齋藤ジンのレビュー一覧
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ネタバレ新自由主義の終焉とパラダイムシフト
・新自由主義の限界: 1980年代以降、市場原理主義、規制緩和、民営化を柱としてきた新自由主義は、極端な格差拡大と中間層の没落を招き、社会の分断を決定的なものにした。
・「小さな政府」から「大きな政府」へ: 効率性のみを追求するシステムがパンデミックや地政学リスクに対して脆弱であることが露呈し、国家が経済に強く介入する「産業政策の復活」が世界的な潮流となっている。
・株主資本主義の修正: 利益至上主義から、従業員や地域社会、環境を重視するステークホルダー資本主義への移行が不可欠であると説く。
地政学と経済の融合(ジオエコノミクス)
・グローバル化の変容: -
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最初「キワモノ」っぽい印象があって手を出さないでいたが、新聞のインタビュー記事を読んで興味が湧いた。
読んでみたら予想に反して実に面白い。
世界中で「分断」を産んでいる情勢変化を、投資コンサルの立場から論評抜きで冷静に分析している点が秀逸。
著者の過去の実績と相まって実に説得力を感じさせる。
日本の「失われた30年」が、「成長」より「雇用」を優先した結果であり、図らずも30年かけて雇用を適正化した(生産性の低い社員が退場していった)、という視点はユニーク。
ただし、守った「雇用」はあくまで「正規雇用者」という既得権者だ。
そこから取り残された人たちの不満や怨念が「新興政党」への支持を産み -
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ネタバレ米国は中国との覇権国争いにおいて、太平洋地域で日本に強力なパートナーとなってもらわないと困る。だからこれから日本にはかつての米ソ冷戦時代前半(朝鮮戦争から1970年代まで)のようなチャンスが訪れる。準備せよ!というのが本書の概略。
斎藤氏によると、覇権国争いの結末は以下の3つのいずれかに帰結する:
①戦争で勝敗を決する(事例:太平洋戦争)
②覇権国に跪く(事例:ポンド覇権をドル覇権に譲った第一次大戦後の英国、1980年代の日米貿易摩擦における日本)
③冷戦(事例:米ソ)
斎藤氏は、今回の米中関係は③を志向しつつ、台湾有事で①に転じて米国が勝つシナリオを想定している。しかし、米国が中国より強 -
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1.この本を一言で表すと?
東西冷戦後の世界秩序を支えてきた「新自由主義」が崩壊し、〝ゲームチェンジ〞が起きていることを解説する本。
2.よかった点を 3~5 つ
・「トランプ支持者はいったい何を考え、何を望んでいるのか?」(中略)「壊した後をどうするつもりなのか?」とな
ります。しかし、新しいシステムはどうあるべきか、(中略)トランプ本人を含めて明確なビジョンを持っている人は
いないでしょう。(中略)換言すると、トランプ現象は、新自由主義という既存のシステムへの信認(コンフィデンス)
の揺らぎであると私はとらえています。(p18)
→トランプ政権の方針が頻繁に変わるのはこういう事かと理解する