佐々木健一のレビュー一覧

  • 辞書になった男 ケンボー先生と山田先生

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    舟を編むという映画を観て、辞書編纂者という存在を知り、他にも事実お二人の偉大な先生によって、辞書が産まれた様を読むことができ、辞書に対する印象が大幅に変わりました。実家にある国語辞典が何なのか早く確認したいです。

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    2022年01月05日
  • Mr.トルネード 藤田哲也 航空事故を激減させた気象学者

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    佐々木健一さんという人は、テレビ制作をしていた人だから、ほんとに構成が上手い。人を惹きつける方法を知り尽くしている。この本もテレビ番組を元にしているので、まるでドキュメント番組を見ているみたい。
    まず初めにCGマンガによるつかみ(映画の予告編みたい)があって文章が始まり、藤田哲也博士のダウンバースト発見のシーンがくる。読者の興味が高まったところで、生い立ちと人となりが語られる。ここで読者は藤田哲也博士がいかに有能で、努力家で、愛すべき人物であるかを知る。好きになっちゃう。そのあとちょっと難しい説明も入る初めのシーンの解説となる。
    これを読み通せない人がいるとは思えないほどのテクニック。
    これは

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    2020年07月23日
  • 美学への招待 増補版

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    美学に関するトピックが複数掲示され章立てられているが、トピック間の繋がりがあまり読み取れず難しかった。それだけ広大な地平ということなのか。

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    2020年03月01日
  • 「面白い」のつくりかた(新潮新書)

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    面白いとは、差異と共感の両輪である

    差異とは、相対的なものである

    作品のクオリティは情報量で決まる

    ボケ足映像を美しいと感じるワケ
    人間の網膜は中心部ほど視細胞の密度が高く、中心にあるものほどハッキリと見えて、周辺部はぼやけて見える
    =主観的な現実"により近い見え方だから

    作品のクオリティは、"観客が受け取る情報量"で決まる
    別な言い方をすれば、「いかに観客に多くの情報量を受け取ってもらうか」がカギ

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    2019年12月12日
  • 「面白い」のつくりかた(新潮新書)

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    面白いに近道はない。全く同意見。

     人の心を動かし、「面白い」と感じさせる二つの要素”差異”と”共感”は、どちらか一つではなく、”両輪”として機能することが重要です。

     会議によってそれまで誰も思いつかなかった斬新なアイデアが生まれた、という例はほとんど記憶にありません。

     業界や職種の異なる人間が参加し、立場を越えて自由に意見を述べる。そうした組み合わせの中から革新的なアイデアが生まれるのかもしれません。

    「地道に調べ、よく学ぶという正攻法しか、いいアイデアを生む道はない」

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    2019年11月30日
  • 美学への招待 増補版

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    タイトル名から難しいテーマを想像してしまうが、非常に分かり易い現代的なテーマを意識した内容で興味深い本だった。章立ての名称からも。例えば「センスの話」「カタカナからの美学」「コピーの藝術」「生のなかの藝術」「藝術の身体性」「しなやかな応答」…などから類推できる。15年ぶりの増補とのことで、そのあたりの解説も著者の熱意が感じられた。アートと藝術という言葉の違いの日本での微妙な彩!(アートではあるが、藝術ではない!日本の便法が外国では使い分け不可能)、ミュージアムに対する日本語の美術館と博物館の違い。スポーツと藝術の関係性は確かに例えばサッカーの得点までの藝術的、創造的なプレーというのがあったりす

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    2019年08月26日
  • Mr.トルネード 藤田哲也 航空事故を激減させた気象学者

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    気象学者・藤田哲也。日本ではあまり知られていない藤田さんは、竜巻がよくおこるアメリカでは、亡くなった時にはニューヨークタイムスの朝刊に写真付きで追悼の記事が載せられました。竜巻の大きさを分類する単位F(フジタ)スケールは現在も世界中で使われている竜巻の単位の原案を考案した人である。そして、謎の航空機事故の原因を突き止めた。ダウンバーストと名付けたそれは、当初、ほとんどの気象学者に受け入れられず、約10年もの間、論争が続きました。
    けれど、藤田の説をパイロットたちは実感していた。そして、藤田の説が立証され、現在ではダウンバーストの予防が張られ、大きな航空事故がなくなった。

