四島祐之介のレビュー一覧
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ネタバレこのミス大賞作なので何か推理するところがあるんだろうけれども、犯人も分かっているしホラー要素もあるしで、どこまで推理できるのかと思いながら読んでいた。アナヅラ様が変わってたのは気づかなかったなぁ。女将さんが杉田を庇っているのではなく、みちるがDVから逃げてきたと思ってかくまっていたのはなるほどなとなった。
アナヅラ様が杉田からみちるになり、そして主人公のほのかに移り変わっていくのがまさに都市伝説という感じ。助手とメイド長が個性がありすぎなので、何か真相に絡むのかと思ったら特になかった。文章が全体的に口語っぽいのは気になったかな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレホラーのゾクゾク感とミステリーのワクワク感が味わえる。サクサク読めて探偵事務所のメンバーの個気味のいい会話も楽しい。一方で、その会話シーンや腕っぷしのいい主人公の戦闘シーンが、作品のテーマ(性暴力)や設定に合ってなかったかも?アナヅラ様の設定や表紙は結構ホラー寄りで怖かったので、もっとホラーに寄せたほうが面白いのではと思った。ポップにしたほうが、軽く読めていいのかもしれないけど、個人的には物足りなかった。終盤の浴室の場面も、状況としてはかなり怖いのに、どこか緊張感がないように感じた。
アナヅラ様の正体にどういうトリックが仕掛けられているのだろうと楽しみにしていたが、みちるは最初から怪しさ満点だしな、ただ殺して入れ替わってただけというのは拍子抜け。 -
Posted by ブクログ
ネタバレありとあらゆるものを飲み込み、単なる死体だけでなく所持品はおろか車すらも飲み込んで消してしまう深淵の大穴。その秘密を知るシリアルキラー「アナヅラ様」と、それを追う私立探偵の女性のホラーミステリ。
文体は良くも悪くも口語体に近い軽薄さがあり、ここは好みが分かれる所ではあるがリーダビリティは高く読みやすかった。都市伝説ホラー×ミステリの食い合わせはいいものの、人智の及ばない都市伝説を理で解体するミステリというわけではなく、またホラー特有の理不尽さがあるというわけでもなく、ホラー要素は証拠品を隠滅して完全犯罪を成立させるためのギミックとしてしか使われていない印象があり、ホラー特有の「怖さ」を感じなかったのが残念だった。
ミステリとしては及第点で、犯人パートと探偵パートが交互に進むわけだが、想定より早く犯人像に迫ったことにより、アナヅラ様のほうの入れ替わりは容易に想像できてしまった。結局のところ意外な犯人像という従来のミステリが小手先でやれてる部分で落ち着いてしまった感は否めず、結局見立て殺人の亜種の域を出なかった点にガッカリしてしまった。作中の謎の強度も倒叙ミステリというのもあってアナヅラ様よりも深淵の大穴の謎の方が上であり、アナヅラ様の計画の狂いがさほどインパクトがなく、終始インパクトが絶大だった大穴の謎がそ結局明かされなかったものマイナスである。とはいえ、クライマックスの探偵と犯人の謎の共有やオチの余韻は素晴らしく、読みやすかったのもあってか一定の満足感はあったと思う。