藍上央理のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
起こる事象すべてが恐ろしくておぞましい。
モキュメンタリーとしてはちょっとリアル感薄めなところはあるけど、純粋に小説として怖くて面白かった。
いわくつきの土地×虐待親っていう最悪に最悪を重ねた舞台立てだけでもちょっと気分が悪くなる嫌さなのに、さらに最悪を積み重ねていく構造が本当に怖い。
登場人物がみんなおかしな部分を抱えてて、その行動のひとつひとつがちょっとずつ怪異の力を強めてしまってるの本当にヤバい。
読者の考察に任せずかなりストレートに「何が起こったか」が描写されててきつい部分もあるので、気持ちが元気なときに読むことをおすすめします。 -
Posted by ブクログ
梨さんが震撼した話題作。
あなたも完璧な家族、作れます!
めっっっっちゃ怖かった…
「虎ロープの家」と呼ばれる、丁字路に建つ一軒家にまつわる話。
そこではかつて一家心中があり、生き残りの息子が次に住む家族を一家惨殺するという、とんでもない事件が起こっていました。
一家心中、一家惨殺の後に、遺体をリビングのソファに座らせて一緒に暮らしているシーンが克明に描かれていて、気持ち悪かった…
本気で完璧な家族となり一緒に住んでいるつもりの犯人が、イカれていて恐ろしかった…
また、現代パートでは、小学生と高校生の時に家を訪れた人物の取材記録が進んでいきます。
家の中に入った時に、突然温度がスッと下がる感じ、何かの気配を強く感じた時に脂汗が吹き出てくる様子、読んでいて恐怖でしかありません…
「完璧な家族になろう」
絶対に一生聞きたくない言葉です笑
梨さんの作品程程得体が知れないわけではないが、リングほどハッキリ見せてくるわけでもないみたいな、絶妙なところで怖がらせてくる作品です。
完璧な家族になろう完璧な家族になろう完璧な家族になろう完璧な家族になろう完璧な家族になろう完璧な家族になろう完璧な家族になろう完璧な家族になろう完璧な家族になろう完璧な家族になろう完璧な -
Posted by ブクログ
ネタバレ北九州のある住宅でかつて起きた凄惨な事件。心霊スポットとなったこの家で続出する行方不明者と心霊現象の謎を関係者の証言他から追った記録と、浮かび上がる家族の忌まわしく歪み切った肖像。
認知症になった老母の介護のため幼い息子を連れて東京から戻って来た鷹村翔太。元々10歳の時に父親の転勤で北九州へ引越してきた彼は、転校先の同級生たちにけしかけられ、近所にある気味が悪い誰も住んでいない一軒家に立ち入り、そこで世にも恐ろしい体験をする。それから21年後、再び北九州へ戻って来た鷹村は件の家がまだ残っていること、息子がその家に関心を示し「黒い人がいる」と語ること、さらには徘徊の始まった母親が夜毎息子を連れてその家の前に立つようになったことを知って次第に憔悴していく……。
物語は鷹村への聞き書きを主に、その家の持ち主や近隣住民、行方不明事件に関わったYouTuber等への聞き取り、凄惨な事件の当事者の日記とインタビュー記録(これがとにかく悍ましい)、過去の新聞記事、etc……を織り交ぜ、その家でかつて何が起きたのかが徐々に明かされて行く。また鷹村翔太やその他の人間に話を聞いているのは作家らしく、この家と事件を題材にホラー小説を執筆するつもりであることが幕間のメモで次第に見えてくるが……。
これも流行りの(というか一カテゴリとして既に定着した感のある)モキュメンタリー・ホラーではあるが、一軒家、そこに深く関わる事件と人物……と、場所も語られる内容も限定されており、それ故か話の全体像は中盤で見えて来る。鷹村の元に処分しても繰り返し現れるポラロイド写真が強烈に忌まわしい印象を残す。
これほど“一冊全てが悍ましい”小説を読んだのは久しぶりかもしれない。 -
Posted by ブクログ
冒頭からずっと、違和感のある描写や発言が散りばめられてて、読む手が止まりませんでした。
ネタバラシ後の主人公の行動は、素晴らしかったです。すべての女性に当てはまるものではないとは思いますが、母性というものの逞しさ、尊さを感じました。こういう時の男性って往々にして頼りなくて、よく分かってなくて、勘違いしてて、私もそうなっているのではないかと自省させられたような気分になりました。
こういう話ってよく村単位になることが多いと思うのですが、今回は町単位ということで、ちょっと珍しいなぁと思いました。
家族を亡くすこと、特に我が子を亡くすと、こうなってしまうのかと考えさらされました。本作を読んでいる時点では主人公の考えに賛同するのですが、実際にそういう状況に置かれた時はたしてどうなのか。うーん、どちらの意見も分かるような気がして、なんだか切なくなりました。
怪異に遭遇している時などの描写が素晴らしかったです。まさに強烈な悪臭を感じたし、悍ましくて気持ちの悪い状況が明確に想像できました。
文量はそこまで多くないので、サクッと読めました。
因習ものが好きな方にはドストライクの作品だと思います。女性の強さ逞しさを読みたい方にも、おすすめです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルからすでに惹かれた。新興宗教ホラーの匂いがぷんぷんで、「絶対好き!」と思って読み始めた一冊。
とても読みやすくて、グロさと怖さがちょうど良い塩梅で、気づけば1日で読破してしまった。
呪いのビデオのように伝播していく呪いの教典を、色々な人が好奇心や意図せずに読んでしまい、呪いに怯えながらも何とか生き延びようと模索する話。
特に印象的だったのは、気持ち良いくらい主人公がクズなところ。
これまで読んできたホラーでは、癖が強くても正義感を持った主人公が多かった気がする。こんなにヘイトをしっかり集めて「呪われて当然」と応援したくなる主人公は初めてだった。
命は平等と思いながらも、主人公の死を望んでしまう自分自身の醜い心が、読み進めるにつれて露わになる恐ろしさ、、、。
また、助かるために教典を布教して他人を犠牲にしていく方法が、まさに人間の本質を露わにさせる呪いだったのも印象深い。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「完璧な家族の作り方」が面白かったので楽しみにしていました。
最初に ひんだり が出てきた時には知らない言葉だと思って意味を調べてしまったくらい、違和感の挿入が自然で、モキュメンタリーとして読者を巻き込むのが上手い。
一方で、前作よりミステリー色が強く、謎解きをしたくなるんだけど、そうなると時系列がわかりにくく、ちょくちょく読み返す必要があるのと、キャラクター達の行動があまりに説得力に欠けていてそれがストレス。
笹倉が無茶苦茶すぎて、さすがに信頼できない語り手であると思って読んでいたら、(おそらく長期的に恐怖に晒されたせいで)壊れてしまった人でした、というのもちょっと納得いかない。
描写もいやらしく、ホラーとしては本当に怖いのでまだシリーズ(?)2作目の作者にちょっと期待しすぎなのかもしれません。
次回作も楽しみです。