【感想・ネタバレ】世界秩序が変わるとき 新自由主義からのゲームチェンジのレビュー

あらすじ

日本復活のヒントがここに!

あのジョージ・ソロスを大儲けさせた“伝説のコンサル”初の著書
ヘッジファンドが見すえる中国の衰退、そして日本復活

資産運用業界の“黒子”に徹してきた私が、なぜ初めて本を書くことにしたのか。
それは、日本の方々に伝えたいメッセージがあるからです。
ひとことで言えば、日本は今、数十年に一度のチャンスを迎えているということです。

東西冷戦後の世界秩序を支えてきた「新自由主義」が崩壊し、勝者と敗者がひっくり返る“ゲームチェンジ”が起きているのだ――。マネーの奔流を30年近く見てきたコンサルタントによる初の著書。

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Posted by ブクログ

米中対立の話、という前情報を持って読んだら、日本の未来にエールを送る内容で驚きだった。
政治と経済の大きな潮流の中で、日本が豊かさを享受できる未来。よくある日本アゲ国威掲揚本ではなくて、筆者の知識と経験と直観に基づいて書かれているので説得力があった。

インドと日本に投資増やそ〜

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2026年07月03日

Posted by ブクログ

長年うまく整理しきれなかった歴史観に関して、彼がスッキリと説明しているのを読んで驚いた

頭の出来が私とはレベチ

「小さな政府」の整理
王侯貴族の没落に伴う個人主義の台頭、古典的自由主義(リベラリズム)からのレッセ・フェールは、
大恐慌で一旦幕を下ろす
70年代に大きな政府の官僚性、肥大性、経済的非効率化が分かり、再度レーガノミクスやサッチャリズムで台頭、新自由主義(ネオリベラリズム)へ

「大きな政府」の整理
①共産主義型(1990年代で冷戦終結で終わる)
② ニューディール政策に代表されるFDR型⇒今、日本の財政主義や既得権益、世界でリベラルと呼ばれるものへ概念的に繋がる?
③日本の軍国主義を含んだ広義のファシスト型(第2次世界大戦で終わる)

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2026年06月27日

Posted by ブクログ

ヘッジファンドのアドバイザーという資産運用業界の黒子として30年間の経歴を持つ筆者による内容は非常に刺激的であるが、説得力もあるものだった。

小さな政府VS大きな政府のトレンド変遷を時間軸を広げて、レッセフェール(18-19世紀〜、小さな政府)→Fルーズベルト・ニューディール政策(20世紀前半〜、大きな政府)→新自由主義(20世紀末・冷戦後〜、小さな政府)→G2時代?(21世紀現在〜、大きな政府?)、という流れで論じているのは興味深い。

これはどちらが正しい・間違っているという物ではなく、時代によって主流となる考えが変遷する物であり、1つの考え方で進んで行くと社会の中に歪みが蓄積して行き、ある時その歪みを解放する必要に迫られパラダイム転換が起こる、との事。経済学を含む社会科学においては自然科学とは異なり、普遍的な公式・定理があるというよりは、複数の原則の間を行き来しながら、それでも螺旋状に進化しながら変化して行くというモデルがあるんだろうなと腹落ちした。

日本が覇権国家たるアメリカに2度に渡り挑戦し、2度とも徹底的に潰されたという歴史(第二次大戦での敗北、プラザ合意以降、バブル崩壊に続く失われた30年)を踏まえ、アメリカに挑戦する中国をアメリカは撤退気的に潰すであろうとの見方も納得感あり。

ただ、アメリカが安全保障面では欧州・中東における関与を弱め(但しアジアは今の所注力を継続か)、世界の警察たる立場から降りようとしている事も個人的には気になっている。筆者の主張はアメリカが覇権国家であり続ける事が前提の議論である事には注意が必要。その意味では、歴史上の覇権国家の交代を振り返る事で今後を占える部分もきっとあるであろうと想像した。

日銀のビスビューからフェドビューへの転換がアベノミクスであった、という話も印象的。

全体として、金融実務の世界に長年身を置いて来たからこその主張が面白く、学問的な精緻な議論ではない事を前提とし、分からない事は分からないとするスタンスも好感を持った。

