マルク・ラーベのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ベルリン大聖堂に女性牧師の死体が吊り下げられ、その首には数字の17が刻まれた鍵が付けられていた…という警察小説なのだが、主人公であるトム・バビロン警部は幼い頃に行方不明になった妹の幻影に振り回されているし、相方の臨床心理士ジータ・ヨハンスも暗い過去を持っていそうだし(次作で語られるらしい)、ライバルのヨーゼフ・モルテン警部も家庭環境や交友関係が破綻しているし、「キャラが立っている」と言うより「クセの強すぎる登場人物ばかり」というミステリ。
後半に展開が加速していき、読み終わった時には頭の中で真相の整理が追いつかない。
明らかにされないままの謎もあるので、シリーズ1作目ということもあるし「次作以 -
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マルク・ラーベ『19号室』創元推理文庫。
『刑事トム・バビロン』シリーズの第2弾。
『17の鍵』からの秘密がついに暴かれるという触れ込みのようだが、謎が謎を呼ぶだけだった。どうにもストーリーに入り込めず、いつの間にか結末を迎えていた。
本シリーズは4部作で、第3作は『スズメバチ』、第4作は『ヴィオーラの部屋』と続くようだ。
ベルリン国際映画祭の開会式場で上映されたのは、若い女性が殺害される瞬間の映像だった。そして、その女性は市長の娘で女優の卵であったことから大騒ぎになる。トム・バビロン刑事は捜査を始めるが、相棒の臨床心理士ジータは、映像内の壁に残されていた『19』に自分との共通点を見