南博のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
初版は昭和28年。実に70年以上も前の日本人論ですが、思い当たる節がとても多く、非常に面白く読めました。
ということは、日本人の心理は当時も今もあまり変わっていないのかもしれません。
まず、日本人の幸福感と不幸感については、後者に実に三倍程度ものページが割かれています。
日本人は幸福という言葉を使うことが非常に少なく、幸福とは空しいもので、不幸を忍ぶことが美徳であるという観念が教え込まれているということを、様々な例を挙げながら指摘しています。
また、日本人は不幸や不運をあきらめたり慰めたりすることで、消極的に不平不満を抑える工夫をする一方、むしろ積極的に、修養にとっていいことだなどの理由をつ -
Posted by ブクログ
902
日本のキーワードは"自然を愛でる"なんだと思う。科学と日本の相性がさほど悪くないのは科学も自然に対する愛情がなきゃ観察しようという風にならないじゃん。だから日本人は科学的感性の高い国民だと思う。数学のノーベル賞受賞者数、日本人世界5位だし、西洋数学が入ってくる前の江戸の関孝和とかも凄かったしね。
南博
(みなみ ひろし、1914年7月23日 - 2001年12月17日)は、日本の社会心理学者。日本女子大学教授・一橋大学社会学部教授・成城大学教授を歴任。日本社会心理学会第3期・第9期・第10期理事長。
われわれ日本人は、外国人にくらべると、「幸福」ということばを -
Posted by ブクログ
シン仮面ライダー観に行った時の予告編で池松が主演だみたいにやってたのきっかけで読んでみた。
20代の青春。80年代。
著者は夢破れず、今もピアニストとして生きている。。自分の仕事、自分の居場所を失わずに済んだみたいな。
自分は著者よりだいぶ若いけど、あの時にああしとけば?とかそんな過去について思わされた感じ。あと80年代ノスタルジーがいい感じ。
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映画は低予算ゆえか衣装やセットなどから80年代ノスタルジーを排除して青春の希望と焦燥に焦点を合わせた感じで、最期はその辺の辻褄合わせか幻想シーンに突入。いまいちだった。 -
Posted by ブクログ
ジャズピアニスト南博が、NYのバークリー留学から帰国し、日本でのフリーのミュージシャンとしての仕事ぶりを描いた自伝的エッセイ。
あるジャズフェスティバルで南さんの作った曲を聴き(残念ながら本人の演奏ではない)、それがものすごい美しい曲(曲名はわからない)で、どんな人が作ったのか気になっていたところでたまたま書店でこの本を見つけ、即決で買いました。
独特の静謐で軽妙な表現は彼の音楽にも通ずるものがあると思います。第2章のアイスランドのエピソードが印象的でした。アイスランドの壮大な風景に感銘を受けた様子が凡人には思いつかない言葉で表現され、もしかしたら彼のこの感動があの曲に反映されたのかも、と -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
日本人の心理には「長いものには巻かれろ」といった処世法が生きている一方で、権威を否定し自我を主張する生き方が存在している。
また合理主義的な思考が広く定着しつつあるなかで、「物事は気の持ちよう」といった精神主義も根強い力を持っている。
複雑な日本人の心理とあいまいな人間関係を鋭く分析した、海外にも知られた名著。
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