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2026年06月20日

Posted by ブクログ

ロシアのウクライナ侵攻の際にswift アクセス拒否をしたのは、中国への対抗策として準備していたからだと言う点が面白い。

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2026年06月07日

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知的興奮を与えてくれる本でした。現代史を虹のように捉えてその流れを概説し、今が覇権をめぐる大きな転換期にあると説いています。その中で日本は主役となることはないが、道を間違えなければ再度経済的に発展することができるというのには勇気づけられます。最近のホルムズ海峡封鎖の流れでまた環境は変わると思いますが、歴史の流れは変わらないのではと思いました。

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2026年05月24日

Posted by ブクログ

本書は2021年頃を世界秩序の大きな転換点と捉え、冷戦後の世界を支配してきた新自由主義的なシステムが終わりつつあると論じる。

もっとも、その兆候はかなり以前からあった。オバマ大統領は2013年に「アメリカは世界の警察ではない」と発言した。私自身が何かがおかしいと感じ始めたのは2018年前後である。北朝鮮の核・ミサイル開発が進み、韓国海軍艦艇による自衛隊機へのレーダー照射問題まで起きた。その後、コロナ禍によって中国と西側諸国の社会体制の違いが露わになり、2022年にはロシアによるウクライナ侵攻が起きた。

ただ当時私は、これらの現象を法による国際秩序に対する揺さぶりと捉えていた。つまり秩序そのものは健在であり、それをこれらの国々が破壊していると考えていたのである。この世界観が決定的に揺らいだのは第2次トランプ政権だ。既存秩序への挑戦者はロシアや中国だけではない。その秩序を作り、支えてきたアメリカ自身が自由貿易やグローバリズムから距離を取り、自国の産業、安全保障、国益を優先し始めたのである。

本書を読んでさらに興味深く感じたのは、この変化が経済だけにとどまるのかという問題である。冷戦後の新自由主義は、資本や商品の自由な移動を求める一方、文化的には個人を性別、人種、家族、国家など既存の枠組みから解放する進歩主義と奇妙な共存を遂げてきた。いわゆる進歩的新自由主義である。市場における自由と生き方における自由は、本来別の思想でありながら、グローバル企業、大学、専門職などのエリート層を中心に一つの時代精神を形成した。

ところが現在、自由貿易から経済安全保障へ、市場から国家へという反転と並行して、DEIなど欧米の進歩主義的価値観にも強い揺り戻しが起きている。もちろん両者は論理的に不可分ではない。しかし、冷戦後の30年間に一つのパッケージとして成立していたものが、いま解体され、再編されつつあるのではないか。本書は経済と投資について書かれた本だが、私にはむしろ冷戦後という時代そのものが終わりつつあることを考えさせられた。

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2026年08月23日

Posted by ブクログ

日本の行く末について、暗い気持ちになることが多かったけれど、ここまで理路整然と「日本にチャンスが到来しているからちゃんと準備しとこう」と言われると、前向きになれる。

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2026年08月12日

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多くの経験に裏打ちされた説得力のある著書だった。

日本の労働力不足が、企業の淘汰を生み、生産性が上がる。
順風が吹いている、
トランプの支持者は、今のシステムで一部の人だけ儲けている。これを壊して欲しいと言っている。

働かないおじさんもいなくなった。

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2026年07月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ダイヤモンドで評価されていた経済書。

感想。
とても面白かった。あまりこのテーマの本は読まないのだが。とても視野が広がった。

備忘録。
・冷戦の終結で、戦後最大の敵を葬り去ったアメリカには、これ以上日本を特別扱いする理由がなくなる。それどころかアメリカの矛先は完全に日本に向く。プラザ合意により日本の輸出関連産業は打撃を受けたり、各種の輸出規制や日米構造協議などで日本経済の成長を封じ込めてきた。

