山鳥重のレビュー一覧

  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学
    『本当にわかったことは応用できます』とある。『うまくまとめられると、わかったという感情が生じる』し、『わかる』と『自分のもの』にすることができる。

    ただ、それがむつかしい。著者は『訓練さえすれば、われわれの知覚はすごい弁別能力を発揮します』という。いくつかポイントがある。ひとつは『見当をつける』こ...続きを読む
  • 言葉と脳と心 失語症とは何か
    「言葉が出ない」「発話できない」ってそもそもどういうことなの?「言葉を失う(文字通りの意)って、何??」という疑問から手にとった本。脳・神経医学の著者が症例を元にわかりやすく説明してくれていて非常に興味深かった。
    言葉を失う、というか言葉がどのように脳で生成され発話されていくのか、に至ってもまだまだ...続きを読む
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学
    ☆☆☆☆
    この本を読みながら常に頭に置かれていたのは【心像】と言うイメージです。記憶するにも、感じるにも自分の内部に存在するこの心像という器という自分の外に想像した心像という器に、砂を注いで満たしていくそんなイメージで読み続けました。
    ・「知識の網の目のお話し」は『天網恢々疎にして漏らさず』という...続きを読む
  • 脳からみた心
    これは面白かった。ラマチャンドランの本に比べてやや内容が固かった感じがするけど、紹介されている患者の症状を想像していると、脳って何?心って何?意識って何?って問いがうまれる。特に、脳梁分断されている患者のところでは「意識」というものは人間の心の一部分でしかないということを思い知らされた感じ。
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学
    前半部分はやや読みにくく、途中で中断、積読になっていたのを再開し、一気に最後まで読み進めた。後半はとても読みやすく、役立つ内容が多かった。
    特に、「何かの価値を判断しようとすると、比較が必要だ」という点は、あらゆる勉強方法の指針になると思う。いずれにせよ、自分から自発的にわからないことをはっきりさせ...続きを読む
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学
    自分が考えていること・思考,それ自体についてまじめに考えたことがある人などそういないだろう.

    何かを「わかる」にもいろいろな程度・段階・側面などいろいろとあるようだ.ものの見方・考え方にもさまざまな観点があるように,「わかること」にもいろいろな観点がある.


    個人的な感想として,
    自分では難しい...続きを読む
  • 言葉と脳と心 失語症とは何か
    面白い事例とともに作者なりの仮説にあわせて解釈していくところが好きです。
    言語というのがどうやって頭脳の中でプロセスされているのかという問題の解決ではないですが、それについて事例や理論を提供し、もっと考えさせる一冊だと思います。
  • ヒトはなぜことばを使えるか 脳と心のふしぎ
     筆者は神経心理学を専門とする医学博士で高次機能障害の研究を中心にしている。本書は脳を医学的な立場から分析し、心という極めて曖昧な対象を科学的に分析しようとする学問的立場を分かりやすく述べたものである。
     脳の研究にはさまざまな立場があるが、不幸にして機能障害に陥った人の研究から逆に脳の機能を分析的...続きを読む
  • 言葉と脳と心 失語症とは何か
    平易な言葉遣いで、これまでの研究と自説を展開しつつ失語症についてまとめてくれている新書です。
    ただ、じゃぁどうやったら失語症が治るのかという問いには答えていませんというか答えられないというのが現実なのではないかという感想も抱きました。

    脳と心の違いに最初に触れていただけてるのもありがたいです。
    ...続きを読む
  • 言葉と脳と心 失語症とは何か
    2011.10.04. もうすぐ失語症友の会へ見学に行くので。この新書、わかりやすいです。専門用語がけっこう出てくるので、下準備に子ども向けの失語症の本とかを読んでおいたら、理解が進みます。ブローカ失語、ウェルニッケ失語、健忘失語、伝導失語について、いろいろな考え方が載っていて、後期の失語症の授業の...続きを読む
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学
    [ 内容 ]
    われわれは、どんなときに「あ、わかった」「わけがわからない」「腑に落ちた!」などと感じるのだろうか。
    また「わかった」途端に快感が生じたりする。
    そのとき、脳ではなにが起こっているのか―脳の高次機能障害の臨床医である著者が、自身の経験(心像・知識・記憶)を総動員して、ヒトの認識のメカニ...続きを読む
  • ヒトはなぜことばを使えるか 脳と心のふしぎ
    先ず、ことば、というものの性質と成分を分けて、
    健常人がどのように言葉を使っているかを解説した上で
    具体的な失語症の症例を分類し、その損傷脳部位を併せ見て脳と心と言葉の関係を紐解く一冊。

    深く突っ込まなければとりあえずは全くの素人でも読めるました。
    初めの「言葉の音」の定義や、脳部位の名前などは見...続きを読む
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学
    わかるにも色々ありますが、自分はそのことがイメージできるとわかるようになると思います。だから、絵にしたり、図にしたり、漫画にしたりすることが多いんじゃないですかね?特に最近は漫画で解説しているものが多いような気がします。
  • 心は何でできているのか 脳科学から心の哲学へ
    情(辺縁系):嬉しい、悲しい。自己。曖昧。
    知(頭頂葉側頭葉後頭葉):心像。過去の経験から創発される。時間。対自己。
    意(頭頂葉):運動・行為をうみだす。対象に注意を向ける。気づく。空間。
    個の内外は自動調整していて、もともと分けられないもの。
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学
    「人は知識や経験に照らし合わせて判断している」。
    なるほど。では、わからせるためにはどうすれば?のヒントが詰まっている。
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学
    仕事をしていると、よく「分かりやすい説明」を求められます。でも、その「分かりやすい説明」は往々にして相手が代わると通じなくなります。
    分かりやすいって、なんて分かりにくい概念なんだろうと思い、本書を手に取りました。

    内容的には、言語学や心理学の入門書や、資料の作り方のハウツー本を、「わかる」をテー...続きを読む
  • 「気づく」とはどういうことか ──こころと神経の科学
    む、難しい……。断片的にしか理解できてないけど、興味深い部分はたくさんありました。
    特に印象に残ったところメモ。

    ●脳機能に異常が生じて認知機能に障害が出ると、「それが認識できない世界」がその人にとっての普通になってしまう
    認知症の人が「自分の記憶や認知機能に欠けがある」ことを自覚できなくなるのっ...続きを読む
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学
    精神科の先生が書かれた本。
    「わかる」と一言にいっても様々なグラデーションと種類がある。
    同じ言葉でも人によって捉えている「心像(メンタルイメージ)」は異なり、それが共通しているとい前提が成り立つから会話も可能になるそうだ。
    たしかに、誰かと会話していて、ある言葉に対する認識が違っているせいで誤解が...続きを読む
  • 「わかる」とはどういうことか ――認識の脳科学
    鉛筆をどの角度から見ても鉛筆とわかるのは確かにすごいことだ
    普段何気なく自分でわかって、認知して、見分けていることがすごいことなんだと認識させられた
  • ヒトはなぜことばを使えるか 脳と心のふしぎ
    やや古い本で著者の癖もあるが、内容はとても興味深い。「脳があって心が生成し心があってことばが生成する。生成したことばは逆に心を制御し、制御された心はまた脳を制御する。」