佐々木健一のレビュー一覧
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「面白いとは、差違と共感の両輪である」
アイデアは組み合わせによって出来上がる。組み合わせとは足し算や、掛け算のことだけを言うのではなくて、引き算も含まれる。たとえばツイッターは「従来のブログ機能」にあえて「文字数の制限」を組み合わせた結果成功した。
「合わせ鏡の法則」取材をする時、自分自身の姿勢が...続きを読むPosted by ブクログ -
2004年に初版が発行されて、これは2019年に発行された増補版です。
美学というものは、芸術や美しいということに関する哲学のようです。
大量生産されているただの便器にタイトルをつけて展覧会に出品した話などいろいろな話がありました。
文章は、ですます調で読みやすいですが、内容は、私にとっては難...続きを読むPosted by ブクログ -
項羽と劉邦、最澄と空海、信玄と謙信、エジソンとテスラ…そんな歴史上の大人物達で無くとも、同時代に並び立つ二人の天才のライバル関係を描いたストーリーというのは大抵の場合、すごく面白い。
しかもそれをNHKの番組制作ディレクターという圧倒的に取材力に長けた人がノンフィクション・エッセイとして書いたら。...続きを読むPosted by ブクログ -
『99.9刑事専門弁護士』。この数字はドラマ用にデフォルメされたものと思いきや、それが日本の現実で、覆すためのハードルがこんなに高いとは…。
今村核弁護士の弁護活動には頭が下がるし、希望にも思えるけど、それがひとりや少数派のままだと自分が冤罪事件の当事者になった時どうなるのかが簡単に想像できすぎて...続きを読むPosted by ブクログ -
東大の同期だったケンボー先生と山田先生。
当初は共に「明解国語辞典」を作っていましたが、ある時を境にケンボー先生は「三省堂国語辞典(三国)」を、山田先生は「新明解国語辞典」を別々に編むようになります。
二人の間に何があったのか、それぞれどんな思いで特色ある辞書を編んだのか。
関係者...続きを読むPosted by ブクログ -
twitterで流れてくるイラストには魅力を感じる。
それとは別に、フェルメールの絵には美しさを感じる。
そして、背伸びして出かけた美術館で目にする現代アートは訳が分からない。
この3種類の絵の違いがジャンルの違いを超えているのは明らかですが、何が違うのか分からないでいました。
自分の感性や教養が足...続きを読むPosted by ブクログ -
著者はNHKで長くテレビの制作に関わってきた
人です。ゆえにテレビにおける『面白さ』につ
いて語っています。
テレビ番組と言ってもバラエティではないです。
主にドキュメンタリー、ノンフィクションです。
その種の番組において『面白い』と視聴者に感
じさせるにはどうするべきか。
そもそも『面白い』...続きを読むPosted by ブクログ -
数々のドキュメンタリー制作で知られる佐々木健一氏の著書。
「面白い」という抽象的な感覚を言語化してくれている。ただ、あくまで映画やドキュメンタリーといった分野での「面白い」の印象。
英語でいうとfunnyよりinterestingに近い。
ただ、自分もテレビマンとしてのキャリアを積み上げていく予定な...続きを読むPosted by ブクログ -
本作は冤罪事件を取り扱う弁護士の話であり、実際に担当した裁判の緻密な検証が見事。加えて、最後の最後で、父と息子の話となり、このエピソードも大いに感動した。これで著者の作品は全て読んだが、いずれも素晴らしい作品だと思う。Posted by ブクログ
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一気に読んだ。実に面白い。「明解国語辞典」から「三省堂国語辞典」と「新明解国語辞典」が生み出された経緯、赤瀬川源平「新解さんの謎」で話題となったユニークな記述、昭和47年1月9日の謎など、全てのエピソードが面白く、言葉というものの深さを改めて認識することとなった。お勧めの一冊。Posted by ブクログ
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著者、佐々木健一氏は本書で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞されたそうです。
平成25年4月29日、NHK-BSプレミアムの特番。
「ケンボー先生と山田先生~辞書に人生を捧げた二人の男」という番組の取材内容に新たな証言や検証を加えて構成したものだそうです。
ケンボー先生というのは『三省堂国語辞典』を...続きを読むPosted by ブクログ -
数年前にNHKで放送していた番組は見ていたけど、番組放送後に判明した事実なども補完されていて面白かった。
見坊先生の言葉に対する姿勢が、辞書は言葉を正すものではないというOEDの姿勢とまったく同じというのが面白い。Posted by ブクログ -
凄まじい生き方をするすごい人がいた
NHKドキュメンタリー「ブレイブ 勇敢なる者」
を見終わった時に心が震えた!
冤罪弁護士・今村核さんに密着したドキュメンタリーだった。
これは、そのドキュメンタリーを撮ったディレクターが書いた本。
99.9%有罪
残り0.1%の無罪
無実の罪を認めてしま...続きを読むPosted by ブクログ -
国語辞書はどれも同じ、一冊あれば十分。と思っていたが、そうではなかった。どの国語辞典にも「個性」があり、その個性とは書き手の「人格」に他ならい、極めて人間味の溢れるものである事を知る事が出来たのは、大きな収穫。さらに、ケンボー先生と山田先生という、二人の辞書編纂者の生き様も大変面白かった。Posted by ブクログ
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この弁護士さん自身が書かれた著書を読みたくなりましたね。
この先生の、「信念を貫くこと=生きる意味」は採算を度外視しなくては成り立たない。しかし採算度外視のままでそれをし続けていけば自分の人生は破滅してしまう。その葛藤がすごかった。描かれた孤独の様相が壮絶だった。
ここに描かれたこの弁護士さんの孤...続きを読むPosted by ブクログ -
ちょっと変わった辞書として有名な、新明解辞典(以下新明解)、そして学生向けに作られた三省堂国語辞典(以下三国)、それぞれの辞書を作ったのは2人の男だった。
山田先生は新明解を作り、ケンボー先生は三国を作った。
けれども、最初は、明解国語辞典を2人で作っていた。
辞書といえば言葉の定義がはっ...続きを読むPosted by ブクログ -
着陸直前の航空機が突然墜落した。パイロットの操作ミスなのか?同様の事故が頻発する中、その原因を調査し、未知の気象現象「ダウンバースト」を発見した日本の気象学者・藤田哲也の生涯をたどる。人とは違う発想は、徹底した観察から生まれたが、その原点は、長崎の原爆直後の調査を経験したことにあったのだ。
純粋な藤...続きを読むPosted by ブクログ -
辞書編纂者の偉人「見坊豪紀」その人物像がよくわかる。それだけではない。この偉人は、もう一人の偉人「山田忠雄」がいてこの人がいなければまた、ケンボー先生も偉人足りえなかったことがよくわかる。なかなかの快作です。Posted by ブクログ