・デフレを自ら選んだ日本。経済効率を犠牲にして雇用を守ったことで失業率の上昇は止まったものの、賃金が下がり、デフレマインドが強化された。失われた30年は日本が自ら選択した。

・世界が新自由主義のもとで、市場原理で物事が決まっている中で、雇用を守るという選択肢を取った。それでも事業を維持するために、人や設備への投資を抑制した。

・飢饉に陥ったムラで、全員が我慢して過ごすことを選択した。

・日本の代わりにアメリカが下駄を履かせてきたのが中国。カジノのオーナーであるアメリカはなんでも自由にゲームのルールを決められる。

・そして今、アメリカの矛先は中国に向かう。アメリカは中国の弱体化が目的なので、弱体化するまで止めることはないから、逃れられない。アメリカのその目的を果たすために、再び日本は下駄を履かせてもらえる機会がある。

・ルイスの転換点。労働力が不足すれば値段が上がる。

・新自由主義の終焉。大きな政府が自国のために動く。

・ヘッジファンドの人を駆り立てる何か。「生きている感」ではないか。極限状態で勝負することで多くのアドレナリンが出て、今、この瞬間を生きていると感じ、それが快感になるのではないか。その裏返しとして、ギリギリの勝負をしていない時に感じる虚無感があり、その恐怖から逃げているようにも見える。勝負をしていないと自分の存在意義がわからなくなる。

・日本で最初にアベノミクス・トレードに本気で賭けたのは三井住友銀行の高橋精一郎副頭取(当時)。

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2026年07月04日

Posted by ブクログ

世界情勢と経済に関する話題の一冊。こういったジャンルの本はあまり読んで来なかったが、なるほどと頷ける内容も多く、興味深い内容だった。他の方の見解も気になったので、同じ題材を取り扱った他の本も読んでみたくなった。特に昨今のAIの台頭がどう影響してくるのか気になるところ。

この本の良いところは、論理的な部分と感情的な部分のバランスが良く、学びになると同時に励まされるような気持ちにもなるところかなと思う。世界情勢に大きな変化が訪れる中、個人として何をなすべきなのか、日々考えて行きたいと思う。

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2026年05月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今のところ2026年ベスト!
読めてよかった本No.1です。

齋藤ジン氏というアメリカのヘッジファンドで長く活躍されている方の著書であるが、
読み終わると「世界秩序が変わる時」というタイトルが本当に腹落ちする。

今までも世界は、
大きな政府(政府の介入範囲が広い、影響度が高い)⇄小さな政府(政府の介入範囲が狭い、市場の需給に委ね国同士の依存度を上げることにより戦争を回避する)
を繰り返してきており、今は小さな政府から大きな政府への転換点であると。
また、地政学的な観点で見ても米中の対立が高まっている以上、アメリカから見た日本の重要度が高まっており、日本への投資もかなり増えているとのこと。
円安、インフレのスタートダッシュが切れた日本は順風が吹いているとのことで、景気が上向きになると書かれている。

これを読んで、憲法改正反対派や、左派、リベラルに対して怒りに似た感情を持ったが、それは今の一個人の自分には何もできない話なので、
世界の構造の変化を認識し、今後もキャッチアップし続け、幸福に生きられるポジションを探っていくことにします。

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2026年05月06日

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原理原則を学ぶことの重要性。マクロで世界の流れを読むことが次の時代を見極めることにつながる。

レッセフェール(自由放任主義)の崩壊から、大きな政府へ。日本やドイツが採用した全体主義は脱落したが、共産主義のソ連とニューディール政策に代表される大きな政府を採用したアメリカは冷戦の末、アメリカが覇権を握る。その後は新自由主義に突入し、現在その綻びが出ている、と言う話。
戦争が起こる、なんて想像もしなかった中、ウクライナやイランなど現実に起きている事実の背景には新自由主義の崩壊がある。

失われた30年に対する分析も単純化されて面白い。人手不足であり、生産性の低さが伸び代となり、特にGDP7割を占める中小サービス業が全体の付加価値を押し上げることで日本はまた強くなる。

