志村季世恵のレビュー一覧
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不自由な体で生まれた人、生後家族との死別を体験した人など、生まれながらの不幸、不平等、生まれた後に襲う悩み苦痛等に対する対処には「一人で悩まず、周りの多くの人に躊躇なく助けを借りること」だ、と言う。「誰かの手を借りる事を経験した人は、必ず誰かに手を差し伸べる術を持っています」という文章には頭が下がる。また、嫌いな人には「その人の意外性を探してみる」ことで意識が変わり心地良い気分になる、とも言っている。人生、悪いことも良いことも長続きはしない、また不幸は突如として来ると覚悟しておくことが必要で、最悪な時は誰を頼りどの様に生き抜いていけるのか考えておくこと、また逆に幸せな時の生きる喜びもしっかり噛
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Posted by ブクログ
ネタバレ1.この本がテーマとしている問題提起はなにか? どんな問題を提示し、どんな解決方法を提案しているのか?
死ぬ事と生きる事は反対のようで反対でない。誰かの大切なものや想いを引き継いで人々は生きて、死んでゆくのである。人間の人生はその繰り返しでできている。心身の問題や家族の問題を抱えていても、考え方ひとつで幸せになれる。辛い境遇におかれてもそこに誰かが寄り添っていてくれればいのちのバトンは繋がっていく。
2.この本はどのように始まり、どのように終わったか?
筆者からみた患者さんとのやりとりが描かれて始まり、患者さんと向き合う中で、最終的には筆者の心を整理する形で終わった。
3.あなたはこの本か -
Posted by ブクログ
いのちの誕生と死。
どちらも両極端なところに存在しているのに、どこかつながりがあると感じています。
【感想・コメント】
バースセラピストという仕事をしている著者。
患者さんのセラピーを行った時の7つの生死の実話。
バースというのは「誕生」と「死から生まれるもの」の二つのこと。
色んな形の幸せ。奇跡とは病気が治ることだけではない。
今の自分の環境がどれだけ奇跡的なことなんだろうと思います。
風が気持ちいいとか、キンモクセイがいい匂いだなあとか、口に入れたものを味わって
美味しいなあと感じること一つ一つを幸せと感じたいと思います。
大事な人が病気になった時は絶対もう一度読み直したいです。
その人 -
Posted by ブクログ
ダイアログ・イン・ザ・ダークの志村季世恵さんの著書。
ご本人と少し付き合いがあり、素晴らしい方と感じていたので、
手に取ったものの、正直、タイトルに少し色を感じしまい、
何となく読む気になれず、しばらく積読になっていた。
ある日、仕事に疲れ、少し暖かい気持ちになりたい、と思ったときに
読み始めたのだが、思っていた以上に心に深く入ってくる内容だった。
どうありたいか?と聞かれれば、強くありたい、と思うのだが、
志村さんがカウンセリングで関わって来られた方の強さに心を
打たれ、自分もそうありたい、と願った。
大きな絶望に襲われながらも、どう自分と他人の人生を輝かせる
ことができるかに向き合い -
Posted by ブクログ
皆さんは日頃、人の生死に関わることがあるだろうか。人の生死に関わってみると、人がいかに尊いかを理解し、また感動を覚えることも少なく無いと思う。だが、医療関係者や、身近にそういったような境遇の人がいない限り生死に関わることはまず無いだろう。この本は、そんな人たちのための、あたかも人の生死に立ち会ったかのような体験をさせてくれる本である。
「いのちのバトン」は小説家が書いたのでは無く、重篤な病気を持つ患者や精神を病んでしまった患者などの気持ちを、少しでも軽くすることを仕事とする「セラピスト」という職業の方が書いたものである。だからといってはなんだが、皆が想像するような上手い言い回しなどは無い。し