ヘイゼル・プライアのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
おばあさんが南極のペンギンに会いにいく冒険物語かなと思って読み始めたら、思っていたよりも深い話で、どんどん引き込まれていきました。
主人公である85歳のヴェロニカ・マクリーディの人生が丸ごと詰まった1冊。
スコットランドの豪邸にひとりで住むヴェロニカ。筋金入りの頑固で気難しくて毒舌キレッキレのおばあちゃん。ペンギンの危機を知って財産を託すことを思いつく。
そこからの行動力がすごい!研究機関を視察したいとあっという間に手配して南極に行ってしまうんだから!
ヴェロニカを突き動かしたものはペンギンはもちろん、封印していた過去、十代の頃の日記の存在が大きい。パトリック(見つけ出した唯一の身内である孫)が日記を読み進める中でヴェロニカの過去を知るわけだけど、それはもう壮絶。大切な人たちを次々に奪われて人間不信にもなります。
哀しみも涙も封じ込めて生きてきたヴェロニカ。南極で生活するうちに硬い殻で覆われていた過去が少しずつ溶け出し始める。
ヴェロニカが、そしてパトリックがどうなるのか、目が離せなくて一気読みでした。
孤独に傷を抱えて生きてきたヴェロニカを癒したペンギンと自然の力、南極チームの温かさ、パトリックの存在。読み応えがありました。読み終わる頃にはヴェロニカのことが愛おしくなります。
そして、子ペンギンのピップが本当にかわいい!
あとこの本のタイトルがとても良い… -
Posted by ブクログ
ネタバレ85歳の気難しい老女ヴェロニカの過去と現在が本人と孫の視点から綴られる。
ペンギンに魅入られ有無を言わさず南極行きを決行したヴェロニカ。皮肉屋で人の言葉の裏を読み頑固もの。なのに憎めない!
愛を奪われ深く傷ついた彼女がその後ただただ孤独に生きてきた何十年という年月。
死の淵で、自分の人生はなんの意味もなさなかったという思いに至ることはどれほど虚しいことだろう。
そんな彼女のまさに光となったペンギンの赤ちゃんのピップ。彼女とピップの対話のシーンには涙が止まらなかった。同じく孤独に生きてきた孫のパトリックとの間に芽生えた絆にも救われた。どんなものも愛に勝るものはない。 -
Posted by ブクログ
85歳になる大金持ちのヴェロニカには、家族がいない。子どもはおらず、夫とは離婚している。
しかし、いろいろ調べさせ孫がいることを突き止め、会いに行く。だが、たった一人の孫パトリックは、失業中で大麻を吸って応対され、がっかりする。
南極のアデリーペンギンの研究が、資金難で困っていることを知ったヴェロニカは、遺産を譲る相手としてふさわしいかを判断するために、南極の研究施設に乗り込んでしまう。
何とも痛快なおばあちゃん。でも、その過去の体験は悲しくつらいものだった。
かわいらしい子どものペンギンとのシーンに癒されつつ、ヴェロニカの過去とこれからに惹きつけられた。
エピローグは、あったほうが良かったのかどうが、意見が分かれるかな。 -
Posted by ブクログ
確固とした自分をもつヴェロニカが、有無をいわせず南極に乗り込む話w
ペンギンや南極の自然、研究員、のちに孫息子のパトリックに触れ、次第に心を溶かしていくわけですが…
ペンギン、特にピップの可愛さはズルいですね♡
ヴェロニカのガチガチに凍った心は、人間では溶かせなかったことは容易に推察できますし、それを果たしたのがペンギンだったというのも、なんだかわかる気がします。
自分を取り戻せてよかった!
そして、ヴェロニカが周りに与えた影響も素晴らしかったですね。
話の進め方も気持ちがよかったです。
ヴェロニカのターンはですます調で丁寧に、パトリックのターンはどうしようもないけど愛らしい雰囲気。
より好感が持てる書き方でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ天涯孤独な遺産富豪のおばあさんが死後の遺産の行き場を考えていた時に、面白くもないTV番組の中で唯一興味のあるドキュメンタリーでペンギンが紹介された。そのペンギンの愛くるしさに一目ぼれするも絶滅の危惧を抱えており、その調査隊が奮闘するも資金が足りないと知り、それに投資しようと考えた。
小説としては平々凡々な展開だがここからが面白い。
自分には息子がいた。わけあって養子に出した息子が。その息子がどうしているかを調査したら息子の子供、いわゆる孫が見つかった。その孫に会ってみるとどうしようもない孫で、でもその孫にもいろいろな家庭の事情を抱えていた。
こうなってくるとペンギンに投資するのか、孫に遺産相続するのかって面白い展開になってくる。で、タイトルは”ペンギンにさよならをいう方法”。これは?って思っているとおばあさんが単身で南極の調査基地に乗り込むというのだ。まさに本の表紙絵の恰好で!。どう見てもファンタジーなところが物語の醍醐味。さあ、おばあさん、基地局の調査員とのいざこざと同軸でまた孫との折り合い、そして愛すべきペンギンとの遭遇。これらをどうまとめ上げるのか!?
海外小説のこういう発想が本当に好き。だから間間に挟みたくなるのよねー