ニテーロンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレすごくすごく良かったです(´;ω;`)
転生前の人生で心に深い深い傷を負い、誰も信じられない疑り深い性格になった極度の人見知りのコノエと、貴族として生まれた自分の役目をボロボロになってでも決して諦めず前を向いて強く生き続けた強い覚悟と勇気があるテルネリカの温かで不器用すぎる関係に涙が止まりません......!!
志望動機があまりにも不純なコノエを最初は何だこの男と思って読んでいたのですが、人見知りと言うだけで限界まで努力できる人は少なくないし、毎日毎日努力を続けることができることがただの真面目以上にすごいことは伝わってきて、それなのに誰も信じられず、孤独を埋めるためにただ薬の力だけを信じて求める姿が切なかったです。。。
たった30日、されど30日。
アデプトになって初めて出会ったテルネリカと過ごした日々は短いようで2人にとっては確かに意味のある30日で、確実にそこに感情が少しずつ生まれていくのが感じられてほっこりしました(•ᵕᴗᵕ•)
めちゃくちゃ強い上に街を救ったのに自分に自信の無さすぎるコノエと口数の少ないコノエにただ黙って寄り添いたった一人で契約を果たそうとしたテルネリカ......2人とも不器用すぎてお互いを理解するにはもう少し時間が必要なのにその時間もなくて、もどかしかったです。
間に合って本当に良かったです( இ﹏இ )
戦闘シーンも大迫力でコノエの強さが桁違い過ぎて頭の中で映像化されてるかのような描写に手に汗握りながら読みました:(っ'ヮ'c):
空っぽで真っ白だったコノエの胸の穴に少し埋まった金色の温かさに、教官や神様も少しホッとしたことだろうなと思います(•ᵕᴗᵕ•)
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購入済み
読む価値あり。
他の方も書いてますが、主人公の心理的な変化が上手に描かれているのは、良かったです。
2巻のヒロインも魅力的に描かれていました。
一方、1巻のヒロインの扱いが少なくなり過ぎた印象はあります。全体通じて、どうするのかなー、というモヤモヤが。
バトルシーンは、少し冗長です。それで全体の流れが悪くなっているように感じます。戦闘中心の話ではないので、ボリューム的には半分くらいでも良いかも。
「勝ったと思ったら、まだだった」という展開は避けてくれた方が、読み手としては良い気がします。
ということで、いくつか気になるところはありましたが、それでもお金と時間を費やして読む価値は十分あります。 -
購入済み
少し青臭いけど良作です
主人公が、調子に乗り過ぎたり、モテ過ぎたり、褒められまくったりしないのが良かったです。
途中、そういう展開にするルートもあったんだろうと思いますが、易きに流れなかった作者さんが立派と感じます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『転生程度で胸の穴は埋まらない2』は、「転生」という装置に安易な救済を期待する読者の視線を、静かに、しかし確実に裏切り続ける作品である。前巻に引き続き、本作が描くのは再出発の爽快さではなく、喪失を抱えたまま生き続けることの不器用さと誠実さ。転生してもなお消えない痛み、むしろ生き直すからこそ浮かび上がる後悔や未練が、主人公の内面に深く刻み込まれている。
本巻では、過去と現在のあいだで揺れ動く主人公の心理がより精緻に描かれ、感情の一つひとつが丁寧に積み重ねられていく。「前に進む」ことが必ずしも癒やしではなく、ときに自らの傷を直視する行為であるという描写は静かな痛みをもって迫ってくる。それでも物語は絶望に沈み切ることなく、傷を抱えたまま他者と関わり、世界と接続し直そうとする姿勢を描き続ける。その姿は決して格好良くはないが、だからこそ真に人間的で、強い説得力を持っている。
また、本作が特筆すべきなのは、転生ものにありがちなご都合主義や万能感を徹底して排している点だ。救いは簡単には訪れず、答えも用意されていない。それでも生きることを選び、迷いながらも一歩を踏み出す姿が、物語全体に静かな光を与えている。胸の穴は埋まらない――その事実を否定せずに引き受けた上で、それでも人生を続けていく。その覚悟こそが、本作の最も重厚なテーマだろう。
軽やかな娯楽性を求める読書には向かないかもしれない。しかし、感情の奥底に触れる物語を求める読者にとって、本作は確かな手応えを残す。転生という形式を借りながら、人が傷を抱えたまま生きることの意味を真正面から描いた、誠実で力強い一冊である。
今回初登場のメルミナもいいキャラで、今後の絡みに期待。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者初読。KU。
この作品は、異世界転生を題材としながら、その表層的な娯楽性に留まらず、“胸の穴”という心の深い喪失を真正面から扱った稀有な物語だった。主人公コノエの渇望は、単なる力の源として描かれるのではなく、彼の生き方そのものを形づくる根源的な痛みであり、読者はその孤独と誠実に向き合わされる。しかし、この重さは決して読後の気分を曇らせるためのものではない。むしろ彼のひたむきさは、絶望の中に差し込む細い光のように、ページをめくるほどに温度を帯びていく。
そんな彼の隣に立つテルネリカの存在は、とりわけ鮮烈だ。無償の愛という言葉を軽々しく使うことが憚られるほど、彼女の優しさは静かで揺るぎない。コノエの“穴”を埋めようと無理に踏み込むのではなく、寄り添いながら彼の影そのものを受け止めていく。その態度は、物語全体に柔らかな光を投げかけ、重厚なテーマを包み込む温かさを与えている。
また、この世界で生きることの痛みや選択の重さが、派手な活劇や魔法設定よりも前面で語られることで、物語は単なる異世界ファンタジーを超え、人が「救われるとは何か」を問う深い作品となっている。コノエが背負ってきた過去と、その痛みを理解しようと手を伸ばす者たちの姿に、読者までが静かに励まされていく。
読み終えたあと、胸の奥に残るのは沈痛な余韻ではなく、あたたかい息のようなものだ。癒えない傷があったとしても、人は誰かと出会うことで、歩く速度を変えられる。そうした希望を丁寧に示してくれた本作は、重厚でありながら、確かな救いを感じさせる一冊だった。