井上慎平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
経済的合理的価値観にどっぷりとはまり、そのせいで鬱となり、そこからどうにか抜け出そうともがき、人と出会い、考え抜き、自然体でいることに答えを見つけかけそうになって、それでもふとした瞬間にともとのビジネスマン的考えが頭をよぎる。そんな著者の苦闘をエッセイ。哲学書では無いと言っているが、生きるとはかくも苦しいものか、それを体現する本書は立派な哲学書に思える。
「他のあり得た自分について思いを馳せることをやめないと、ここにいる自分という偶然を引き受けないと、1回きりの自分だけに固有の生きるが始まらない。」
頭では理解しても、そう簡単には体現できない。それも分かったうえで、楽に生きるために、心持ちと -
Posted by ブクログ
ネタバレ社会に求められる人間像にコントロール出来ない人=弱い人
→年々求められる人間像の難易度が上がり、弱い人が増えている。
著者はバリバリのビジネスマンだったが、鬱になり弱い人になった。
鬱になった中での気づき
①理性的でいられるのは幸運の副産物
②即解決よりも待たなければ解決できない問題もある
③人の価値は生産性では決まらない
④自分の人生は自分で選んできたつもりかもしれないけど、社会が個人に与える影響も大きい。
(自己責任だけじゃ解決できない問題もある)
今の社会は、自分は転職(違う会社)でも価値を発揮できる人間なのか?
→過度のコスパ、タイパ主義
能力は自分のものだけでなく、人と人の間で -
Posted by ブクログ
この本から以下の問が投げかけられた。ただし、基本的に答えは読者に任せられていると感じた。筆者の答えも書かれているがイマイチ納得できなかった。納得できない理由は、筆者のせいではなく、私や社会がこれらの問に向き合ったり取り上げたりしてこなかったことだと思う。
・成長しないといけないのか?
・自己責任とは?
・あなたが、他人が進んでいる道は、選んだ道、選んでない道、選びようのなかった道、選ばざる得なかった道、どれ?
・メンタル病んだら終わり?
・自分の価値って何?絶対評価?相対評価?定量評価?主観的評価?客観的評価?
※特に成長しないといけないの?は考えさせられる問。近所の家族経営のラーメン屋