ポーリーヌ・レアージュのレビュー一覧

  • O嬢の物語
    スーザンソンタグの「ラディカルな意志のスタイルズ」のなかで書かれていたことが全て、なような。あれを読んでから読んだことで、小説全体を覆う死の香り、崇高な文章表現がスッと入ってきてただただ過激な物語ではなく読めたと思う。
  • O嬢の物語
    進歩的な女性「O」が自由よりも服従を選ぶその生き様。O嬢はさまざまな男たちに服従を迫られ、それに答えていく。ロワッシーでは複数の男たちに服従を強いられ、次には恋人ルネに導かれステファン卿の元へと譲り渡される。アンヌ・マリーに性器に鉄輪を通され、最後にはオブジェとして衆目の元に晒されるのである。
  • O嬢の物語
    倒錯した性的妄想の原型。身体的苦痛を契機にして精神世界に没頭する人間の思考を描いているため、凄惨なシーンが多々ある。よくある官能通俗小説とは一線を画している異色の作品。
  • O嬢の物語
    抜けないエロ小説。

    澁澤龍彦氏は「これは決して風俗小説ではない」と解説に書いてましたが、読んだこちらとしては「これは決して風俗小説ではないとは言わせない」と言いたいところ。
    消費者の何割かはそういう読み方したでしょ。
    女神のヌード絵画に対して「これは神々しいものだ」との大義名分を掲げ、その実イヤラ...続きを読む
  • O嬢の物語
    好きか嫌いかと問われれば、嫌いではない。ただ興奮するかと言われればあまりしないと想う。Mなワタシでも嗜好がちゃうンやなって想いました。
  • O嬢の物語
    実は講談社刊の鈴木豊氏訳を先に読んだ。叙情溢れる名訳だったせいで
    個人的には澁澤訳は少しロマンティシズムというかやや情感に欠ける気がする。
    Oのように「奴隷の身分に甘んじるしあわせ」を容認する女性は純粋だろう。
    打算も柵も無い究極の愛のかたち。
  • O嬢の物語
    言わずと知れたSM純文学?
    実はこの本、日本語訳の初版で所有してます。古本で二千円くらいしたかな。

    ある方向の愛の究極。
  • O嬢の物語
    とても有名な作品。ジャン・ポーランによる序「奴隷状態における幸福」が端的でステキ。納得させられたよ。
  • O嬢の物語
    澁澤翻訳物の中の基本中の基本なので…。
    原作のほうでは完結しているらしいのだが、それが面白くないからといって最後まで翻訳していないという、澁澤龍彦が面白すぎる。
  • O嬢の物語
    正統派SM(笑)。
    まあ美しくていいんじゃなくて?
    男からみた理想の女性像だったりして。くはー・・・。