早尾貴紀のレビュー一覧
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イスラエルという国の成り立ちから現代まで、イギリス、アメリカ、ロシア、アラブ諸国、そして、パレスチナ人。それぞれの言い分と行動、それに対する反応、プレーヤが多すぎて理解が追いつかないが、争いは争いしか生まない。距離的にも歴史的背景への理解も遠い分、複雑だから揉めるのは仕方ないくらいの認識だったが、これが現代における最大の人道危機と言われる理由に恥ずかしながらようやく触れることができた。
イスラエルに批判的な内容だが、これを書いたのはイスラエル出身でイギリス在住のユダヤ人、自身も当事者でありながら膨大な調査から、発信し続ける勇気がすごい。 -
Posted by ブクログ
イスラエルとかガザとか、何が問題なのか、ニュースを見ても事情がわからないから頭に入ってこず、何にも知らなくていけないなーと思って手に取った本。びっくり!私ほんとに何にも知らなかったんだ!
そもそも歴史、特に世界史を全然知らない自覚はあったけど、まず序章でキリスト教徒がユダヤ教徒を追い出したところからたまげた!キリスト教って博愛主義みたいなイメージがあったから。そんな私でも理解できる易しさで書いてあって、本当に何も知らない人でも理解できると思う。
読めば読むほどイスラエルの不条理さと、それを認める国際社会に、どうしたらいいの??っていう気持ちばかりが募っていく。この本をきっかけに、イスラエル・ガザ関係のドキュメント映画を何本か観て、より理解が深まった。
日本が植民地支配を進めた歴史のことも、私はうっすらとしか知らない。教科書の言葉として知っているのと、実際日本はどんなことをしたのか、を知ることは全然違うと思う。私はそれを知らなくてはならない。
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Posted by ブクログ
かつて自分たちの先祖が暮らしてきた土地を他所からやってきたやつらがいきなり奪って、自分たちは壁の中へ追いやられて、食べ物も飲み物もなく、電気も一日のうち数時間と限られた中でしか使えなくて、日々を生きることになぜか苦労させられているのに、
かたや奪った土地で食べ物も飲み物も豊富にあって、電気も無尽蔵に使いまくるフェスなんて開催されて、
すぐそばの壁の内側で広がっている自分たちの不幸なんて存在しないもののように楽しそうに過ごされて、
そんなのキレるの当たり前じゃない…?
これでキレない人存在したら教えて???
日本のメディアはパレスチナの問題を本当に理解しているんだろうか。
正しい情報だけを発信してほしい。
パレスチナの問題は、大昔にヨーロッパのキリスト教徒がユダヤ教徒を迫害したことから始まったと解釈した。
他を排除するところが、偉そうにふんぞり返っている人間も所詮ただの「生物」なんだなと笑える。
ナチスがソ連に手を出さずにいれば、いまのヨーロッパやパレスチナは状況が違っただろうなあ…
イスラエルがしている非道な行為を責めたら、自分たち(主に欧米人)の歴史的に都合が悪いのかもしれないけど、ヨーロッパもアメリカも日本も、我らが他国にしてきたことに向き合って、イスラエルはきちんと裁く必要がある。
ユダヤ教徒がユダヤ人なら、全世界のユダヤ教徒は本当はユダヤ人ってこと?
ここでもイスラエルの雑さが滲み出ている。
まあ、兎にも角にもパレスチナを還せ。
はああああああなんか悔しい。何もできない。
でも何もできないんじゃなくて、知ることができると別の本で教えてもらった。
だから、パレスチナ、ひいては世界に残る不幸をもっと理解するためには世界を知る必要があるとひしひしと感じたので、世界史を勉強します -
Posted by ブクログ
みすず読書2025から。何冊か関連本を読み、全くの無知状態からは脱したつもりなんだけど、それでもなんだかモヤモヤした感じが払拭できず、その違和感の正体が確かめたいという思いから手に取った本書。そういう意味では『ビンゴ!』っていう一冊だった。ナチスに迫害されたユダヤ人という認識が、戦争被害をなるべく糊塗したい欧米諸国の隠蔽体質と相まって、今に至るイスラエルの歪さが形成されていると思える。”ハマス組織によるテロ”を、”ハマス政党による抵抗”と読み替えるだけで、ずいぶん理解がクリアになる。戦争反対。というかもはや、蹂躙・凌辱など言語道断、といった方が妥当か。
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イスラエルの誕生から現在にいたるまで、年代を追って30項目のポイントで説明されています。イスラエルについて知る入門書として、良書だと思います。
中東情勢について学び始めたばかりですが、少しずつ頭の中が整理されてきました。5点再確認したことがあります。
①シオニズムはユダヤ人の国をつくる思想であり、それを実現する運動ですが、植民地主義の上に成り立つ思想であり、ヨーロッパ諸国の都合によるものであること。
②オスロ合意は実は、イスラエルに都合の良い体制であること。
③人道支援や救済という視点だけでなく、パレスチナの自治権を認める視点の重要性。
④パレスチナ問題は本当は、脱植民地化の問題であること。
⑤日本も歴史をひもとくと、イギリスのパレスチナ支配に関与していること。
“目の前の人権問題を大事にする政治文化を作っていくことが、パレスチナ問題の公正な解決に繋がっているのです。”この筆者の言葉を忘れず、今後も学び続けたいです。
本書はヒボさんのレビューで知りました。ありがとうございました。 -
