山鳥重のレビュー一覧

  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学

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    ネタバレ

    わかるということは当たり前に起きている出来事だけど
    それができるようになるためには
    それはそれはたくさんの段階が必要になること。
    時には繰り返し、繰り返し行って
    定着させることが必要になることが
    ままあります。

    と、思うと人の理解というものは
    長い時間をかけなければできないということ。
    そして、きちんとそこに目的や
    考えがなければ身につかないということ…
    何気に恐ろしいこと言っていますよね。

    この中には深い言葉が1つあります。
    それはわかるということは理解できたものの、
    それをおろかな手段に使い
    後世にもさらし者になった人たちに対する
    批判です。

    分かりやすい集団ですけどね。
    あの人たち

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    2018年11月16日
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学

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    普段何気なく分かったと感じていることは、過去の経験による記憶がつなぎ合わさって心像が生成されていること。何事も理解するにはそれなりの知識が必要

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    2018年11月04日
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学

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    ネタバレ

    『本当にわかったことは応用できます』とある。『うまくまとめられると、わかったという感情が生じる』し、『わかる』と『自分のもの』にすることができる。

    ただ、それがむつかしい。著者は『訓練さえすれば、われわれの知覚はすごい弁別能力を発揮します』という。いくつかポイントがある。ひとつは『見当をつける』こと。『小さな状況の理解(小さな意味)はたいして重要でない』、『遠い距離から眺め、他の問題とのかかわりがどうなっているのか』など『全体像を掴む』ことだ。ただ、『あらかじめある程度の考えを持っていないと、見当をつけらない』とのことなので、『わからない場合はまず図を作ってみる』とよいとある。人は『表現しよ

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    2018年09月05日
  • 言葉と脳と心 失語症とは何か

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    「言葉が出ない」「発話できない」ってそもそもどういうことなの?「言葉を失う(文字通りの意)って、何??」という疑問から手にとった本。脳・神経医学の著者が症例を元にわかりやすく説明してくれていて非常に興味深かった。
    言葉を失う、というか言葉がどのように脳で生成され発話されていくのか、に至ってもまだまだ解明されている部分が少ないんだね。「脳と心は別もんです」と序盤ではっきり言ってくれているのも好印象。失語症患者でも歌はうたえる、呼称できないモノや意識できない身体の麻痺について脳が勝手に補填して文をつなげてしまうことがある、というのが特に印象深かった。脳損傷によって「心理的空間」が壊れてしまう・・・

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    2018年08月25日
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学

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    ☆☆☆☆
    この本を読みながら常に頭に置かれていたのは【心像】と言うイメージです。記憶するにも、感じるにも自分の内部に存在するこの心像という器という自分の外に想像した心像という器に、砂を注いで満たしていくそんなイメージで読み続けました。
    ・「知識の網の目のお話し」は『天網恢々疎にして漏らさず』という老子の言葉が良いイメージ創りをしてくれました。
    ・「絵の極意はひたすら見ることにある」という高名な日本画家の言わんとすることも、外の心像が自分の内部の心像の器に砂を注いでそれを創り上げていくことをイメージして読んでいました。
    そのほかにも、「いい表現だなぁ」「そう言うとらえ方もあるなぁ」と自分の

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    2017年01月11日
  • 脳からみた心

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    これは面白かった。ラマチャンドランの本に比べてやや内容が固かった感じがするけど、紹介されている患者の症状を想像していると、脳って何?心って何?意識って何?って問いがうまれる。特に、脳梁分断されている患者のところでは「意識」というものは人間の心の一部分でしかないということを思い知らされた感じ。

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    2015年01月08日
  • 言葉と脳と心 失語症とは何か

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    面白い事例とともに作者なりの仮説にあわせて解釈していくところが好きです。
    言語というのがどうやって頭脳の中でプロセスされているのかという問題の解決ではないですが、それについて事例や理論を提供し、もっと考えさせる一冊だと思います。

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    2012年05月07日
  • ヒトはなぜことばを使えるか 脳と心のふしぎ

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     筆者は神経心理学を専門とする医学博士で高次機能障害の研究を中心にしている。本書は脳を医学的な立場から分析し、心という極めて曖昧な対象を科学的に分析しようとする学問的立場を分かりやすく述べたものである。
     脳の研究にはさまざまな立場があるが、不幸にして機能障害に陥った人の研究から逆に脳の機能を分析的に考えることが可能になることがある。脳の一部の機能を失ったことによってどのような障害が発生するかを観察することによって、脳の部位とその機能の関連が分かるというものだ。言語機能は数々ある脳の機能の中でもかなり高度なものであり、人間だけにことばがあるのもその脳の機能の複雑さがもたらすものである。だからこ

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    2012年03月21日
  • 言葉と脳と心 失語症とは何か

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    平易な言葉遣いで、これまでの研究と自説を展開しつつ失語症についてまとめてくれている新書です。
    ただ、じゃぁどうやったら失語症が治るのかという問いには答えていませんというか答えられないというのが現実なのではないかという感想も抱きました。

    脳と心の違いに最初に触れていただけてるのもありがたいです。
    ただ概念についてはもう少し踏み込んで欲しかったかなぁというのはこれは心理学的な立場から飲み方でしょうか。

    最後、山鳥さんご本人が

    「読み返してみて、俺はまだまだなにもわかってないな」というもどかしさだけが残っています

    と記してらっしゃるのですが、本当に読みながら「ことばとはなんぞや意識とはなんぞ

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    2012年02月07日
  • 言葉と脳と心 失語症とは何か

