宮野真生子のレビュー一覧

  • 急に具合が悪くなる

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    途中、「私は何を読まされてるんだろう」と思った。二人の往復書簡。なまじ文章を書き慣れている人たちの、暗喩や擬人法に満ちた、聞き慣れない人の文章の引用に満ちた、正直に言ってどちらも読みにくい文章で、何度も中断した。
    映画化もされ、主演のひとりがカンヌで最優秀女優賞を取って話題になったので、見に行こうかと思ったけど、イマイチ気分にならなかった。
    最後のやり取りのところでやっと「あー、これはラブレターなんだ」と気がついた。
    映画はどういう解釈をしているか分からないが、私はそう感じた。

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    2026年10月15日
  • 急に具合が悪くなる

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    がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者と、臨床現場の調査を積み重ねた人類学者による書簡を紡いだ至高の哲学書。

    本著の「偶然を必然として引き受ける覚悟をもって出会えた」という言葉に感銘を受けました。

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    2026年10月14日
  • 急に具合が悪くなる

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    読み始めは「賢く正しくあろうとする意識」や、知性で感情を武装しているようなガードの固さが気になって少し辛かった。
    でも読み進めて病状が進むにつれ、その余分な力が抜けて、使われる言葉がどんどん真っ直ぐ心に届くものへと研ぎ澄まされていくように感じた。
    前半の学者としての自意識も、後半のむき出しの言葉も、どちらも宮野さんという人の本当の姿なのだと思う。対話相手としての磯野さんの姿勢も素敵だった。

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    2026年10月09日
  • 急に具合が悪くなる

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    映画からの原作。
    ただ、映画とは大まかな設定は似ているものの、全く別物。
    ただ、色々と考えながら読んだ。

    大きな病を抱えていようが、元気だろうが、誰にも明日、もっといえば、1秒、1分先も生きてるなんて約束されていない。

    そう考えながら生きることで、少しは自分の生き方だったり、他者への接し方だったり、大事に生きていける気がする。

    また、行き詰まったり、何かに悩んだ時とかに読み返したい…。

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    2026年10月08日
  • 急に具合が悪くなる

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    哲学者宮野さんは各種のエビデンスと統計データを理解し,主治医を専門職セクターにいる存在としてリスペクトする、物分かりのいいがん患者である…

    しかし彼女は病気で不安に駆られる中で、合理性で未来を予想して自分を守ろうとしていたことに気付く

    そこで見失っていたもの,世界への信頼と偶然(まさに彼女が20年間研究していた九鬼周造の哲学)に生まれてくる「いま」に身を委ねる勇気だった

    宮野さんから言葉を引き出すのが上手い人類学者の磯野さん、時間とは物理的時間✖️深さという…

    2人の往復書簡はまさに宮野さんの具合がどんどん悪くなり、救急車で運ばれてICUに入り、、またほんの束の間持ち直して(おわりに)と(謝辞)をギリギリ目を通して、最期の最後まで哲学の言葉を紡いで「この世は人と人が偶然出会い、タイミングをつかみ合い、運命と変化して、他者と生きる新たな時が生まれる」この世が愛おしい,と締めくくる彼女の言葉に打たれた…

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    2026年10月07日
  • 急に具合が悪くなる

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    インゴルドの線の話が自分の考えていたことを言語化していてとても印象に残っている。
    内容はかなり抽象的な話も多く、何度か読み返しながら頭を使って読んだ。なんとなくわかるからこそ、しっかり理解したいと思って時間がかかった。装丁の緩さから判断すると痛い目を見る難しさはあると思われる。

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    2026年10月03日
  • 急に具合が悪くなる

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    無意識のうちに相手を「病人」という枠に当てはめ、勝手に「不幸な物語(線)」を思い描いてしまうかもしれない。そんな自分自身の内面にある危うさに気づき、そうなりたくないと思った。
    この本は病気や社会と激しく対立するようなものではなく、病という偶然の「点」を抱えながらも、最後まで「私とあなた」として対等に言葉を交わし、自分らしい「線」を紡ぎ続けようとした二人の対話。

