横山勲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
企業版ふるさと納税を隠れ蓑に実質的な寄付金還流(脱税&自社グループへの利益)スキームが構築されている?という疑念を元に取材を重ね、自治体と企業との関係性を暴いていく本です。食い物にされる自治体。知らぬふりの職員。無能な議員。救いのない「限界役場」の現実がわかりやすく書かれています。
本書の構成も取材の過程を丁寧に描いているので、仮説→取材→報道という流れがすごくよく理解できます。インタビューの際の相手の息遣いがわかるような、ヒリヒリとした緊張感がわかるような、そんな筆致で書かれています。
まるでミステリーのような、事実を紐解いていく流れが素晴らしく、先が気になって読むのを止められなくなる。また、コンサルに「雑魚」と呼ばれた地方議員の奮闘、筆者のジャーナリストとしての矜持についての記述も胸を熱くさせる。
地方自治の限界と現実をこれでもかと示されるのでゲンナリするが、それと同時に踏ん張って藻掻いている人たちがいるという事実もある。この本を読んで、自分も自分の住んでいる地域のことくらいはしっかり勉強して考えようと、この本を読んで思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレYoutubeで動画を見て興味が出てきたので購入~。
ニュースとか普段見ないのだけど、確かに去年そんなことが言われてた……ような……(ニュースは見よう!)
内容や地方自治体の杜撰さはともかくとして、やはりこの手の話はシステムの甘さとインセンティブの違いから生まれるよなぁ。
自治体は人手を何とかしたい(お金は比較的どうでもいい)し、企業はお金を儲けたい(物事の成否はどうでもいい)。
これが重なると、まぁこういう話が生まれるのは必然なわけで。
(だからこの手の話はその”人”が悪かったというより、そういうモノが生まれる土壌があった、という見方が正しいんだろうなぁ)
こういったことをしっかりと追ってまとめ上げた横山氏には尊敬ですね。
私たちがこういった「不正」に敏感になって、マスメディアのインセンティブを「不正を暴く」方向にもっていかないと、それこそ自浄作用が働かなくなる……ということを感じました。 -
Posted by ブクログ
過疎地域に都市部のコンサルが介入して金を稼ごうとするビジネスを暴く内容。
作者は河北新聞の記者、国見町の町長らの給料が引き上げられるという内容から取材が始まり事件が発覚していく。救急車十二台を購入し、リースするという不可解な事業から企業版ふるさと納税制度を利用したビジネスがあることが発覚。匿名で自治体にふるさと納税として寄付してそのお金で関連企業にお金を払う仕組みを利用して節税に加え利益を得ようとするような全体像。そこにコンサルが介入している。過疎地域であるがために人材不足に陥り、コンサル企業に乗っ取られているのが大きな問題。現代社会の問題が克明に描かれていて面白かった。東京一極集中を解消したいが地方にはそれを解決するだけの人材も資金もないんだなと感じた。これを解消しないと本当に滅びるだろうな。あと企業だけでなく監視する地方議会が機能していないのも問題。