東島威史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ第一弾・第二弾をまとめて、ページ順に詳しくまとめます。復習用にご活用ください。
## 第1章〜第2章(第一弾)
**睡眠の理想と現実(p.63)**
日本人は「これくらい眠るのが普通」という理想の睡眠時間を、実際に必要な量よりも高く見積もる傾向がある。フランスなど他国との国際比較データも紹介され、理想と現実のギャップが大きい国ほど「自分は健康ではないのでは」と不安を感じやすいという指摘。また「遺伝子の変化で短眠族になった」可能性にも触れ、アウシュビッツ収容所を生き延びた精神科医ヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」から、人間はどんな過酷な環境にも慣れることができる、という話も引用されている。
**脳疲労の正体(p.73)**
「脳が疲れる」という感覚は医学的には数値化が難しい曖昧な概念。日本リカバリー協会代表理事の見解として、「疲労の対義語は休息ではなく活力だ」という説が紹介され、著者も納得感を示している。
**血液型と性格(p.85)**
血液型による性格判断(いわゆる血液型占い)は科学的にはほぼ「幻想」に近いという内容。多くの研究者が相関関係を証明しようと試みてきたが、明確な根拠は得られていない。海外でも「ABO式血液型と性格」の研究はあるが、効果量は非常に小さく、都市伝説的に広まったものだという解説。
**脳が喜ぶ刺激(p.86)**
脳にとって心地よい刺激は人それぞれ異なり、画一的な正解はない。運動などが有力な候補として挙げられているが、著者自身も「まだ完全に証明されていない」と留保をつけている。
**忘却の役割(p.94)**
「忘れる」ことができるのは、記憶システムが正常に機能している証拠。脳は1日に何万回もの情報処理をしており、新しい記憶を取り込むスペースを作るために古い情報を意図的に整理・削除している。海馬を中心とした神経回路の仕組みが関係している。
**第2章までのまとめ(p.?)**
「刺激をシャットアウトするような休息」を脳は求めていない。むしろ運動・言語学習・音楽鑑賞など「適切な刺激」を入れることが、より元気な脳をつくる。第2章までは「不夜脳」というコンセプトのストーリー説明、第3章・第4章では具体的に今すぐできる「脳にいいこと」を紹介していく、という章構成の予告。
**脳の可塑性(p.102-103)**
脳は経験や使い方次第で物理的に変化する「可塑性」を持つ臓器であるという説明。神経細胞(ニューロン)は新しく作られたり、既存の回路が強化されたりする。この可塑性を活かすことが「疲労しらずの脳」を鍛える鍵になる、として第3章へつながっていく。
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## 第3章〜第4章(第二弾)
**有酸素運動と脳(p.112)**
2012年の研究(平均67歳前後の男女対象)で、有酸素運動を継続すると脳の一部(記憶に関わる領域)の体積が増加することが判明。運動はBDNF(脳由来神経栄養因子)の分泌を促し、脳の血流改善や神経系の運動連携にも良い影響を与える。ウォーキングなど軽い有酸素運動でも十分な効果があるとされる。
**間欠的断食(p.119)**
「24時間食べない」を週1回程度続けることで、脳のオートファジー(自己浄化・老廃物処理の仕組み)が活性化する。断食は体にとって一種のストレスだが、適度な断続的断食は脳の血流や神経保護にプラスに働くという研究が紹介されている。
**脳と依存性(p.128)**
甘いもの(糖質)は脳にとって依存性(signatures of addiction)を持ちやすい対象。ドーパミンなどの報酬系を強く刺激するため、少量でも脳が習慣化しやすい。抗酸化物質やケトン体などが、この依存パターンに対抗する材料になりうるという説明。
**語学学習と脳の構造変化(p.134-135)**
学歴が低くても第二言語を話す移民は認知症になりにくい、という研究結果が紹介されている。学校教育を十分に受けられなかった人でも、日々の仕事で「文法的に正しい複雑な言い回し」ではなく「必要最低限の言葉」を使ってサバイバルしてきた経験自体が脳に良い刺激を与えている。TOEICのスコアを上げることを目指すより、「1時間を3か月続ける」という継続そのもの、そして「全く知らないスワヒリ語」のような真新しい言語に触れる方が、聞き慣れた英語よりも脳のトレーニング効果は高いという主張。
**慢性炎症と認知症(p.165)**
体のどこかで起きている慢性炎症が、長期間続くと認知症の発症リスクを高める。特に注目されているのが脳内の「慢性炎症」で、神経細胞をじわじわ傷つけていく炎症物質の血中濃度が高いと、アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβの蓄積プロセスを促進する可能性がある。糖質の摂りすぎ、ストレス、遺伝的要因などが慢性炎症の「勝手な始まり」に関わっている。
