あらすじ
この本が、生きることを大切にしているあなたに、もしくは死について考えている人に、母親を求めているあなたに届きますように。
誰もが経験する肉親や親しい人との別れ。そのとき心にぽっかり空いた穴を埋めるものは何でしょうか。さまざまな人に寄り添い、人生の最期を迎えるためのお手伝いをしてきたセラピスト志村季世恵さんの、いのちをめぐる珠玉のエッセイ集。樹木希林さんと過ごした晩年の日々や、自らの母を看取り、自分の痛みと向き合った経験も綴ります。巻末には、内田也哉子さんとの対談「母をおくる」も。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ココロが、じんわり温かくなったり、ジンとしたり、目の奥が熱くなったり、いろいろ感情が揺さぶられる一冊です。
個人的には「青の時間」というのが、どことなく神秘的で非常に印象に残りました。
Posted by ブクログ
不自由な体で生まれた人、生後家族との死別を体験した人など、生まれながらの不幸、不平等、生まれた後に襲う悩み苦痛等に対する対処には「一人で悩まず、周りの多くの人に躊躇なく助けを借りること」だ、と言う。「誰かの手を借りる事を経験した人は、必ず誰かに手を差し伸べる術を持っています」という文章には頭が下がる。また、嫌いな人には「その人の意外性を探してみる」ことで意識が変わり心地良い気分になる、とも言っている。人生、悪いことも良いことも長続きはしない、また不幸は突如として来ると覚悟しておくことが必要で、最悪な時は誰を頼りどの様に生き抜いていけるのか考えておくこと、また逆に幸せな時の生きる喜びもしっかり噛み締めておきたいと、この書で思う。樹木希林の言葉「自分の体と心を知ることが一番大事」と娘に遺した、と言う。