井上慎平のレビュー一覧
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ネタバレ働き過ぎで双極性障害を負った著者だからこそ、それまで自分が描いていた「ビジネスパーソン」たるものの像から、それは偶々がもたらした像だったと気づくまでの軌跡。実感がこもっており、共感した。
結論として、(1)人生とは偶有性に翻弄されて続ける中で生きること。であるならば、自分の理想と現実が合わなくても、それをまずは引き受けるしかない。あがらうのではなく、偶々そういう役回りが自分に振られた と淡々と受け止める。(2)そうであっても、口惜しさは残る。なんで自分なんだ。そのプロセスを、一瞬一瞬を生きる。
と書かれていて、竹田青嗣の解釈によるニーチェの永劫回帰思想。「もしこれが永遠に繰り返されても、私 -
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それほど期待せずに手に取ったのだけれど、自分にとって非常に重要な本の一つになった。
自分という人間が、いかにほくらの時代特有の経済的な価値と自分の価値を同一視するという短絡的な価値観に囚われているのかに気づくことができた。自身の中に内面化している偏った価値観の存在に気づくことができた。これはとても大きなことだと思う。
また一つ大きな気づきだったのは、能力主義に囚われている自分の価値観と、そのあやふやさ、そしてもし能力主義を手放したとして、他の価値観を尺度として持ってきた場合には、結局能力主義と同じ過ちを繰り返すことになるのだということ。つまり、能力主義を全面的に否定すべきではないということ -
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とてもよかった。ビジネスパーソンには、調子のいいうちに読んでおいてほしい1冊。
メンタルの話なんだけれどもふわっとせず、タテヨコの視点を使って辻褄合う形で説明してくるので、確かにいまの日本人としての私ってこうだなあ、と納得させられた。それに考えが浅くない、鬱になって何度も何度も自省したんだろうなと、その時間の長さに思いを馳せた。
著者の井上さんは編集者をやってたことがあるそうで、担当の『転職の思考法』読んだことあるあるー。この本のタイトルもいいよね、手に取っちゃう。
そして本書内で引用される本、厚さの割にとても多いので、本当に本をたくさん読んでるんだなあと思った。
いろいろと考えたり思い出しな -
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早くも今年一に出会いました。
経済の論理と個人の思いとのアンバランスさをとても分かりやすく書いてくれています。
読むと救われる人しんどくなる人いると思います。
そこに「弱さ考」の弱さがあります。弱いから書ける、弱いから言える。ある章にも書かれていましたが、双極性障害を発症したからこそ言えることがあります。
そしてそれに共感できるからこそ、感じたことを言えることがあると思いました。
本気でノートを書きながら読んだからか、身に染みている感覚がある。これほどまで自分に浸透している本はいまだなかった。と言うか、浸透させようとしてなかったのかもしれない。 -
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強さを、成長を、求められる社会で、ふと足を止めて周りを見渡すきっかけになるような、そんな本だった。
特に響いた言葉は以下
ひとつの行為にだって億の「原因」がありうるのだ。
たくさんの原因がある、というのは聞くけれど、これを具体的に「億」ということで一気にリアルなものとして自分の中に受け入れられた。この言葉は使っていきたいと思ったり。
「結婚する運びとなりました」もあながち間違った表現ではないのかもしれない。確かに。
弱いまま生きていくために
→休むのではなく「別の行為をする」
休むことは大事だ。だけど、自分が活動的だと自覚がある人は無理に休もうとするのはあきらめて、目の前の「有意義 -
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普段小説ばかり読んでいるから、何となく身構えてしまっていた上に最初はビジネス業界についての説明があってしばらく寝かせてしまってた。
けれど、中盤からは社会で求められる強い人間って厳しすぎない?という話題からは自分についての話になったから読みやすかった
(途中『「論理的思考」の文化的基盤』が引用されててゆる言語学ラジオでやってたやつ!ってテンション上がったり、趣味の話になった時脳内で積読チャンネルの飯田さんが「趣味を持とう!」って言ってたりして楽しくなったのも大いにある)
むりやり何者かになろうとせず、仕事に依存するのでもなく、今の自分を引き受けてやってみようと思った
途中で出てきた自分は記憶で -
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休職中に知った認知行動療法アプリからのメルマガでこの本について知る
ユーザーベースの人、絶対"強い"人じゃん、、、ほんまに弱いんか…?と疑ってしばらくカートに入れるだけになってたが会社の図書購入補助期限が切れそうなのもあって買ってみた
想像は半分当たって半分外れていた
この量の本読んで噛み砕いてるの頭良〜〜〜
スピノザとか決定論とか自分でもかじってるのがちょいちょい出てくるのがまた「価値」を感じる自分が出てきて、まあ、おいそれとはシフトチェンジできないよね、と思った
ライトハウスに置いてかれるくだり、私も100万円と苦虫女?かなんかで同じことになったので辛いよね〜!とな -
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しんどいなあと感じていた。直近の感情に対して、何かヒントになればきっかけが得られればと思って、この本を取った。
正直目新しいことは書いていないだが、このタイミングでこの文章に出会えたことには価値があると思う。結局戦い続けなければご飯を食べていけない。そして、その社会の中でどう生きていくのか?そして、どう距離を取っていくのか?短距離走ではあるが、長距離走の様子も多分に含まれるこの人生で、どう息を抜いて行くのか。
労働者が食べていくために、そして社会が循環して いくために、企業は右肩上がりの成長を目指すしか ない。
「今日より良い明日。昨日より成長した自分」という前向きなポリシ 一は、人の自然 -
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双極性障害を患った著者の実体験と哲学的思考。
ビジネスパーソンとして成功の道を歩んでいたはずの道が、突然、苦難の道に変わってしまった。
著者に直接お話を聞いたわけじゃないから、ただの憶測だけれど、おそらく働き過ぎたのも、双極性障害の症状の現れだったかなと思う。
躁状態になるとエネルギーに満ちあふれて、凡人にはできない偉業を発揮する人もたくさんいる。
私が好きな夏目漱石も何らかの精神疾患を持ちつつ小説を書いている。
『こころ』は、夏目漱石の「こころ」が小説になっているのだろう。
そんな才能の一方、双極性障害の気分の波は、どうしようもない辛さ、苦しさ、悲しさを与えて、これでもかと心をぐち