**40Hz刺激の効果(p.194, 198)**
40Hzの光・音・電気刺激がミクログリア細胞(脳内の掃除役細胞)を活性化させ、アルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドβを分解・除去する可能性が確認されている。マウス実験ではストロボ光刺激で高い効果が見られたが、人への実用性はまだ低い。音刺激(毎日1時間、1秒間に40回の音)でも同様の効果が確認されており、こちらの方が実用性が高いとされる。また脊髄刺激療法(ペースメーカーのように脊髄に電気を流す治療)でも40Hzの刺激が痛みの緩和に使われている。認知症治療への応用も期待されているが、まだ完全に安全性が証明されたわけではない。
**断食の継続契約(最終ページ)**
断食を続けることで得られる抗酸化作用、神経保護効果(BDNFやケトン体の働き)についてのまとめ。ただし「断食は日本人には向いていない」という慎重な説も併記されており、万人向けではないという注意喚起がされている。
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**全体を通しての一貫テーマ**
睡眠そのものより「適切な刺激」(運動・断食・語学学習・特定周波数の光や音)を日常的に脳へ与え続けることが、老化しない・疲れない脳をつくる、というのがこの本の中心的な主張でした。 -
Posted by ブクログ
さくっと読めるお医者さんのビジネス本。
眠るのではなく、刺激を与えて脳を活性化させようという本で、どちらかというとドーパミン中毒になってる若者向けではなく高齢者向けの本だった。
刺激がありすぎて私は困っているのだ。
疲れた時に甘いものを食べるのは脳がブドウ糖を欲しがっているからと思っていたが、これも脳が食べ物を食べてドーパミンを、出しているからだそう。
どこまでも現代人はドーパミンの奴隷である。
色々脳にいいことが書いてあるが、新しいことをたくさんして、ストレスをできるだけなくしなさい。過度に睡眠にこだわるな、脳はそこまでやわじゃない。が言いたいことかなと思った。 -
Posted by ブクログ
日本人は睡眠取らないとが強すぎる。理想と現実のギャップが大きすぎるだけでアルツハイマーとの相関もない。
大事なのは睡眠よりも刺激。新しい言語学ぶ、読書、ダンス、運動などが認知症の予防に良い。
寝る前は同じ刺激になれると良い。同じ本を読むとか。
目を瞑るだけで休息になる。たくさん寝れば集中力が伸びるわけではない。
食事も大事。糖質は意味ない、くるみやナッツおすすめ。あとは飢餓状態。これは大人のみで子供は別。飢餓状態がデフォルトで満腹は異常らしい。
ハーブも良い。100年以上前から良いとされる。カモミールティーとか寝る前良い。
脳はそんなに年取っても衰えるものでもない。忘れることは悪ではない。削ぎ落とされて洗練されるもの。 -
Posted by ブクログ
忙しい日々の中で「休んでいるのに、脳だけがずっと起きている感じ」がする人には刺さる一冊でした。
睡眠や休息を“気合ではなく設計で守るもの”と捉える視点が新鮮で、朝の光や単タスク化、ぼーっとする時間の意味など、どれも実際の感覚とつながって腑に落ちました。
ただ、スマホ・カフェイン・睡眠ルーティンなど既視感のある話も多く、「結局よくある健康本では?」と感じtrしまった箇所もありました。
それでも、脳を“働かせる前に守るもの”として扱う姿勢には共感しましたし、完璧を目指すより、まず今日は夜にスマホを閉じてみようかと思える、現実的な優しさのある本です。 -
Posted by ブクログ
最近は小説しか読んでませんでしたが、タイトルのインパクトに誘われて久々にビジネス書的なモノを読みました。
睡眠を取ると脳の老廃物が排出され疲労回復することは広く知られていますが、睡眠を取らずとも脳の疲労回復は可能ではないか、という点を主軸において脳神経外科医の著者がその方法を解説をしています。
脳の疲労回復の前に、そもそも疲れにくい脳にするためにはどうしたらよいか、という部分も触れており、そのためには脳に刺激を与える事、本を読んだり、外国語学習をすることによって脳を刺激を与える事によって、実現できるという旨が記載してある。
睡眠時以外での脳の疲労回復については、瞑想やサウナなどの方法が提案されており、これらを行う事で睡眠時と脳の疲労回復に近い効果が得られるらしい。
ただ、著者は体の疲労の回復には睡眠が必要と考えており睡眠が不要ではない、という見解であった。 -
Posted by ブクログ
新聞等でよく見かけ、気になっていたので、読んでみました。
「脳が欲するのは、睡眠ではなく刺激であり、睡眠を欲するのは体である」というのが、脳神経外科医である著者の経験からの主張。
その主張については、自分の経験からも納得できました。
が、全体的に見ると、独断と偏見が多い印象を受けました。
いろんな論文をもとに述べてはいるものの、著者に都合のよい論文を根拠にしているように見えますし。
また、自身の経験を是とする傾向も強い印象を受けました。
本書は医学関連の本ではありますが、ビジネス書を読むときのように、違和感があるところはスルーし、しっくりくるところを受け止めたり取り入れたりする、というのが、適切な読み方だと思いました。