加藤喜之のレビュー一覧
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ネタバレアメリカ福音派の歴史。福音派はたんなる宗教復興運動ではなく、南部南西部の白人男性文化の復興運動。少数派になり特権を失うこと、カウンターカルチャーに対する危機感。
・源流は、20年代から始まるDispensationalismー7つの時代区分があり、7番目は終末。バルフォア宣言によるユダヤ人のイスラエルへの帰還と第一次世界大戦は預言の成就に見えた。聖書を字句どおりには解釈しないリベラル神学への対抗としてのfundamentals。ラジオによる伝道。
・ビリー・グラハム 戦後の反共(共産主義者は悪魔)。原理主義を離れ世俗化し、資本家、共和党政権に接近。
・ジミー・カーター 南部バプティストの回心者 -
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パレスチナ問題を考える書としてこの本を読んだ。イスラエルがアメリカを動かすためのロビー活動にキリスト教シオニストが大いに関わっているからだ。
わかったのは、キリスト教福音派がイスラエルを支える理由だ。理解するのは難しいが、自らの教義上イスラエルを必要としているようだ。
彼らは基本的にはアメリカが世俗的人間中心主義になることに強く反対して政治をコントロールしようとしていること。中絶、同性愛などを認めず古い価値観を制度として作り上げようとしてきたことだ。復古主義的な家族観と宗教的な保守主義のもとで生きるアメリカを望んで。敵をサタン・悪魔として民主主義と対立し、自らを正當化する方法は統一教會と瓜二つ -
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福音派(原理主義)と言われる人たちがどのようにしてアメリカ社会に蔓延してきたかがよく分かった。オバマ政権から白人の怒りや鬱憤がたまってきていること。白人福音派の大多数はトランプを支持していること。福音派と議論すると自分たちの善以外は悪魔の仕業になるから、議論にならないこと。BLMに対して、福音派は非常に冷淡であることなど結構エグいな〜アメリカ社会と思った。
ラッシュドゥーニーがキリスト教復興のための布教から政治活動のための布教へと静かに舵取りをし、現在そうなっていることが一番印象にのこった。さらっと出てきてめちゃ大きな影響与えてるから影のアメリカ社会を舵取りをした人だと思う。
やはり、国 -
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トランプ大統領が再選されたころから、福音派に対する関心が高まったように思う。時期を得た出版だが、決してジャーナリスティックでなく、学術的な著作だ。1920年代頃からの歴史と政治との交点が体系的に記されている。福音派とよばれているものには幾つもの会派があるので、内容はなかなか複雑で、完全には理解しきれなかった。
神の奇跡や聖書の無謬性を信じ、終末論を持ちだして自己主張をする人たち。それが『古きよきアメリカ』の美化につながるとき、人種や男女差別や中絶・同性婚問題と結びつき、政治を動かそうとする力がはたらく。それが既に1970年代には見られたというのは、ちょっとした驚きだったし、一神教の強さと柔軟性 -
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「できる限り聖書の記述を文字通りの意味で読もうとする解釈の方法。旧約聖書の預言や約束は、イエスの到来やキリスト教徒達の存在によって成就されたのではなく、まだ成就せれていないことになる。したがって、ユダヤ民族も、キリスト教徒と同様にいつの日か神の約束に与れる」というデイスペンレーション主義、そこから解釈される終末論、善悪二元論を特徴とする福音派がどのようにアメリカ社会に浸透し、歴代政権に関与していったのかを描いた本。
黒人差別の根の深さ、政治とキリスト教の緊密さ、進化論を教える事を禁じる州がある程の以上な保守性など、日本人の理解の外にあるアメリカの姿を知ることができた。
善悪二元論に立脚する -
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結局、崇高な理念や思想ってのは理解できる人が限られるから大勢を動かすにはトランプのはアメリカ至上主義みたいな分かりやすくてインパクトのあることを言うしかないんだなって思った。
よく分からずにトランプを支持する人達がいることもよく分かるし、結束するには外敵を作ることが重要なことも再確認した。
人々がしっかり考えられるなら争いは無くなるかもしれないけど、まあ無理だろうな。何も考えずに何となく信じたいものを信じる、そういう人たち全員に平等に権利を与えてる民主主義って正しいのかなと思った。
第1章 1950〜70年代
福音派の前身である原理主義者たちが使用した終末論はディスペンセーション主義といい、 -
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ネタバレどうかしてしまった同盟国アメリカを理解するために読まねばと思いしばらく前に読み始めた。アメリカの歴史に疎い自分には、大統領の名前以外は馴染みがないカタカナの個人名や団体名が次々と出てくる上に時系列で語られる訳でもないため概要を把握するのもなかなか大変だったが、複雑な現実を理解する為には仕方ない。データも示してくれるがあくまでも叙述の中でなので図やグラフとして明示してくれたらもっと良かった。「マジでこんなの信じてるの?」と言いたくなるディスペンセーション主義や終末論、福音派が積極的に政治に関わるようになった経緯、ID理論、福音派と人種差別の関連、福音派はオバマケアの何を問題視したのか、色々知るこ
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アメリカ史に対する前提知識が全く無かったが、丁寧に背景も解説してくれたのでするすると読めた。
対共産主義の文脈で台頭した頃から今に至るまで、一貫して善悪二元論や勧善懲悪の価値判断を貫いているように見える福音派。多文化共生主義とか受け入れられないんだろうな。読んでいる間、寛容のパラドックスが頭をよぎる箇所が何度もあった。
やはりエンパシーを鍛えないと、他者との共生は本当にストレスフルで火種に満ちていて難しいな、と自戒も込めて。
福音派も一枚岩ではなく、政治参加のアプローチや掲げる政策についてすら、多少幅があるのだとわかったが、とはいえ対立思想を悪魔の所為だと主張するような層とはそもそも議論が成 -
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卒業した大学がプロテスタントで、当時週1のキリスト教学が必修だった。教授は年配の女性牧師で、自分は神の声を聞いたことにより教師の道に進んだと言っていた。私は「何らかの脳の作用による幻聴だろう、狂信的な先生だ」と解釈していたが、本書に出てくる「回心」というのがそれだとすれば、ブッシュもクリントンも同じような経験をしていて、キリスト教徒のアメリカ人にとっては特におかしなことではないどころかポジティブに受け取られるらしい。一般的な日本人の感覚とはかなりのズレがあるような気がする。
南部などの保守的な州では地動説や中絶、同性愛を認めない人がいるのは前々から知識として知っていたが、それはごく一部で、日本 -
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現代のアメリカを覆う深刻な社会的分断の背景にある宗教勢力「福音派」について、その前史としての1920年代から40年代にかけての原理主義運動から説き起こし、アメリカの社会や政治、文化に大きな影響を及ぼすようになっていった経緯をたどり、その実態を明らかにする。
本書は福音派というレンズを通したアメリカ現代政治史という感もあり、第2次トランプ政権となり混乱や分断が深まる今のアメリカを理解するのに有益な内容であった。
特に、「ディスペンセーション主義」という福音派に根ざす思想について知ったのは大きな学びだった。ディスペンセーション主義は、できる限り聖書の記述を文字通りの意味で読もうとする考え方で、それ