カルステン・ヘンのレビュー一覧
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本とともに生きてきたカール。
年老いて、勤務する書店のボスも代替わりして、
何かと煙たがられる存在に。
しかし、本を注文してくれて、それを届けるお客様はまだいる。毎日決まった時間に、その人のために考え、歩いて届けている。
まるで巡回しているように。
訳ありのお客様ばかり、お店に行かれるような状況でもない人や、カールと話をして何かを得ている人ばかり。皆なにかに閉じ込められている。
カールもまた、小さな町に閉じこもったままでいる。
ある日、突然に天使が降ってきたように、小さな女の子がカールと巡回をともにするようになる。
彼女もまた、閉じ込められているひとりだった。
天真爛漫、可愛らしい彼女の態度に -
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書店員の老人と9歳の少女、凸凹コンビの会話の掛け合いが面白く、微笑ましい一冊。本好きの方に勧めたい。
2020年に刊行されたドイツの小説で、一年以上にわたりベストセラーの上位を占め、60万部を記録したらしい。映画化済みだが、日本ではまだ観られないみたい。
主人公は72歳の書店員・カール。
老舗の書店に雇われてはいるが店頭に立つわけではなく、面白い働き方をしている。毎日、数冊の本をリュックに詰め、歩いて顧客に届けているのだ。顧客との間には長年の付き合いがあり、どういう系統の本を好むか熟知している。顧客もカールを信用し、選書を任せている。
カールは顧客たちをひそかに小説の登場人物の名前で呼ん -
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書店員の老人カール・コルロフは年季の入ったリュックに、丁寧に包装された本を詰めて二キロメートル四方の町に出ていく。それらの本はそれらを求めている人々にこれから喜びと楽しさをもたらす役目を担っている。ある日黄色の冬用コートを着て飛行帽をかぶった少女と出会う。その出会いというのは少女の溌溂さと好奇心全開なものだった。長年崩されることの無かったルーティーンがその一人の少女シャシャによって打ち砕かれるところから始まる。
老人と少年少女のバディ的な作品が何かと好きな私にとって(その始まりはニューシネマ・パラダイスに由来する)、本当に求めていたものだった。それに加えて本という要素が加わってくるものだからも -
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老舗の小さな書店に勤め、店舗に留まっているのではなく、顧客の注文に応じて、本をリュックに詰め、徒歩で配達して歩く72歳の老人と9歳の女の子の物語です。
その顧客というのは、夫の暴力、自尊心、文盲の劣等感、修道院の戒律など、みんな何らかの理由から、家の中に閉じ込もっている人たちばかりなので、この顧客たちにとっては、配達される本と、その本を運んで来てくれる老人は、外の世界との接点となっていると同時に、顧客もどんな内容の本を届けてくれるのか楽しみにしています。
老人はこの仕事に誇りを持ち、街を歩いて顧客の手元に本を届けることを生き甲斐としているのですが、
ある日、ひょんなことから活発で賢い9歳 -
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綺麗な緑色の表紙が目を引くこの本。
おじいさんの書店員と小さな女の子の組み合わせのお話は、割とありがちだ。ただこの本のおじいさんは、本を歩いて決まったお客さんに届けにいくというのが面白く、そこから色々なドラマが生まれる。お客さんもそれぞれの問題を抱えている。
女の子のシャシャは子供ならではの無遠慮で無鉄砲な純粋さとひたむきさで、コルホフおじいさんの、自ら限りを設けているような世界を可愛らしく開いていく。
「おじさんはひとりで歩く、あたしはおじさんの隣をひとりで歩く。」
シャシャの台詞。コルホフもシャシャも、自分の信念を大切にしつつ、相手を尊重していることがわかる。ドイツでは直ぐに映画化さ -
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主人公は老舗書店で働く年配の書店員カール。彼は本を何より愛し、毎晩、常連客のもとへ歩いて本を届けている。常連客たちを「ミスター・ダーシー」や「ファウスト博士」など、本の登場人物の名前で呼んでいる。ただ、彼の行動範囲はとても狭い。
でもある日、シャシャという9歳の少女が突然現れて、カールの本の配達に勝手についてくるようになった。そして、カールの穏やかだった日常は少しずつ変化していく。
そんなある日、シャシャの父親がカールが娘を連れ回していると書店主に苦情を言いに来て、カールはクビになり、シャシャの父親に強く押され大怪我をする。退院しても、今までのように自由に歩けず、そしてもう誰も自分のこ -
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主人公は孤独な書店員のカールで、唯一の生きがいは、馴染みの顧客に本を直接届けること。書店のオーナーが代替わりし、この非効率な配達をやめるように指示する。それは、引退せよということと同義であり、カールにとっては生きがいをなくすことでもあった。そんな折、小さな女の子がカールの配達に同道するようになる。カールと顧客の繊細な関係が徐々に変化するが、それは臆病で、顧客のプライベートな困りごとを見て見ぬふりをしていたカールの態度を変化させることになる。こういった、「変化を恐れる生き方」と「当たり前のこと」を対立させて変化する過程を見せる物語は王道と言えるし、出来過ぎ感がないわけではない。変わることは恐ろし