マクロ的な視点非常に面白い

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2026年05月04日

Posted by ブクログ

不況でも首を切られなかった会社員が定年を迎えみんないなくなることで、失われた30年が終わるということにびっくり

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2026年04月09日

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日本の今後に悲観的になりがちだが、もっとリスクを取ってトライしたいと思える本。若い人は是非読むべき。

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2026年04月06日

Posted by ブクログ

 著者の熱い思いが伝わってくる力作である。新自由主義という思想・価値観が今や凋落の淵にあり、再び市場ではなく政治や地政学的状況が経済を動かす時代がやってきたと著者は訴える。つまり、小さな政府観から、大きな政府観への転換が起きているというのだ。
 齋藤氏は写真を見ても分かるように、トランスジェンダーだそうで、その苦しみもあって、日本の大手都銀を早々に辞めて、アメリカに渡ったとか。今はマクロ・ヘッジファンドに各国の経済政策について分析し、レポートを提供するのが仕事だそうで、アメリカや日本、中国などの政治家、官僚、学者などの発言を非常に詳しく紹介しながら、ここ30~40年の政策観などの変遷を説得的に説明している。そして、日本では得られなかった自由をアメリカで享受して、活き活きと仕事にまい進されているようである
 著者が言うように、人間万事塞翁が馬で、世界的な潮流にも大きな波があり、19世紀はアダム・スミス的な小さな政府が良しとされたが、1930年代以降は、大きな政府が良しとされた。しかし、それもレーガン・サッチャーあたりから再び小さな政府が良いという、新自由主義が流行りだし、冷戦の終結でそれがピークを迎えた。さらに、中国をWTOに加盟させ、西側的な民主主義国にする魂胆が、共産主義政府に裏切られ、さらに習近平に到っては、アメリカを追い落として覇権国になろうとする野心を燃やすに至って、アメリカも覚醒し、政府をあげて中国の追い落としに躍起になっている。
 1990年代以降の日本では新自由主義的になりきれずに、企業は利益追求よりも、雇用の確保に熱心であり、その結果賃金は上がらず、デフレ的な状況に陥ってしまっていた。しかし、2020年代、人口減の時代を迎えて、労働力不足により、労働者を獲得するためには賃金を上げなければならない事態になってしまった。賃金があがれば、物価もあがる訳でインフレ的な状況が現れてきた。著者はいち早くこの変化を予測したという。
 さて、アメリカが中国を追いやるためには日本の協力が欠かせない。実際、TSMCの熊本進出等、サプライチェーンの見直しが進んでいる。政府が主導して、このような新しい成長分野への投資を推進していけば、日本経済は順調に成長する、というのが齋藤氏の結論である。
 著者も言うように今後、どうなるか、彼にも十分分からないとか。2026年3月の今、トランプによるイラン攻撃がどう推移するのか、全く不透明であり、不確実性は最大限まで高まっているので、それこそ、我々1人1人が内外の情報を得て、自分なりに考えなさいということであろう。

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2026年03月31日

Posted by ブクログ

会社の上司に勧められたため手に取った1冊。
過去から現在にかけての経済の変遷が、著者の独自の視点からまとめられている。かなり的を射た分析となっており非常に興味深く読むことができた。

一点、著者は今後は日本企業は賃上げの流れとなり、ゾンビ企業が淘汰され賃上げに耐えうる企業のみに収斂される、とのこと主張であった。
マクロ的には異論は無いのだが、自分に置き換えて見ると、徐々に健全化は図られつつも、社内のゾンビ社員(働かないおじさん)は生き続けるのだろうな、と感じる。

ベースアップはされつつも、ゾンビ社員の雇用を守るために昇格はしづらくなっている。
結果として、「頑張ること」はコスパが悪く、(企業が存続するのであれば)自分がゾンビ社員化することが最適解となってしまう。

本当にそれで良いのか、アメリカの雇用体系にまで振り切れ、とは言わないが、頑張ったものが評価され、頑張らないものは評価されない、そんな当たり前な社会を望む。自分が社会に絶望する前に。