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    2011.10.04. もうすぐ失語症友の会へ見学に行くので。この新書、わかりやすいです。専門用語がけっこう出てくるので、下準備に子ども向けの失語症の本とかを読んでおいたら、理解が進みます。ブローカ失語、ウェルニッケ失語、健忘失語、伝導失語について、いろいろな考え方が載っていて、後期の失語症の授業の準備にもなるし。また、読み返したいです。

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    2011年10月09日
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学

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    [ 内容 ]
    われわれは、どんなときに「あ、わかった」「わけがわからない」「腑に落ちた!」などと感じるのだろうか。
    また「わかった」途端に快感が生じたりする。
    そのとき、脳ではなにが起こっているのか―脳の高次機能障害の臨床医である著者が、自身の経験(心像・知識・記憶)を総動員して、ヒトの認識のメカニズムを、きわめて平明に解き明かす刺激的な試み。

    [ 目次 ]
    第1章 「わかる」ための素材
    第2章 「わかる」ための手がかり―記号
    第3章 「わかる」ための土台―記憶
    第4章 「わかる」にもいろいろある
    第5章 どんな時に「わかった」と思うのか
    第6章 「わかる」ためにはなにが必要か
    終章 より大

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    2014年10月27日
  • ヒトはなぜことばを使えるか 脳と心のふしぎ

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    先ず、ことば、というものの性質と成分を分けて、
    健常人がどのように言葉を使っているかを解説した上で
    具体的な失語症の症例を分類し、その損傷脳部位を併せ見て脳と心と言葉の関係を紐解く一冊。

    深く突っ込まなければとりあえずは全くの素人でも読めるました。
    初めの「言葉の音」の定義や、脳部位の名前などは見慣れない単語が並んで戸惑いましたが、
    著者が一般読者に伝えたいものは概要だと思うので、
    脳、こころ、ことば、の関係がどのように絡み合っているかのイメージをつかめたらそれでヨシ。

    失語症という病に興味のある人、言葉というものが、本来他人と共有されるはずのない心という現象を外界へ表出する、ということに

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    2009年10月04日
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学

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    他人にどうしたらわかってもらえるか、そんな悩みがあったし、そもそも脳の仕組みなどにも興味があったので手に取った。わかるといっても、いろんな種類の分かり方があること、わかるは自分の経験値に影響されることなど様々なタイプがあることがわかった(笑)
    わかるって、結構、主観的で、ふわふわしてるな、と思って、世の中は不確かなものなんだなぁて改めて思った。

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    2025年03月21日
  • 「気づく」とはどういうことか ──こころと神経の科学

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    難しい概念を具体例などで示してくださってはいるが、それでも難しかった。こころの働きについて、考えたこともなかったことを考える機会になった。

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    2025年03月13日
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学

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    わかるにも色々ありますが、自分はそのことがイメージできるとわかるようになると思います。だから、絵にしたり、図にしたり、漫画にしたりすることが多いんじゃないですかね?特に最近は漫画で解説しているものが多いような気がします。

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    2024年02月23日
  • 心は何でできているのか 脳科学から心の哲学へ

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    情(辺縁系):嬉しい、悲しい。自己。曖昧。
    知(頭頂葉側頭葉後頭葉):心像。過去の経験から創発される。時間。対自己。
    意(頭頂葉):運動・行為をうみだす。対象に注意を向ける。気づく。空間。
    個の内外は自動調整していて、もともと分けられないもの。

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    2023年01月11日
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学

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    「人は知識や経験に照らし合わせて判断している」。
    なるほど。では、わからせるためにはどうすれば?のヒントが詰まっている。

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    2022年04月15日
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学

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    ネタバレ

    仕事をしていると、よく「分かりやすい説明」を求められます。でも、その「分かりやすい説明」は往々にして相手が代わると通じなくなります。
    分かりやすいって、なんて分かりにくい概念なんだろうと思い、本書を手に取りました。

    内容的には、言語学や心理学の入門書や、資料の作り方のハウツー本を、「わかる」をテーマに整理し直したものといったところ。
    著者の専門である高次機能障害学も、脳損傷の方のエピソードとしては使われますが、理論的な説明に踏み込むわけではなく、読むためのハードルにはなりません。
    筆致も平易に語ろうとする姿勢が感じられます。

    ただ一点、個人的に目から鱗だったのが、わかる・わからないは、感情

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    2024年09月14日
  • 「気づく」とはどういうことか ──こころと神経の科学

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    む、難しい……。断片的にしか理解できてないけど、興味深い部分はたくさんありました。
    特に印象に残ったところメモ。

    ●脳機能に異常が生じて認知機能に障害が出ると、「それが認識できない世界」がその人にとっての普通になってしまう
    認知症の人が「自分の記憶や認知機能に欠けがある」ことを自覚できなくなるのって、そういうことなんだなぁって納得した。
    と同時に、自分が本当に世界を正しく知覚できてるのかどうか、少なくとも危ないものをちゃんと認識できているのか怖くなってもきた……。

    ●脳細胞の成長=既にある記憶のアップデートしかできない
    これ『独学大全』の読書猿さんもネットのコラムで言ってたりしたので、既に

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    2021年06月18日
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学

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    精神科の先生が書かれた本。
    「わかる」と一言にいっても様々なグラデーションと種類がある。
    同じ言葉でも人によって捉えている「心像(メンタルイメージ)」は異なり、それが共通しているとい前提が成り立つから会話も可能になるそうだ。
    たしかに、誰かと会話していて、ある言葉に対する認識が違っているせいで誤解が生まれて、衝突しているケースは多い。
    中には意味を理解せずに言葉だけが先走っていることもあり、コミュニケーションとは言葉の前提にあるメンタルイメージが共有できるからこそ成り立つものなのだと感じた。
    とはいえ、見えないし聞こえないメンタルイメージを共有するのは難しく、話し合ったり、同じ経験を共有したり

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    2020年10月14日