南博のレビュー一覧

  • 日本人の心理

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    初版は昭和28年。実に70年以上も前の日本人論ですが、思い当たる節がとても多く、非常に面白く読めました。
    ということは、日本人の心理は当時も今もあまり変わっていないのかもしれません。

    まず、日本人の幸福感と不幸感については、後者に実に三倍程度ものページが割かれています。
    日本人は幸福という言葉を使うことが非常に少なく、幸福とは空しいもので、不幸を忍ぶことが美徳であるという観念が教え込まれているということを、様々な例を挙げながら指摘しています。
    また、日本人は不幸や不運をあきらめたり慰めたりすることで、消極的に不平不満を抑える工夫をする一方、むしろ積極的に、修養にとっていいことだなどの理由をつ

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    2025年08月31日
  • 日本人の心理

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    日本のキーワードは"自然を愛でる"なんだと思う。科学と日本の相性がさほど悪くないのは科学も自然に対する愛情がなきゃ観察しようという風にならないじゃん。だから日本人は科学的感性の高い国民だと思う。数学のノーベル賞受賞者数、日本人世界5位だし、西洋数学が入ってくる前の江戸の関孝和とかも凄かったしね。

    南博
    (みなみ ひろし、1914年7月23日 - 2001年12月17日)は、日本の社会心理学者。日本女子大学教授・一橋大学社会学部教授・成城大学教授を歴任。日本社会心理学会第3期・第9期・第10期理事長。

    われわれ日本人は、外国人にくらべると、「幸福」ということばを

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    2024年01月19日
  • 白鍵と黒鍵の間に ~ジャズピアニスト・エレジー銀座編~

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    まあ南の大人の男にモテるのなんのって。
そこそこダルい呑気者のお調子者の部分もありながら、先生の教示に感動する青年部分もあり、上手く誤魔化す小賢しさもあり、でも結局、内側に隠している尖ったプライドとその反対側にある純粋さが偉いさんには見えてるんでしょうね。
そんなわけで無事なんとかアメリカ留学まで行きつき、銀座の皆さんに感謝するところまで行きつきました。
一番笑ったのはバンマス曽根さんに詰め詰めに詰められる所の書き口で、そういう点では南博のノンシャラントな文章は魅力的でもあります。
続刊にも手を出すかな。

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    2025年02月04日
  • 白鍵と黒鍵の間に ~ジャズピアニスト・エレジー銀座編~

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    映画をみて興味を持ったので手に取った。
    生まれる前の知らない時代、知らない世界の空気感をありありと感じられるエッセイ。

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    2023年11月11日
  • 音楽の黙示録 クラシックとジャズの対話

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    現在的な立場から「音楽」の成り立ちの歴史とその背後にあるものについて、クラシック音楽とジャスの両面から触れることができる。

    特に森本氏による西洋音楽の成立に関するさまざま言及が刺激的で、音楽というものを見つめ直す重要な手がかりをいくつももらった。(一方で、18もトピックがあるので仕方がないところではあるが、クオリティの浮き沈みは結構あったように思う)

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    2023年10月10日
  • 白鍵と黒鍵の間に ~ジャズピアニスト・エレジー銀座編~

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    シン仮面ライダー観に行った時の予告編で池松が主演だみたいにやってたのきっかけで読んでみた。

    20代の青春。80年代。
    著者は夢破れず、今もピアニストとして生きている。。自分の仕事、自分の居場所を失わずに済んだみたいな。
    自分は著者よりだいぶ若いけど、あの時にああしとけば?とかそんな過去について思わされた感じ。あと80年代ノスタルジーがいい感じ。

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    映画は低予算ゆえか衣装やセットなどから80年代ノスタルジーを排除して青春の希望と焦燥に焦点を合わせた感じで、最期はその辺の辻褄合わせか幻想シーンに突入。いまいちだった。

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    2023年08月08日
  • 白鍵と黒鍵の間に ~ジャズピアニスト・エレジー銀座編~

