志賀櫻のレビュー一覧

  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    税金をどう合法的に回避するのか?
    と考えるのは、個人であれ、企業であれ、必然である。
    あまりにも、納めた税が、不具合な使われ方をしているからである。
    企業のグローバル化のなかで、「税回避」は、
    複雑で多様化し、小さな国や特殊な国などは、その優遇によって
    税をかすめ取ろうとすることは、ありうることだ。
    アメリカでは、州によって税金が違うというのも、面白いなぁ。

    著者 志賀櫻氏は、税金の法制的な立場や税金のコントロールする立場に
    身を置いたこともあり、何を問題にしているのかがよくわかっていい。
    ここまで、書いていいのかという感じでもある。
    所得税が、1億円がピークで、それより超えていくと減ってい

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    2019年01月09日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    タックス・ヘイブンのあまりの酷さに愕然。米国,英国の独り善がりにも驚いた。
    グリードな人々とマネーによって世の中がとんでもない状態にされているが,なんともならないんだ。

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    2016年10月26日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    大蔵省=財務省で主税局主計官、東京税関長を務め、財務省退官後は政府税調メンバーとして国際税制の世界に関わるかたわら、弁護士として企業の国際会計を支え来た人物の著書。筆者は官僚として大蔵省・財務省として在籍した期間のほとんどを、国際税制の世界で過ごしてきた。彼が紹介する世界は、あの手この手を使って節税を逃れようとする資本家及びグローバル企業と、それを阻止しようとする税務当局の暗闘である。しかも資本家・グローバル企業サイドには、本来なら脱税を取り締まる側にあるべき徴税機関が、資本家サイドに与しているという、驚愕の事実が明らかにされる。タイトルにある「タックス・ヘイブン」の起源は、もともと王族の資産

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    2016年06月25日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    マネーが暴走するグローバル経済の中で世界中がシティズンシップ課税を導入し、真面目な納税者が泣きをみることのないような世界を実現したい

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    2016年05月27日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    悪知恵をフル活用して、法の網をかいくぐり、徴税吏から逃げおおせた富裕層やグローバル企業は、虎の子のマネーを悪用し更なる自己拡大を計る。その過程で発生する財政危機や金融危機のリスクを、自分達以外の人々に被せながら。

    恰も台風の如く、国境など関係無しに方々を荒らして回る連中に、我々はどう立ち向かえば良いのだろうか。

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    2016年03月25日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    タックスヘイブン……名前は聞いたことありましたがいまいちどういう存在かわからないので本書を手に取りました。
    そこで、タックスヘイブンに関連する金融機関をとおすことで税金逃れのようなことが横行している実態をはじめて知りました。しかも先進国が表では国際協力とか言って、規制の方向でまとまっている状況がある一方、英国や米国は自分のお抱えのタックスヘイブンを持っているという非常に姑息とも言える一面があります。
    先日、今話題の経済学者ピケティの解説本を読みましたが、結論の一つとして税金の累進性を高めることで高所得者から低所得者に再分配し格差を小さくするとありました。しかし、これは課税すればきちんと税金が集

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    2015年08月16日
  • タックス・イーター 消えていく税金

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    巷間よく言われてきた話題だと思うけど,ここまでひどいとは。「給与生活者ば馬鹿をみる」。やはり官僚組織にメスを入れていくしかないのかな。いまの政治家にあまり期待はできないけど。原発等に関する各政策への無駄な投資についても実態を暴き出してほしかった。「もんじゅ」をやめるだけで,どれくらいの金額が福祉や教育にまわせるかと考える。

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    2015年01月16日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    筆者は東大法学部で司法試験に合格して卒業し、大蔵省に入省。その後、国際機関を含む数々の要職を経由した、絵に描いたようなエリートだ。
    本書はタックス・ヘイブンを含む脱税やマネーロンダリングといった資金関係の問題の入門書としてだけでなく、筆者の経験をノンフィクション・ストーリーとして観賞する意味でも面白い。特に中盤。
    ところどころ説明が不親切に感じられる部分もあったが、それでも今まで自分の辞書と全く接点を持たなかった領域からの視座を与えてくれたという意味では、☆5に相応しい。

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    2013年12月02日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    これは啓蒙書だな、と。
    タックスヘイブン、言葉と南国のイメージだけが先行していて、その有害さを知らずにいたけれど、これは金融を駄目にする癌なんだな…。

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    2013年08月25日
  • タックス・イーター 消えていく税金

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    10年前に書かれた本であったが、税を貪る人たちという名目で当時の金の流れや不平等が理解できたと共に今も変わらずといったところが多々感じられる

    特に国内においては社会保障費の問題は日々大きくなっているように思うが、イーターと呼ばれる存在は依然増え続けている
    昨今実需より金融の成長率の方が高くなっているのは米国始め世界的にも見られるが、見えないアングラの世界から起こる次のリーマン・ショックを感じさせてくれる本であった

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    2025年02月16日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    タックスヘイブンにおいてどのような仕組みで租税回避ができるのか知りたくて本書を手
    にした。

    ただ技術的な手法の公開を期待していた場合、本書はその期待に答えることができない。そ
    れを教示することは、新書の読書層には想定していないのだろうし、安易な情報公開を控え
    ることで模倣するものを事前に阻止することになるのも理由なのだろう。

