飯田経夫のレビュー一覧
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ネタバレ[ 内容 ]
経済学が資本主義を「飼い慣らす」ことを試みた二百年間は、ムダだったのではないか?
金儲けという「狂気」が、我々を熾烈な競争に駆りたて、人間が生きるために貴重な多くのものを破壊する―結局、そんな「無理」の上にしか存在しえない「豊かさ」を、経済学は模索してきたのか?
経済学者としての自省をこめて、アダム・スミス、マルクス、ケインズという三巨人の思想を再検証する著者が、前著『日本の反省』に続いて、さらに深く「豊かさ」の意味を問う、社会哲学の書。
[ 目次 ]
序章 愚かな過ち
第1章 経済成長の幻想
第2章 「豊かさ」の正体
第3章 「見えざる手」の神話―アダム・スミスの命題
第4章 -
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
「失われた十年」は今日、依然として尾を引いている。
だが、そもそもバブル経済はレーガノミックスによって誘発されたのではなかったか。
ケインズ政策への懐疑、マルクス主義経済の失敗によって、いままた回帰するアダム・スミスの「自由放任」の経済―その発展型が、今日世界を席巻するアメリカ型市場経済であり、その本質は、あくなき富の追求である。
貧乏を克服し、豊かさを手中にしたいま、私たちは経済の目標を何に置くべきか。
新しい価値観の時代を生きる、もう一つの視座とは。
[ 目次 ]
第1章 「足るを知る」ということ
第2章 日本的なるものについて
第3章 アメリカ型経済の思想
第4章 市場経 -
Posted by ブクログ
飯田経夫の発想は、おもしろい。
素直な話がよくできている。
1996年12月に出版された。
そのころの状態を明らかにすることができる。
しかし、経済学は、いまの状況を切り開くことができないでいる。
経済学者・エコノミストとしての反省
経済学がいかにわかりやすく説明できるかということである。
経済学は、「社会哲学」でなければならない
と信じている。
よき社会とは一体どういう社会なのかを考える学問のことである。
「足を知る」時代にふさわしい「経済学」を、
新たに構想する必要がある。
(1)なぜ、高学歴のエリートを、オウムに走らせたのか?
「科学の無力感」ー科学は、人間のこころを救えない。
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Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
“もういいや”の言葉に象徴される無力感と相次ぐ金融不祥事に象徴される「規律」の喪失。物質的「豊かさ」を実現し、ほんとうに買いたいものがなくなったとき、私たち日本人は、これまでどおり「よき社会」を維持していくことができるのだろうか。
日本的経営の再評価、悪しきアメリカニズムとの訣別を柱に、「飽食」の時代にふさわしい「足るを知る経済学」のあり方を問う。
「経済学とは社会哲学である」を信条としてきた、飯田経済学の集大成。
[ 目次 ]
第1章 「豊かさ」は終わったか
第2章 「豊かさ」のなかの不況
第3章 ケインズ経済の落とし穴
第4章 バブルはなぜ起こったか
第5章 アメリカ支配か