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2026年03月28日

Posted by ブクログ

地政学、経済、政治、さまざまな観点から主にアメリカ・日本・中国のこれまでの変遷を学ぶことができる一冊。
先読み力がとんでもない。。

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2026年08月11日

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日本が再度良い状態に入るタイミングが今、ということを、過去に起きたことと著者自身の経験から分析し、論じられていました。
私は地方で中小企業を経営していますが、肌感として著者が述べていることは理解出来ます。
同じような危機感を持って取り組める経営者や施政者が増えれば、チャンスは自ずと来ると思います。
ただ読んで良かった良かったと立ち止まるのではなく、読んでどう感じて、どう動くかが大事だと思いました。

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2026年08月27日

Posted by ブクログ

経済政策分析コンサルティング会社であるオブザバトリー・​グループの共同設立者である齋藤ジン氏による新たな世界秩序に関する初著書。冷戦後続いた「新自由主義」の終焉とともに、アメリカ主導の新たな潮流が生まれ、三度目の日本勃興機会がもたらされると予言する。日銀金融政策の「ビスビュー」「フェドビュー」のような大局観は我々日本人(正確には日本)にはないもので参考になる。
著者の分析は洞察力に富み歴史に裏付けされた変遷を読み等身大で語り非常に納得度が高い。偉そうな国際政経の事情通のオジサマらよりも数万倍参考になる。フロアに鳴り響く「梶山はボーガスだ」の件はヘッジファンドの臨場感あるエピソードで最前線にいる氏ならでは。
トランプ政権を支持した国と考えると今後も「カジノのオーナー」足りえるのか、著者のいうとおりアメリカの思惑通り中国は弱体化するのか分からないところではあるが、「ルイスの転換点」にある日本はチャンスにあり、本書発行から約1年、著者の予言どおりに物事は進んでいるように思う。いまの世界事情理解の一助になる一冊だ。

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2026年08月05日

Posted by ブクログ

・アメリカは覇権国家としての地位が危なくなる前に、2位の国に嫌がらせをしてきた(日本のバブル崩壊は冷戦後に強くなっていた日本が叩かれた)
・アメリカは中国に抜かされないように世界のルールを変える。新自由主義とグローバリズム→国家が産業を支援、信頼できる国とだけつながる
・中国には半導体など重要な部品を作らせず、信頼できる日本で作る方向に。
・日本におこる変化としては、①人材不足によって賃金が上がることでインフレになる。②賃金を上げられない会社は人材が来ないので潰れる。③ラピダスのように国が支援する企業が増える。

2027〜2029年くらいに答え合わせの意味でも読み直したい。

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2026年07月30日

Posted by ブクログ

これまでの歴史の中で、社会生活が一変した出来事を考察し、これからの日本に訪れる思われる、ゲームチェンジを予想して、興味深かったです。
必ずこのようになると思うのは危険と思いますが、ワクワクする内容でした。
失われた30年や円安など、経済面で日本は良い話を聞かないですが、本書は日本の未来が明るいと思わせる話があり、ポジティブに思わせてくれました。

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2026年07月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

筆者の主張が明確で分かりやすかった。
まず、筆者が読者に伝えたいメッセージが、今より選択肢の増える時代が来るので、後悔の無い選択が出来るように祈っていました。
導入は日本人に対して、ゲームチェンジが始まっているメッセージでした。しかし、最後には前向きに現状を捉えてほしいというメッセージ性が強く打ち出されていました。
一貫して、政治と経済を、知識と経験で語っている中で最終的に感情で結んでいるのが印象的でした。
内容としての感想は、まずアメリカはやはりNo1だなということです。バブル崩壊については日本の落ち度ですが、トドメの引き金はアメリカからの文書でした。一定以上の経済成長はアメリカからの制裁で、鈍化するのがセオリーになっています。
冷戦崩壊後のターゲットは日本でしたが、今回のターゲットは中国です。この際に設けられる相対的勝ち組の席に日本は座れるとのことです。
他にも色々なことが書いてありました。全てを説明するには私の脳の理解や記憶が追いつかないので、まずはこの辺りで感想を終わります。

