NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」制作班のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
肥料不足がニュースになっている昨今、「農薬も肥料も使わないリンゴ」を作った農家、木村秋則さんの記録です。非常に読みやすく、2~3時間で読み終われるボリューム感ですが、考えさせられますね…。
まず、今我々が食べているリンゴは品種改良を重ねたもので、昔のリンゴとは別物だということ。その結果野生の力を失い、農薬に頼らないと実をつけられない弱い植物になってしまった…ということが説明されます。
その上で木村さんが無農薬に挑み、失敗を積み重ねていく…。正直、かなり闇雲なチャレンジにも思えたのですが、最後には正解を引き当て、今では色々な人から教えを乞われる存在になっています。
本著を読んで感じたのは「信 -
Posted by ブクログ
本書は、2006年12月にNHK番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で放送した、青森県のりんご農家・木村秋則氏による無農薬のリンゴ作りへの挑戦を描いた回の反響があまりに大きかったことを受けて、その後、ノンフィクション・ライターの石川拓治(1961年~)氏が、1年半に亘る追加取材を行い、それをまとめて書籍化したものである。2008年に出版、2011年に文庫化され、累計40万部を超えるベストセラーとなった。また、2013年に映画化され(出演:阿部サダヲ、菅野美穂)、フィレンツェ映画祭で、同映画祭唯一の賞である観客賞を受賞した。
私はノンフィクションを好んで読み、興味のある新刊はその時点で入手する -
Posted by ブクログ
北海道置戸町にすごい栄養士さんがいる、というのは何かのときに聞いたことがありました。
本当にすごい人です。
栄養士になるきっかけは、前職場で手に職をつけて働く人たちを見て、自分も!と思ったというあいまいなものだったけれど、給食にかける情熱は半端じゃない!
限られた予算の中、どうやって子どもたちに安心、安全で美味しいものを届けるか、という1本の芯がしっかり通って、ブレがない。妥協を許さない。
そこで働く調理師さん、先生、材料の仕入れ先、農家さん、色んな方々の協力を得て、こんなに素晴らしい給食ができるのだと、感動すら覚えました。
最後の方に、子どもたちに大好評の19種類のスパイスが入った全て手作り -
Posted by ブクログ
青森のりんご農家木村秋則さんの無農薬無肥料でのリンゴ栽培への挑戦について詳細が記載された名著。
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・リンゴは本来温州みかんほどの大きさで、料理の材料そして酒の原料であった。
・19世紀初頭にアメリカで品種改良され、現在の大型リンゴとなった。
・日本には1860年に苗木が持ち込まれ、その後全国で広まったが害虫の問題が大きく青森以外では栽培をやめた。
・青森では養蚕ができなかったため仕方なしにリンゴを栽培し続けた。
2.リンゴの木を必要としているのは人であり自然の摂理に従うなら本来は枯れるしかないものを生かしているのは人間の都合。
3農薬散布とは畑の生態系を力ずくで押さえつけて無菌状態に -
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Posted by ブクログ
ネタバレ北海道の置戸町で、私の理想の範ちゅうを軽々と超える給食を作ってきた管理栄養士の佐々木十美さんの仕事ぶりや信念、給食そのものについての話。
出来るだけ加工してない(結果的にそれが一番安全で安い)地元でとれた食材を使って、安く、美味しく作る。
理想すぎる。
買うものと思い込んでいるようなものもしっかり作ってしまう。
カレールーとか、トマトピューレとか。
子供が生まれた時は安心して食べてもいいものがなさ過ぎて、神経質になり、自分も含めて食べるものが限定され過ぎ、
今は、それじゃいけないとおもって、加工品(チーズやハムや、お菓子や色々)も食べさせるようになって、そのうち楽チンに流れて気にならなくな -
Posted by ブクログ
新たなジャンルのノンフィクションだか、感動した。無農薬栽培の9年目にしてリンゴの花が満開になった時の木村の行動に思わず涙が出そうにぬる。
危険から守り給えと祈るのではなく、危険と勇敢に立ち向かえますように。
痛みが鎮まることを乞うのではなく、痛みに打ち克つ心を乞えますように。
人生という戦場で味方をさがすのではなく、自分自身の力を見いだせますように。
不安と恐れの下で救済を切望するのではなく、自由を勝ち取るために耐える心を願えますように。
成功のなかにのみあなたの恵みを感じるような卑怯者ではなく、失意のときにこそ、あなたの御手に握られていることに気づけますように。
(ラビンドラナート・タゴー -
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