鈴木麻純のレビュー一覧

  • 蛟堂報復録7
    大事だからこそ独占したい、相手に裏切られるのが怖くて試そうとする気持ちは分かるが、彼女の考えていることはえげつないし、理解できない。
    物語の主人公は、彼らが幸せなときに終わるから幸せなのだと聞いたことがあるが、物語の中の世界から出ることをやめた彼女は幸せなのだろうか「青髭」。

    太郎という名前ながら...続きを読む
  • 蛟堂報復録1
    読む人を選びそうな作品。
    各々の話自体に救いはないが、元々復讐や報復なんてそんなものだと思うから、幸せな終わりなんてありえないと思う。

    どう見ても被害者に非はないし、加害者の方が悪なのだということは分かるが、報復をするのであれば自らも悪に手を染めたも同然だから完全に被害者の立場に立つことはできない...続きを読む
  • 蛟堂報復録5
    確かに鍾馗の言うことは間違ってはいないし、信太郎の言い分も分からなくはないと思うからこそ複雑な問題なんだと思う。
    身に覚えがないとは言い難いので気を付けたい「姥捨て山」。

    一部を切り取ればハッピエンドだが、文香にしたら救いがない気がする。
    権力のある酒乱は厄介という教訓を残した「打金磚」。

    いっ...続きを読む
  • 蛟堂報復録3
    恵子のしたことは間違いなく犯罪だが、美樹が望んだ報復も恐ろしい。
    幸福の代価であるとはいえ、警察ですら分からなかったものにそんな大金を払うわけないと自分は思うが、当事者となれば話は変わってくるのだろう。
    悪い魔女と可哀想な子供たちではなく、親切な老婆と彼女を貶めた残酷な子供たちという構図は新鮮であり...続きを読む
  • 蛟堂報復録4
    流石に女子高生にも非があるように思うのだが、痛い目を見ないとわからないとでも思ったのだろうか…。
    すこし幻想的でエロティックであったように思う。
    知人割引にしても四十万円は高すぎる「サロメ」。

    老婆の人生には同情も覚えるが、因果応報と言われてしまえば反論することはできない。
    しかしそれでもかわいそ...続きを読む
  • 蛟堂報復録6
    叙述トリックと呼んでもいいのだろうか?
    確かに新興宗教の教祖や窃盗犯のボスという立場では誰に話しても信用してくれなそう。
    それにしても雷は恐ろしい。気を付けよう。
    そういえば具体的な元ネタがないように思えた。元ネタはなんなのだろうか「罪人は誰か」。

    隅田川もそうだが、親が子供を思ってしたはずの事で...続きを読む
  • 蛟堂報復録2
    人は如何様にでも残酷になれるし、社会に向けている顔と本当の顔が本当とは限らないし、自らが狂気に飲まれるかもしれない。
    自分にもそんな面がありそう、というよりも存在していることを自覚しているからこそ尚更怖い「ジーキル博士とハイド氏」。

    二人の選んだ選択肢は結局、一番悪い選択肢になってしまったのではな...続きを読む
  • ラスト・メメント 死者の行進
    鈴木麻純さんの蛟堂以外の作品があるとは思わなかった。
    本屋さんで見つけて、早速読んでみました。
    どことなく、ストーリーが某氏の八雲に似てる。雰囲気が。
    いやでも、普通に面白く 最後まで一気に読んでしまいました。
    どうやら続きがあるようなので、そちらも読んでみたいです。
  • 蛟堂報復録7
    琴線にふれた一節。 ネタばれ注意。

    >>>>>>>>>

    「そういう貴方こそ、自分が正しいと信じる言葉の刃が他人を傷付けていることに気付けない」

    >>>>>>>>>

    「血が繋がっているから気になるってだけでさ。他人の中に自分と似たところを見つけることも、
    そう難しいことじゃない。 身内なんて言...続きを読む
  • 蛟堂報復録6
    気に入った一節。

    >>>>>>>>>

    -----ああ、こうして何も知ろうとしない以上、僕の人生は誰の人生とも交わることはないのだ。
    傷付かずに、傷つけずに生きるということは、つまりはそういうことだった。

    >>>>>>>>>

    「二人が絶縁して十年。十年は長いよ。十年前と言えば、君は十歳だろう?...続きを読む
  • 蛟堂報復録5
    気に入った一節
    --
    ああ、何て不確かで頼りない感情だ。裏切られたかと分かった瞬間に、激しい憎悪に変わるのだ。実に恐ろしい感情ではないか。
    --
    その裏側に激しい愛情があるからこそ、裏切られた相手は深く傷付き悲しむのだ。自分が壊れてしまわないように相手を恨むのだ。共に過ごした幸福な日々が偽りであった...続きを読む
  • 真夜中のオカルト公務員
    オカルト雑学、神様だのなんだのが好きな人間にはとても刺さる反面、原点を知らないの難しいかも。
    漫画ならそうでもない気がしてて、漫画原作というのも納得。
    でも文字の方が想像が働くので、一先ず文字で追ってみたい。
  • 真夜中のオカルト公務員
    あれ、これって漫画が原作?漫画もアニメもちらっと見たから、せっかくなら小説で…とおもったけど、1冊しか出てないのね
  • ラスト・メメント 死者の行進
    さまざまな死を描いた”死者の行進”という絵画のシリーズを集める過程で、主人公が様々な事件に巻き込まれていく話です。短編形式になっていて読みやすい一冊です。(ひなの)
  • ペットショップ夢幻楼の事件帳 信じたい思い
    読み始めるまで前作のことをまるで思い出せなかった…。でも好きな作品。今回もよかった。
    お客の忘れていた記憶をペットの形で取り戻す不思議なお店自体は謎のままだけど、兄弟の過去が明らかになりぎこちなさの謎は解決。
    それにしても店の経営はどうなってるのだろう?
  • 蛟堂報復録1
    超性格の悪い報復屋(陰陽師)が、人の恨みを晴らしていく話。
    スカッとするようなのはあんまりないかなー。面白いけど。
    主人公周りの人間関係がめんどくさい感じなので、そういうのが好きな人はハマると思う。
  • 重犯罪予測対策室
    おもしろかった。全員頭が良いし、礼儀正しい。読んでいて清々しい。ドラマ化したらおもしろいかも。続編希望。
  • 蛟堂報復録9
    辰史さんがどんどん人間らしくなっていってる感じがよかった。丑雄さんも。
    あと太郎くん頑張ったね...空回ってる感半端なかったけどさすが太郎。

    自分の理想の姿を押し付けてしまう事って割とよくあることだとは思うけどそうじゃなくても人と向き合うのってなかなか難しいよね。

    個人的に一番まさかだったのは休...続きを読む
  • 蛟堂報復録1
    完璧、表紙買い(笑)
    陰陽師釣られ(笑)
    能力者でありながら、人間的な面もあってサクサク読めました。
  • ラスト・メメント 死者の行進
    遺品をめぐる青年のお話。

    裏表紙のあらすじからもっと遺品に重点をおいて話が進んでいくのかと思っていたのですが、それよりも残された人々の思いや取り巻く人々に着目されているように感じました。
    こんな感じで進むなら続編も読んでみたいなぁ。
    ホラー文庫だけれどホラー要素はないです。

    この著者さんの文章、...続きを読む