大野晋のレビュー一覧

  • 日本語練習帳
    この本は、語の意味の中心を的確に把握し、それを表現するための方法論である。

    著者は『岩波古語辞典』の制作に長く携わってきた。これは言葉(や概念)の中心的な意味をひらすら掘り下げ、掴み取った単語の特徴を文章で説明する仕事に従事していたと言う意味である。
    そんな経験から打ち出された文章によって次々と、...続きを読む
  • 日本語練習帳
    すぐに活かせるのか難しいですが、文章の骨格を作るため、アイデアを羅列し、整理する。
    そして推敲すること。
    頭の中だけで組み立てないで、書き出して整理する手間を惜しまないのとが、逆に早く文章を作り上げるコツなのかもしれないと思いました。
  • 日本語の文法を考える
    日本語の文法にかんする著者の考えが比較的わかりやすく説明されている本です。

    著者はまず、助詞の「は」と「が」のちがいという問題に取り組み、「既知」と「未知」という枠組みによって両者を区別するという意見を提出します。従来の研究では、「は」と「が」のそれぞれが一つの文のなかでどのような機能をもっている...続きを読む
  • 日本語練習帳
    日本語の「は」と「が」の違いについての
    説明はかなり奥深い。文法としてこの項目だけで
    40頁以上も使って説明されている。それだけ
    日本語の「は」と「が」は難しいものなのだろう。

    他には単語の意味(「考える」と「思う」の
    違いなど)に敏感になること、
    文章を書くにはまず読み馴れること、
    文章を縮約(...続きを読む
  • 日本語練習帳
    言葉づかいの適切かどうかの判断は、それまで出会った文例の記憶による。
    だから良い文章にたくさん触れることが大事。
    "は"と"が"の使い方は簡単そうに見えて奥が深い。
    日本語は西洋に比べて、人をけなす言葉が少ない。
    とのこと。このことが国民性を表しているのかもしれない。
    もっと日本語を丁寧に考えて使う...続きを読む
  • 日本語練習帳
    日本人なら日本語を話す(書く)ことができると思いますが(大坂なおみのように日本人でありながら海外生活が長く英語の方が堪能なケースもありますが)、日本語を使いこなすことができる人はどれだけいるでしょうか。

    例えば、「はっきりとした」を意味する言葉として「明白な」「明確な」「明晰な」「鮮明な」などがあ...続きを読む
  • 日本語の文法を考える
    「は」と「が」の違い。係り結びはなぜ発生して、また消滅したか。日本人は過去・現在・未来と直線的にはとらえていない。どうして活用形が発生したのか。などの興味のある話題が述べられている。
  • 日本語の文法を考える
    いくつか納得のいかない説明はあるものの、ほとんどが目から鱗。日本語を勉強し始めて、インターネット検索に行き詰りを感じていたところだっただけに、今回の巡り合わせはおおいにありがたい。
  • 日本語練習帳
    本をよく読むようになって、おかしな文章に違和感を持つようになった今、これを読んで、何がどうしておかしいのか、理解できるようになった。「味は口と未の組み合わせで、未は~」などの説明に、日本語のひとつひとつの単語に意味があることを気づかされた。
  • 日本語練習帳
    日本語は天然自然に伝わるものではなく、
    伝えたいことを正確に伝えるためには、一義的な日本語を使わなければならない。
    仕事でも行きてく上でも読んでおきたい一冊です。ハとかガの意味なんて、初めて考えました。

    #読書 #読書記録 #読書倶楽部
    #日本語練習帳
    #大野晋
    #2017年35冊目
  • 日本語練習帳

    面白い本

    面白い本を読めました。
  • 日本語と私
    日本語について何か本を読もうとすると、この人の本は、一度は読むことになると思う。
    その人の自叙伝的内容の本書は、日本語に限らず、学問に対する心構えを学ぶのにもとても良い。
  • 日本人の神
    キ、ヲ、ヂ、ヒコ=男の神
    ミ、メ、ベ、ヒメ=女の神

    仏教の伝来 蘇我氏は賛成、中臣氏、物部氏は反対。

    仏神=ホトケという神。神宮寺=神社の中に寺を建てた=神仏習合。

    神道。両部神道と山王神道。伊勢神道。卜部神道。
    国学としての神道=江戸時代。本居宣長など。新政権の御維新=神武の親政に復帰するこ...続きを読む
  • 日本語練習帳
     何の番組かは忘れたが、テレビのバラエティ番組でかつてのベストセラーとして紹介されていた。ずいぶん前に出版されていたのに知らずにいた。最近の自分の趣味に合ったので読んでみることにした。ただ読ませるだけでなく、タイトル通り練習問題を多用し解説しているので、最後までとても興味深く読み進めることができた。...続きを読む
  • 古典基礎語の世界 源氏物語のもののあはれ
    大野晋先生の切り口は面白い。
    「もののあはれ」、「ものさびし」、「ものいひ」などの「もの」の付く古語の意味を正確につかむために、「もの」という言葉にスポットをあてて突き詰めていく。
    現代では、「もの」と言われれば、「物体」としての「もの」くらいしか思い浮かばない。
    しかしながら考えてみると現代でも、...続きを読む
  • 大野晋の日本語相談
    ちょこちょこ読んでいてやっと読み終わった!!やっぱり回答者の方すごいなあ。日本語の歴史というか、言葉の流れについて考えさせられました。これは◯、これは×、と単純に答えているのじゃないところがやっぱり一番良いなあと。
  • 日本人の神
    ・大野晋「日本人の神」(河出文庫)は いかにも国語学者大野晋らしい書であつた。内容は「日本語のカミ(神)という言葉の由来をたずねてみようと」(10頁)いふものである。語源に始まり廃仏毀釈まで、いやもつと幅広い話題にあふれてゐる。その根本には国語学者の思考と方法がある。もともとは「一語の辞典」といふシ...続きを読む
  • 日本語練習帳
    2013/11/10
    単語の把握
    文法について(はとが)
    文章の心得 のであるのだを使わない
    がをつかわない
    文章の骨格 要約
    敬語について

    文章の心得、文章の骨格あたりはすごく参考になった。社説の要約はやっていきたい。
    単語をたくさん知っていることも文...続きを読む
  • 古典文法質問箱
    私が持ってるのは古い表紙の。
    どこまでも苦手な助詞以外の範囲は分かりやすく、たぶんしっかりと理解できたと思う。同じことを何度でも繰り返し説明してくれるので、「また?」となる反面、理解に至れる。
    文体も読みやすく、整然としていて、文法嫌いの私にはありがたいばかり。
    形容動詞の論争がどういうことなのかや...続きを読む
  • 古典基礎語の世界 源氏物語のもののあはれ
    春の うきうきした感じを言ふためにこれを出した。それからすればこれは納得できる訳だと思ふ。では、大野晋編著「古典基礎語の世界 源氏物語のもののあはれ」(角 川文庫)にどうあるか。結論だけ記せば、「『源氏物語』以前のモノノアハレは専ら『人の世のさ だめのあわれさ』に限られていた。ところが『源氏物語』で...続きを読む