Posted by ブクログ
久しぶりにパレスチナ問題の勉強。
いやいやたった200ページの新書本だが内容が濃かった。さすがは早尾貴紀の監訳。
読み飛ばすつもりが、第1章に目を通しただけで結局メモりながらの時間をかけた学習になった。チャッピー君にも長々と教えてもらった。
第1章「紛争はいつ、どこではじまったのか?」
・この紛争の本質は宗教ではなく「植民地化」
・「土地を新しく国家として開拓しようとする
人々」と
「そこに住んでいる住民」 との衝突だ。
・紛争の起点は古代ではなく、
19世紀末のヨーロッパにある。
こんな感じでしっかりと書かれている。作者はイスラエル生まれの著名な学者で、いつかは読まなければいけないと思っていた人だ。
パレスチナ、ガザのことを学びたい人は必読だと思いますよ。疲れた。もちろんいい疲労感だ。
そうそうこれだけは書いておこう。
※1882年夏、ヤーファーに上陸した最初のシオニスト入植者たちは、農業に関する知識をまるで持ち合わせていなかった。そのほとんどは東欧の町で育った元大学生で、そもそも農業には不向きだ。彼らはパレスチナの農民の助けを借り、土地の耕し方を覚え、作物を育てた。パレスチナの農民たちは、無知な理想主義者の若者らを、ほぼ確実に訪れる飢餓の運命から救っているつもりだったにちがいなく、シオニストの計画が自分たちのことをどう見ていたのか、想像だにしなかっただろう。しかし、初期のシオニストのプロパガンダのなかでは、パレスチナ人はよくて自分たちの生まれ故郷の異邦人、悪く言えば旧約聖書の時代からユダヤ人のものだったはずの土地を横領した者と見られていた。すでにこの段階において、シオニストの思想家らは、パレスチナへの移住をヨーロッパの反ユダヤ主義から逃げるための決死の策ではなく、パレスチナを奪うための基礎固めと考えていた。
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Posted by ブクログ
" 一世紀以上にわたりパレスチナ人がいかに不当な仕打ちを受けてきたかを知ったみなさんが奮い立ち、連帯して彼らの闘争に加わり、世界のどこにいても弾圧に抗議して立ち上がることを願っている " (「おわりに」より引用)
帯にも強調されている通り、ユダヤ系イスラエル人パレスチナ史研究家によるパレスチナ史解説(入門)書である。引用文中にもある通り本書内ではパレスチナ人に対する弾圧虐待などの歴史が描かれており、その積み重なることは夥しく、読んでいるとパレスチナ人の視点に入り込みすぎているのではないかと感じたが、しかし先に述べた通り著書はユダヤ系イスラエル人であり、公平性には問題がないと思われるため本書の内容は事実なのだろうと思われる。
タイトルに「ゼロから理解する」とあるが、実際に知識がほぼゼロの状態から読み始めても問題なくわかりやすく、タイトルに偽りなしと言っていいだろう。本書では、パレスチナ·イスラエル間の問題が、よく(第三者である我々による平和のための干渉を放棄する言い訳として)用いられる「宗教戦争」ではなく、パレスチナを都合の良い植民地として見るユダヤ人側と、脱植民地化を目指すパレスチナ人の抵抗であるとして、新たな視点を提示している。またイスラエル側の言い分に頻出する「ハマスはナチ」「ハマスはテロ組織」といった主張がどのように生じてきたかなども簡易な言葉で解説されており、大変わかりやすい。
「イスラエルとパレスチナの対立について、何が問題なのか、どういう経緯を経てきたのか知りたいが何を読んだらいいのかわからない」という人にぜひ読んでほしい、おすすめの1冊。 -
Posted by ブクログ
これは⭐️10個でもあげたい本だ。
帯に「いま私たちがパレスチナ問題を考えるための基本書」とあるがイスラエルについて、そしてパレスチナについてこれほどわかりやすい本は読んだことがなかった。この人の授業を受けられる学生はしっかり学び取れることだろう。
知ったことはたくさんあったが一つだけ書いておこうと思う。それは「セトラー・コロニアリズム」。「入植者植民地主義」のことだ。
なぜイスラエルがパレスチナの国土に入植地を広げ続けているのか、盗人猛々しいとは思っていたが、他国を簒奪する「帝国」の常套手段であった。
入植し先住民を虐殺、奴隷化して国家をつくったアメリカや南アフリカ共和国。アイヌの土地を北海道として併合した日本などがその例である。
イスラエルはつくられたときからそこに住んでいない人のための入植国家だった。パレスチナを食い散らかし、今まさにジェノサイドを遂行するイスラエルのどこに正義があるのか。
ことの本質は明らかなのに日本も一員であるG7の国々がパレスチナにハマースに責任を押し付け続ける。なぜか? 先進国の自負がさせるのか? 違う、自らが「帝国」であるからだ。
イスラエルとイランとの戦争が心配されるが、ミサイルの応酬の最中でもイスラエルはガザの人々を殺し続けている。 -
Posted by ブクログ
今まで読んだ本の中でも特に、ページを捲りたくないと思った本。
自分が何も知らなかったこと、知った上で知りたくなかったこと、知らなければならないことがたくさん書いてあり、何も知らなかった自分を責めながらも自分はこれから何をしなければならないか、考え続けないといけないと思った。
同時に、本当の情報を取らなければならないと思った。
ガザの侵攻でイスラエルは武器の実証をして、それを他国に販売していること、若者をただ殺すわけではなく一生苦しめるために足を狙うこと、知った。
苦しかった。自分は何も知らずに遠くにいる人を考えることしかできない。これからどうしなければならないか、考え続けたい