。
    当初は共に「明解国語辞典」を作っていましたが、ある時を境にケンボー先生は「三省堂国語辞典(三国)」を、山田先生は「新明解国語辞典」を別々に編むようになります。

    二人の間に何があったのか、それぞれどんな思いで特色ある辞書を編んだのか。

    関係者の証言や、辞書の語釈などから、徹底的に調べあげていくノンフィクション作品です。

    地味で地道な辞書の編纂という仕事に、全人生をかけた二人の男の熱い信念に、感動しました。




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    2021年10月26日
  • 美学への招待 増補版

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    twitterで流れてくるイラストには魅力を感じる。
    それとは別に、フェルメールの絵には美しさを感じる。
    そして、背伸びして出かけた美術館で目にする現代アートは訳が分からない。
    この3種類の絵の違いがジャンルの違いを超えているのは明らかですが、何が違うのか分からないでいました。
    自分の感性や教養が足りないから、現代アートは分からないのかとも考えていました。

    本書の第7章・第8章は、何が芸術なのか、どのような態度で臨めば観賞できるのかという問いを通じて、私の長年の疑問に答えてくれました。
    また、この美学という分かりそうで分からない学問が、なぜ哲学の一種であるのかにも。

    ところで、第6章「芸術

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    2022年01月20日
  • 「面白い」のつくりかた(新潮新書)

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    著者はNHKで長くテレビの制作に関わってきた
    人です。ゆえにテレビにおける『面白さ』につ
    いて語っています。

    テレビ番組と言ってもバラエティではないです。
    主にドキュメンタリー、ノンフィクションです。

    その種の番組において『面白い』と視聴者に感
    じさせるにはどうするべきか。

    そもそも『面白い』と人が感じるのは、どうい
    う時なのか、あらゆる角度から考察します。

    何もテレビ関係の人だけに対してではなく、最
    近よく聞くクリエティブさを求められるビジネ
    スパーソンにも、大いに学びと気づきを与えて
    くれる一冊です。

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    2021年04月01日
  • 「面白い」のつくりかた(新潮新書)

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    ネタバレ

    数々のドキュメンタリー制作で知られる佐々木健一氏の著書。
    「面白い」という抽象的な感覚を言語化してくれている。ただ、あくまで映画やドキュメンタリーといった分野での「面白い」の印象。
    英語でいうとfunnyよりinterestingに近い。
    ただ、自分もテレビマンとしてのキャリアを積み上げていく予定なので、大変参考になった。

    以下、勉強になったことを簡単にまとめます。

    ・面白いとは差異と共感の両輪。差異が関心を生む。意外性によって視聴者の心を揺さぶり、その上で人物に共感を覚えてもらう。
    ・新しいものを生むには過去を知る。「想像とは記憶である」(黒澤明)アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ

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    2021年03月28日
  • 「面白い」のつくりかた(新潮新書)

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    著者があとがきで書いているように、仕事に対する哲学書だと思った。自分の仕事にも当てはまる内容だった。

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    2020年05月03日
  • 雪ぐ人 えん罪弁護士 今村 核

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    本作は冤罪事件を取り扱う弁護士の話であり、実際に担当した裁判の緻密な検証が見事。加えて、最後の最後で、父と息子の話となり、このエピソードも大いに感動した。これで著者の作品は全て読んだが、いずれも素晴らしい作品だと思う。

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    2020年01月18日
  • 神は背番号に宿る

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     野球の背番号を巡るエピソードがふんだんに盛り込まれている本。江夏の引退試合、ソフトバンクの藤井ハリーなど、涙なしでは読めないような野球選手の生き様が胸を打つ。好著。

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    2019年12月30日
  • 辞書になった男 ケンボー先生と山田先生

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    一気に読んだ。実に面白い。「明解国語辞典」から「三省堂国語辞典」と「新明解国語辞典」が生み出された経緯、赤瀬川源平「新解さんの謎」で話題となったユニークな記述、昭和47年1月9日の謎など、全てのエピソードが面白く、言葉というものの深さを改めて認識することとなった。お勧めの一冊。

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    2019年12月29日
  • 辞書になった男 ケンボー先生と山田先生

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    著者、佐々木健一氏は本書で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞されたそうです。
    平成25年4月29日、NHK-BSプレミアムの特番。
    「ケンボー先生と山田先生~辞書に人生を捧げた二人の男」という番組の取材内容に新たな証言や検証を加えて構成したものだそうです。

    ケンボー先生というのは『三省堂国語辞典』を編纂した見坊豪紀(けんぼうひでとし)氏のことで、山田先生というのは、『新明解国語辞典』を編纂した山田忠雄氏のことです。
    二人は東大の同級生で二人とも三省堂の社員でした。
    最初はケンボー先生の助手として山田先生と二人で、『明解国語辞典』を作っていたそうです。それが途中から、簡単に言うと山田先生の反乱で

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    2019年09月29日
  • 辞書になった男 ケンボー先生と山田先生

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    ネタバレ

    数年前にNHKで放送していた番組は見ていたけど、番組放送後に判明した事実なども補完されていて面白かった。
    見坊先生の言葉に対する姿勢が、辞書は言葉を正すものではないというOEDの姿勢とまったく同じというのが面白い。

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    2019年04月18日
  • 雪ぐ人 えん罪弁護士 今村 核

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    凄まじい生き方をするすごい人がいた

    NHKドキュメンタリー「ブレイブ 勇敢なる者」
    を見終わった時に心が震えた!

    冤罪弁護士・今村核さんに密着したドキュメンタリーだった。


    これは、そのドキュメンタリーを撮ったディレクターが書いた本。

    99.9%有罪
    残り0.1%の無罪
    無実の罪を認めてしまった「弱くさせられている人」
    その無実を確実なものとするために真実をとことん追求していく

    鮨店の放火事件では現場の模型を自ら作り燃焼実験をし、チカン事件の時は映像を何百回と自ら確認し、
    さらには骨格のことや人間の皮膚神経についてまで調べる。
    執拗ともいえるその姿勢は「変人」と揶揄されることも…

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    2019年02月15日
  • 辞書になった男 ケンボー先生と山田先生

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    国語辞書はどれも同じ、一冊あれば十分。と思っていたが、そうではなかった。どの国語辞典にも「個性」があり、その個性とは書き手の「人格」に他ならい、極めて人間味の溢れるものである事を知る事が出来たのは、大きな収穫。さらに、ケンボー先生と山田先生という、二人の辞書編纂者の生き様も大変面白かった。

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    2019年01月02日
  • 雪ぐ人 えん罪弁護士 今村 核

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    ネタバレ

    この弁護士さん自身が書かれた著書を読みたくなりましたね。

    この先生の、「信念を貫くこと=生きる意味」は採算を度外視しなくては成り立たない。しかし採算度外視のままでそれをし続けていけば自分の人生は破滅してしまう。その葛藤がすごかった。描かれた孤独の様相が壮絶だった。
    ここに描かれたこの弁護士さんの孤独は私たちがこの著書を読んで知るものよりもはるかに実質は過酷だと感じます。私たちはかろうじて一端を知るのみで、体感では理解しえないでしょう。

    冤罪事件の実際、そしてそれを覆すことの想像を絶する困難と日本の司法の現状、読めば読むほど無実である人間が犯罪に巻き込まれることの恐ろしさを感じます。

    そし

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    2018年11月11日