    本書を読んで良かったことは、租税回避地の定義を知ることができたことだ。

    私は、タックスヘイブンとは低率な税負担を課している地域であるとしか考えなかったが、
    むしろそれよりも情報の秘匿性の方が租税回避地において重要であるという。

    確かに考えてみれば当たり前の話で、汚

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    2023年10月03日
  • タックス・イーター 消えていく税金

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    リアルに財務省主税局に関与した著者によって、日本財政の支出垂れ流しが明らかにされる。円高フォビアに支配される「輸出主体」の財界、特別会計の闇、国民年金の破綻隠しシステムなど。問題はどれも深刻だが、現在の政治システムと政治家によって目が覚めるような改革が実現するとは、およそ思えない。「革命」を主導する勢力が本格的に跋扈し始めるまでに、民主的なプロセスで流れを逆転させるにはどうすれば良いのか。右からも左からも、パターナリズムからもリバタリアンからも有効な主張はまったく聞かれず、ひとり財務省のみが・・・ という図式か?

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    2018年10月14日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    ネタバレ

    富裕層の租税回避で一番負担が重いのは中間層である。
    脱税、租税回避対策が今後重要な施策とすべきなのだろう。でも、選挙の争点にはあまりなっていないようだ。

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    2016年06月26日
  • タックス・イーター 消えていく税金

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    タックス・ヘイブンの続編。前作の自身の官僚生活の自慢話から打って変わって、こちらは日本の税制にまつわる政官財の仕組み、問題点の解説を中心としたまっとうな新書だった。自慢話は100分の1ぐらに減ったし、解説もそれなりに分かりやすく、かつ、どうしたらよいかという解決策も提示されている。タックス・ヘイブンの話も含まれているので、こちらを読めば十分だと思う。

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    2016年05月13日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    タックス・ヘイブンについて、数々の国際間の実務経験に基づく内容が、歯切れの良い文章で、分かりやすく説明されている。

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    2016年05月07日
  • タックス・イーター 消えていく税金

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    p169-170にある次の記述はゾッとする.
    「社会保障全体の支出ベースの規模は100兆円を超えていて、一般会計社会保障関係費30兆円の支出は、じつはそのごく一部に過ぎない.厚生労働省は、社会保障関係費の一般会計ベースの30兆円が今後1兆円ずつ増えていくというが、一般会計には計上されない100兆円を優に超える社会保障の支出までカウントすれば毎年3~4兆円ずつ増えていく.」
    多国籍料理の租税回避の実態はどうしようもない段階にあり、全世界で取り組む問題だろう.読後感はとても暗い感じだ.

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    2015年05月14日
  • 日銀発金融危機

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    ヘクシャー=オリーン・モデル 要素価格均等化定理
    ハイマン・ミンスキー 金融的不安定性理論

    狂乱物価を抑えるためにはマネタリーベースの収縮。
    マネーサプライ=マネーストック。
    「ある不愉快なマネタリスト算術」

    グローバルプルーデンシャルレギュレーション

    資本主義の発達、ブラックマンデー、ケインズ経済学=財政政策の発動、新古典派総合=新古典派のミクロ経済学にケインズ経済学のマクロ経済学をくっつけたもの=ポリシーミックスやファインチューニングによる管理資本主義。1970年からのスタグフレーションで失速。マネタリズムの登場=ミルトン・フリードマン=自由放任。ルーカス、サージェント合理的期待形成

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    2014年08月14日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    筆者は大蔵省出の徴収する側のスペシャリスト以下に脱税行為に編みをはるかの話は面白い。しかしながら所得を税として取られる側から見ればたまったもんじゃないですが、、まさしくグローバル世界の問題なんでしょうね。

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    2014年05月22日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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    日本の所得税制は、負担率が所得額1億を分水嶺として減少に転ずる「逆進性」を有している――。著者はこの税制のアンバランスの原因をタックスヘイブンに求め、これをプラットフォームの一部に組み込んだヘッジ・ファンドの暗躍は、破綻時の世界全体に与える影響が過大であるため規制すべきとする。著者の義憤は確かに良く理解できる。

    だが、本書で提示されるようなタックス・ヘイブンの国際取引からの締め出しや金融機関への規制(プルデンシャル・レギュレーション)等の「対症療法」で本当に効果があるのかと疑問が湧く。これらの規制を強化してもまた別のtrickyな手口が考案されるだけではないか。こうしたヘッジファンドに資金を

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    2014年05月03日
  • タックス・ヘイブン 逃げていく税金

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     冒頭の、「日本の納税者の負担率は所得金が増えるにつれて低下していく」という驚きのデータの背景の核心部には、タックスヘイブンが大きく関わっていると筆者は述べている。
     タックスヘイブンの大きな特徴は1.まともな税制が無い、2.固い秘密保持法がある、3.金融規制・その他の法規制が欠如しているということであり、この三つは高額所得者や大企業にとる脱税・租税回避、マネーロンダリングやテロ資金への関与、巨額投機による世界経済への悪影響という、重大な事態を引き起こしている。無論、問題はそれだけでなく、国の運営に必要な財政資金がきちんと負担されていないことで、公的サービスの整備と充実が出来なくなる、ひいては

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    2013年08月18日