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2026年07月17日

Posted by ブクログ

久しぶりに新書を最後まで読む。
「米中対立とグローバル化の終わりで、
世界は“ブロック化”する」との内容。

これまで:自由貿易・サプライチェーン最適化
これから:安全保障優先の世界

半導体も国策で進めてるし、
防衛、防衛言われてるから国の関与が
今まで以上に増えていくのであれば
やはり国策が投資の基本かな。

杉村太蔵さん習って骨太の方針を読も。

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2026年04月06日

Posted by ブクログ

ためになった。今の世界情勢を地政学的に、また歴史的背景から説明するとこうだ、という内容で勉強になった。なぜ、アメリカはあんなに豊かなのか、そして、日本はなぜ、新技術を大々的な新産業にできないのか疑問でしたが、腹落ちした気がします。

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2026年04月02日

Posted by ブクログ

すごくわかりやすく丁寧簡潔に書かれていると思った。

新自由主義の時代が終わりに近づきポスト新自由主義の台頭から、今後どのような世界情勢になっていくのかといったことが流れるように書かれている。

新自由主義の定義①小さな政府②最低基準を市場にゆだねる③個人の選択と権利を尊重するといった基本的なことから、新自由主義を代表する経済システムの提言であるワシントンコンセンサス、新自由主義の象徴である覇権国家の米国と、その寵児で恩恵を受けてきた中国、波に乗り遅れた村社会の日本など、各国の歴史と関係性を簡潔にわかりやすく解説してある。

ただ米国寄りの意見であるがゆえに少し贔屓目で見ている部分もあるのではないかということと、日本という国における格差の実態や氷河期世代の誕生といった部分の掘り下げが少し弱いかなと感じてしまうため、国内でのポピュリズムの台頭がアジテーションされたものであるかもしれないが、すこし楽観が加わっているように感じる。

とはいえこれから日本は失われた30年が終わり経済成長が見込めるらしい。
これからの未来は明るいのか、それとも単なるこじらせたファシズムに沈んでいくのかどうなのか。

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2026年06月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

米国は中国との覇権国争いにおいて、太平洋地域で日本に強力なパートナーとなってもらわないと困る。だからこれから日本にはかつての米ソ冷戦時代前半(朝鮮戦争から1970年代まで)のようなチャンスが訪れる。準備せよ!というのが本書の概略。

斎藤氏によると、覇権国争いの結末は以下の3つのいずれかに帰結する:
①戦争で勝敗を決する(事例:太平洋戦争)
②覇権国に跪く(事例:ポンド覇権をドル覇権に譲った第一次大戦後の英国、1980年代の日米貿易摩擦における日本)
③冷戦(事例:米ソ)

斎藤氏は、今回の米中関係は③を志向しつつ、台湾有事で①に転じて米国が勝つシナリオを想定している。しかし、米国が中国より強い根拠が明確に示されていない(あるいは根拠として弱い。まして米国はいろんな紛争に戦力分散させすぎだし、グローバルサウスだけでなく同盟国からも反感を買いすぎ。自ら脱・米国の機運を撒き散らしている)。
米国が戦略上、「強い日本」を欲していることはよく理解できたが、本書には軍事面とAIの情報が含まれていない。イアン・ブレマー氏の多極化シナリオにも触れていない。あくまで金融セクターから眺めた主張である。

一般的に覇権が移動する際、まず生産拠点が世界No.2の国に移動し、そこからの流通網が広がり、最後に資金が大量にNo.2側に流入する。
中国は途中まではこの道を進んできた。WHO加盟で世界中に流通網を拡充し、「世界の工場」の地位を確立し、「一帯一路」に着手し、「AIIB」や「BRICS新通貨」「ロシアやイランなど資源大国との元での取引量拡大」などでドル覇権を切り崩そうとしてきた。しかし中国は国内経済(特に不動産)で躓き、中国国内の富裕層の資金流出は止まらず、「世界の工場」も東南アジアに分散しつつある。AGI開発競争で米国に先を越されてしまうと、戦争で主導権を取られるどころか、ロボットが生産も担うようになるため株式市場も中長期的にはどうなるかわからない。少なくとも労働市場は崩壊するだろう(実際、若者の失業率は高止まりしている)。生産拠点と金融セクターという覇権国の必須条件が崩壊する可能性すらある。つまりデータセンターと生産ロボットの量産化以降は、おカネの需要すらなくなってくる可能性がある。中国も苦しい状況にある。