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    南博は非常に美しい音色を奏でるジャズピアニストだが、その美しさは美辞麗句や綺麗事などではなく、バブルの銀座での生活で人間社会の汚さを体験した上で濾過された美しさであることを感じた。バブル期の空気を感じる読み物としても秀逸。

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    2012年02月01日
  • 白鍵と黒鍵の間に ~ジャズピアニスト・エレジー銀座編~

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    下積み時代のお話
    運が良いとかよく言うけれど
    そういうふうに言う方も
    必ずどこかで
    必死に今を生きてきたのだなぁと思うエッセイでした

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    2024年07月07日
  • 白鍵と黒鍵の間に ~ジャズピアニスト・エレジー銀座編~

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    先日公開された同名映画の原作本で、ジャズピアニストである著者が銀座で高級クラブの雇われピアニストをしていた下積み時代を綴った回顧録。癖の強いバンマスや歌い手を相手に社会の厳しさを学ぶ様子は身につまされるし、ピンチを持ち前の機転で上手く乗り切る様子は痛快である。同世代の人間が決して手に出来ない高給を受け取れる一方、自分の人生はこれで良いのかと思い悩む南青年の姿もまた身につまされる。本書と地続きとなる渡米編もあるらしいが、こちらは入手するのが難しそう。店の重鎮・ジョージさんにまつわるエピソードが興味深かった。

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    2023年10月16日
  • 音楽の黙示録 クラシックとジャズの対話

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    ・西洋音楽はヨーロッパ言語のイントネーションとアクセントに依って作られている。「Yesterday」の-dayにアクセントをつけた旋律は思い浮かばない。
    ・1600年前後にバロック音楽が生まれるまでの1000年間、和音の進行を考えた作曲家はいなかった(教会支配の強さ)

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    2021年08月11日
  • 日本人の心理

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    著者は心理学の専門家ですが、本書の内容はいわゆる日本文化論になっています。

    古典的な文学作品から現在世の中に流通している処世訓などを題材に、日本人の幸福感、非合理主義、精神主義、人間関係などを解き明かしています。

    日本人の心理を知るというよりも、日本人の自己理解の典型を示しているという意味で、興味深く読みました。

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    2014年11月04日
  • 白鍵と黒鍵の間に ~ジャズピアニスト・エレジー銀座編~

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    かっこいいオッサンだなぁ、と思う。菊地成孔関連で知った南博。カッコイイ。山下洋輔のエッセイの面白いのと同様に、こういうジャズメンの文章っていうのは、何でか大体面白い。(11/3/13)

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    2012年08月08日
  • マイ・フーリッシュ・ハート

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    ジャズピアニスト南博が、NYのバークリー留学から帰国し、日本でのフリーのミュージシャンとしての仕事ぶりを描いた自伝的エッセイ。

    あるジャズフェスティバルで南さんの作った曲を聴き(残念ながら本人の演奏ではない)、それがものすごい美しい曲(曲名はわからない)で、どんな人が作ったのか気になっていたところでたまたま書店でこの本を見つけ、即決で買いました。

    独特の静謐で軽妙な表現は彼の音楽にも通ずるものがあると思います。第2章のアイスランドのエピソードが印象的でした。アイスランドの壮大な風景に感銘を受けた様子が凡人には思いつかない言葉で表現され、もしかしたら彼のこの感動があの曲に反映されたのかも、と

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    2011年09月24日
  • 日本人の心理

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    [ 内容 ]
    日本人の心理には「長いものには巻かれろ」といった処世法が生きている一方で、権威を否定し自我を主張する生き方が存在している。
    また合理主義的な思考が広く定着しつつあるなかで、「物事は気の持ちよう」といった精神主義も根強い力を持っている。
    複雑な日本人の心理とあいまいな人間関係を鋭く分析した、海外にも知られた名著。

    [ 目次 ]


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    2011年05月15日