    日本人として知ってい

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    2017年10月29日
  • Mr.トルネード 藤田哲也 航空事故を激減させた気象学者

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    “現在、私たちは飛行機に乗って、安全に世界中を旅することができる。しかし、30年程前までは1年半に1度の割合で墜落事故が起こり、多くの人命が失われた。そうした悲劇を食い止め、現代に生きる私たちに空の安全をもたらしたのは一人の日本人でした。彼の名は藤谷哲也。その原点は長崎の原爆調査だった。アメリカで活躍し、日本ではほとんど知られてこなかった偉大な気象学者の足跡”

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    2017年09月13日
  • タイトルの魔力 作品・人名・商品のなまえ学

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    芸術作品とそのタイトルの関係について、理論的および歴史的な観点から考察をおこなっている、ユニークな美学書です。

    著者は、芸術作品とタイトルの関係をめぐって鑑賞者が取る態度には、「教養派」と「審美派」の二種類があるといいます。「教養派」はタイトルを通して作品を制作した作者の意図に近づくことをめざし、「審美派」はタイトルによってみずからの芸術的直感が一定の方向に誘導されてしまうことに対する警戒を表明します。著者は、たがいに対立するこの二つの態度が、ともに近代的芸術観に基づいていると論じています。こうして著者は、タイトルを手がかりとすることで美学上の中心的な問題に踏み込んでいきます。

    本書の議論

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    2015年09月26日
  • 日本的感性 触覚とずらしの構造

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    久々に教科書的な本を読んだ。その為読むの辛かったが、部分的に読み直ししてみよう。嗅覚や味覚で記憶が呼び起こされることはあったかな?

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    2011年06月26日
  • タイトルの魔力 作品・人名・商品のなまえ学

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    絵画や彫刻の展覧会で、作品の傍らには必ずネームプレートが寄り添っている。
    音楽、小説、詩、戯曲…。
    いずれにもなんらかのタイトルが付されている(なかには「無題」というタイトルもある)。
    では、このタイトル、いつごろからどのように、作品と不即不離の関係になったのだろう。
    人の名前、商品のネーミングも視野に入れながら、芸術作品におけるタイトルの役割と歴史を考える、刺激に満ちた美学の冒険。

    [ 目次 ]
    タイトル、この気になるもの
    なまえと名詞
    なまえの魔力
    名づけとネーミング
    商品名とタイトルの場所
    タイトルの空間
    タイトルの歴史学(文学の場合;絵画の場合)
    タイトルの言語学―「テ

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    2011年04月03日
  • タイトルの魔力 作品・人名・商品のなまえ学

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    2007年07月03日
    ずっと気になっていた図書でしたが、いよいよタイトルについての疑問が湧いてきたので読まざるを得ませんでした。どことは言えないが、美術史家ではなく美学家が書いている文章だな、と全般的に感じ取れる本でした。
     私の興味を特に惹いたのは、タイトルという本題からは逸れますが、ヴィットゲンシュタンの「家族類似性」とか「風景相(アスペクト)」についての話でした。M先生が演習で触れていた作品の内にある美学、作品の外にある美学についても少し言及してありました。
     『本の遠近法』の帯に「本が本を呼ぶ」というフレーズがありますが、本当にそれは可能なのかもしれません。気になる本から、気になる

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    2009年10月07日
  • タイトルの魔力 作品・人名・商品のなまえ学

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    ちょっと僕には難しいので読み終えてはいない本だが「なるほど」と感じることが多い。特に美術系の作品に対しての「タイトル論」みたいなのはアート鑑賞にてはさらに深く作品を感じることができるようになるかも。ただ考え過ぎは余計なことかも、さらっと読んでしまおうと感じた。

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    2009年10月04日
  • タイトルの魔力 作品・人名・商品のなまえ学

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    近代的タイトル=メタテクスト。
    風景相とひらめきのずれ(タイトルを知ることにより変化するもの)→「…について」「…として」見ろという命令。
    批評家としての修練=見所を教えるという意味で。
    タイトルは作者によってしかつけることができないという時代、すなわち作品に対する作者の所有権はその手を離れたあとも継続する。
    そしてその終わりの時代としての現代。
    個人的にはブリューゲルパパ《イカロスの墜落》。

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    2009年10月04日