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    2026年09月24日
  • 急に具合が悪くなる

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    哲学者の宮野さんがガンを患い、
    死に向かうまで人類学者の磯野さんと
    往復書簡でやりとりをしていた内容がそのまま
    書籍になっていた。

    哲学者というだけあり、少し内容が難しいというか、
    ガンという病や、死へと向かう過程を非常に客観的に表現する方だなぁという印象だった。
    さらりと読み終えてはいけないような、そんな気がした。

    一読だけでは内容が掴みきれなかったので、改めて、もう一度じっくりと読んでみようと思う。

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    2026年10月25日
  • 急に具合が悪くなる

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    哲学者の宮野真生子さんと人類学者の磯野真穂さんの往復書簡集。
    学者さんなので難しくて理解できない部分がたくさんあったが、2人の関係性が素敵だった。


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    2026年10月14日
  • 急に具合が悪くなる

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    9月の読書会のテーマ

    本を受け取ったのは8月初旬、にもかかわらず読み終えたのは読書会前夜…

    じつは最初は内容に入り込めず(こういう往復書簡の本は初めてで)、そのまま仕事が忙しいのを理由に放置すること1ヶ月…

    これはヤバい、読書会に間に合わない!とあわてて少しずつ読む。
    半分近くなって、だんだん内容に集中できてきて、ふむふむ~、ほ~そういう考え方もあるのかetc


    1. 単なる「美談」や「闘病記」ではない
    この本は「病気に負けずに頑張る」という感傷的な闘病記でも、お互いを優しく慰め合う本でもありません。
    死を目の前にした宮野さんに対し、磯野さんは一切手加減せず、研究者同士として全力の知的なボール(問い)を投げ込みます。
    その「対等で真剣勝負なやり取り」こそが、病気によって「かわいそうな患者」という枠にはめられがちだった宮野さんの尊厳を支えました。


    2.周りからのノイズ
    病気が悪化したときに周囲から寄せられる民間療法などの情報が『親心と分かっていてもノイズでしかなかった』という宮野さんに、すごく共感しました。
    ウチは子供がいないんですが、むかし親戚のおじさんに「〇〇のお守りもらってきてあげようか?」有名な子宝神社
    と言われたときに、大きなお世話やー(とは言えなかったけどな)イラっとしたのを思い出しました(笑)


    3. 「不運」と「不幸」の違い
    作中で特に深く議論されるのが「病気になること」についてです。

    不運:確率や偶然によって自分に起こってしまった「点」の出来事(誰のせいでもない)。

    不幸:その出来事を「自分はなんてダメなんだ」「人生が終わった」と意味づけてしまった「線」の状態。
    病気になるのは単なる「不運」であって、それをどう生きるかによって「不幸」にするかどうかは自分で選べる、という強い思考が語られます。

    宮野さんは、始めは「自分は不幸ではない」と言ったけど、カッコつけすぎたかな~と後で仰ってました。
    でも、カッコつけてしまう気持ちはとてもよく分かります。自分が宮野さんの立場なら多分そうしてしまうと思うの。
    病気や困難に直面したとき、周りに心配をかけたくないという気持ちもありますし、「可哀想な人」「弱っている人」として見られたくない。
    自分のプライドを守りたいという気持ちから、つい「大丈夫」「不幸ではない」と振る舞ってしまったり、自分に言い聞かせてしまう。

    逆に、悲劇のヒロイン(言い方わるくてスミマセン)になれる人が羨ましいと思う時もあるわ(笑)


    4. 「急に具合が悪くなる」という不確実性を生きる
    タイトルの言葉は、主治医から告げられた一言です。
    「明日どうなるか分からない(未来の予定が崩れるかもしれない)」という極限の不確実性の中で、人はどうやって希望を持ち、他者と「約束」をして生きていくのか。

    二人は「不確実な未来を恐れるのではなく、今この瞬間の出会いや対話を引き受けること」に生の意味を見出していきます。

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    2026年10月14日