井上慎平のレビュー一覧

  • 強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考

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    「頭でわかる」と「腹からわかる」の間にある、目も眩むほどの距離

    他のありようでありえたのに、今なぜかこのような自分として在ること。結果に対する原因はひとつじゃないし、単純じゃないのに、脳は世界を単純な物語に落とし込んでしまう。物語は生物としてのエラーであり、耐え難い現実に対する救いでもある。私は私を所有したりコントロールしたりしていない。
    「私」は「あなた」だったかもしれない

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    2025年07月15日
  • 強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考

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    経済的合理的価値観にどっぷりとはまり、そのせいで鬱となり、そこからどうにか抜け出そうともがき、人と出会い、考え抜き、自然体でいることに答えを見つけかけそうになって、それでもふとした瞬間にともとのビジネスマン的考えが頭をよぎる。そんな著者の苦闘をエッセイ。哲学書では無いと言っているが、生きるとはかくも苦しいものか、それを体現する本書は立派な哲学書に思える。

    「他のあり得た自分について思いを馳せることをやめないと、ここにいる自分という偶然を引き受けないと、1回きりの自分だけに固有の生きるが始まらない。」
    頭では理解しても、そう簡単には体現できない。それも分かったうえで、楽に生きるために、心持ちと

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    2025年07月13日
  • 強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考

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    社会に求められる人間像にコントロール出来ない人=弱い人
    →年々求められる人間像の難易度が上がり、弱い人が増えている。

    著者はバリバリのビジネスマンだったが、鬱になり弱い人になった。
    鬱になった中での気づき
    ①理性的でいられるのは幸運の副産物
    ②即解決よりも待たなければ解決できない問題もある
    ③人の価値は生産性では決まらない
    ④自分の人生は自分で選んできたつもりかもしれないけど、社会が個人に与える影響も大きい。
    (自己責任だけじゃ解決できない問題もある)

    今の社会は、自分は転職(違う会社)でも価値を発揮できる人間なのか?
    →過度のコスパ、タイパ主義

    能力は自分のものだけでなく、人と人の間で

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    2025年07月10日
  • 強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考

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    沁みる場面、そうでない場面もあった。
    だが、自分の中の心の中のドロっとしたものが少し溶けた気がする。読んでよかったと思えるし、手放したくない一冊でもある。自分が何者か悩んだり、自分以外のことでも迷いや懊悩が生まれたら読み返したいと思える一冊でした。

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    2025年07月08日
  • 強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考

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    この本から以下の問が投げかけられた。ただし、基本的に答えは読者に任せられていると感じた。筆者の答えも書かれているがイマイチ納得できなかった。納得できない理由は、筆者のせいではなく、私や社会がこれらの問に向き合ったり取り上げたりしてこなかったことだと思う。


    ・成長しないといけないのか?
    ・自己責任とは?
    ・あなたが、他人が進んでいる道は、選んだ道、選んでない道、選びようのなかった道、選ばざる得なかった道、どれ?
    ・メンタル病んだら終わり?
    ・自分の価値って何?絶対評価?相対評価?定量評価?主観的評価?客観的評価?

    ※特に成長しないといけないの?は考えさせられる問。近所の家族経営のラーメン屋

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    2025年07月07日
  • 強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考

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    この超加速時代に求められるビジネスパーソン像は逞し過ぎるという話。
    資本主義を憎み社会を変えようとするのではなく、自分の弱さを受け入れてみるのも悪くなさそう。

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    2025年07月03日
  • 強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考

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    生きづらさを感じている人がそれでもこの社会で生きていくための方法を教えてくれる本。

    "私には「やりたいこと」よりも、安心して『ここが自分の居場所だ」と思えるチームで働けるかどうかのほうが大事です」"

    とても大切な一文だと感じた。

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    2025年07月02日
  • 強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考

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    ネタバレ

    著者は、NewsPicksパブリッシングを立ち上げ、編集長として成果を上げてこられたのちに、精神の健康を崩し、何もできなくなってしまい、そんな経験からあらためて今日の社会の「強さ」と「弱さ」について問い直す考すことになった思考の旅を綴られています。

    編集長など、多く本に関わってこられたこともある中で、読書が思考を形作る基盤となってきているようで、数々の本や著者の議論が参照され、読書遍歴のような側面もありました。

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    2025年11月23日
  • 強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考

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    母が適応障害になってしまい(わたしも数年前になったことがある)、本屋でふと気になって読んでみた。ビジネス書の分類だと思うけど、内容はあんまりそれっぽくなくて逆によかった。著者が読んだ本の紹介も交えて、こういう学びがあったという風な構成だから、気になる本が増えていい感じ。

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    2025年08月27日
  • 強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考

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    弱さを引き受ける強さは必要か。自らの強さが他者を傷つけてはいないか。自ずからの発想を取り入れる。

    生身の人間が働くための「防具」。
    人間の浅さについて。

    ・能力は個と個のあいだに生まれる

    ・ウツワ的自分

    ・「悪口、愚痴、嫌だったこと」こそが「真に人間的な言葉」。それは「賢い頭」ではなく「戸惑う心」から出た言葉だから

    ・関係性を結ぶことで時間を生み出す

    ・人間の業の肯定。ただしそれは理性が先立つからこそ成り立つ。
    → 可謬性を認めることで自己修正プログラムを機能させることにつながるか

    ・理性による傲慢、排除

    ・弱さを引き受ける

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    2025年07月20日