米中両陣営が苦しいからこそ、それを逆手に取って日本がキャスティングボードを握るシナリオも読んでみたかった。米ソ冷戦時代の中国がそうであったように。(齋藤さんは米国の金融セクターの方なので無理な話か)。

歴史において日本は、米国より中国に従ってきた期間の方が遥かに長い。「米国が強い」という前提のみで進めるのではなく、多極化や中国覇権、ひいてはその先のインド覇権、あるいはAIが人類を統治するような世界線も想定しながら、今後も国際政治を観ていこうと思う。

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2026年08月16日

Posted by ブクログ

著者自身の経歴や実績を前面に出した自慢話が多く、能力主義エリート的な語りに少しうんざりした。

なんか自分は、こういう「世界のゲームを上手にプレイする」みたいなことにあまり興味がないらしい。政治や経済の話も、面白い部分はあるけれど、冗長に感じた。

台湾有事の背景や、今後の世界秩序の変化については腑に落ちる部分も多く、勉強になった。覇権国であるアメリカの動向や、それに伴う市場の変化を考える上では、日本にとって追い風になる可能性もあるのだろう。

米日関係は、約30年遅れで米中関係と重なっている。歴史は繰り返す、ということなのかしら。

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2026年07月19日

Posted by ブクログ

新自由主義を的確に解説。
小見出しがほどよくあるので読みやすい。
日本にはチャンスが来ているとのこと。
ヘッジファンドなどにコンサルするという著者の仕事が興味深い。
新自由主義が終わり、新たな時代に入っているとの事。
アメリカはやはり強い。

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2026年04月28日

Posted by ブクログ

齋藤ジンさんの経歴とか、仕事内容とかのこととか、これまでの自慢話とかは全て省略すれば、本書で言いたいことは、以下の点だと思う。

20世紀末から進展した、グローバリゼーションを含む新自由主義の体制は、その転換点を迎えつつある。この間、日本では他の先進諸国と比べれば、相対的に経済成長を犠牲としながら雇用を守り、みんなで貧しさを分け合って「失われた30年」を過ごしてきた。

新自由主義を推しすすめた諸国に比べれば、格差も小さく、移民も少なく、ポピュリズムの問題も少なく安定し、経済成長していない分、伸びしろも大きい。賃金の上昇を伴う物価上昇も再開した。これから世界から日本への投資が集まっていくだろう、と。

基本的には現在の資本主義体制の上での議論ではあるが、短期的には本書の予想のように日本経済が相対的に伸びていくのは間違いないでしょう。その際に、他の先進諸国の諸問題まで再現しないようにすることも大事だと思う。

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2026年04月19日

Posted by ブクログ

この本で書かれてる新しいことは、
「新自由主義崩壊後、日本は勝ち組になる」
ということだ。

その理由は、覇権国アメリカのパートナーに再び日本が指名されるからであり、下駄を履かせてもらって経済成長できるだろうと予測されるからだ。過去の歴史の流れも振り返って指摘しているので、そこは納得できる。

とくに、日本の経済の浮き沈みが、世界の経済体制と比例したものであった、というのは面白い。「大きな政府」の時代では日本は勝ち組で成長していたのに対し、新自由主義になってからは「失われた30年」が訪れる。そして、著者は、新自由主義が崩壊すれば、また日本の時代になる、と主張する。

ただ、「新自由主義が崩壊する」という部分は、もう聞き飽きるほど聞いた話だし、本書のメッセージの大部分はこれに終始している。そのあとの代替システムも特に考察されてなく、具体性がなくイメージがつかないので、そこらへんはあまり読んでて面白くなかった。

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2026年03月28日

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