おおたわ史絵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大変興味深く読めました。
別に家族に依存症がいるとか、自分がそうだとか言う訳ではありませんが、依存症に至った経緯がやはり、生い立ちや幼女期の愛情不足が多いに関係ある事に改めて考えさせられました。
お母さんもきっと苦しかったんだと思います。
満たされなかった愛情は大人になると、とんでもない方法で満たされようとするのかもしれませんね。
おおたわさんもメディアで拝見する限りではそんな影は微塵も感じません。人間と言うのは見た目とは裏腹に色んな闇や悩みを抱えながら生きているんだと思いました。
負をプラスに変える力が人間には必要で、まさにおおたわさんはそれができたんだと思います。
生きるとは大変なこと。
依存症は恐ろしい心の病。生きている限りは、人間らしく自分らしく生きていきたい。
セルフコントロールできる自分でありたいです。 -
Posted by ブクログ
こんなに大変な苦労を、幼少期から大人になってもされていたなんて、とても驚いた。
過酷な環境のなか、本当によく立派に成長されたなあ。涙が出そうだ。
お父さんの愛情あってこそだろうが、どうしても、お父さんにもっと史絵さんを守ってあげて欲しかったと思ってしまう。
史絵さんだったからこそ、お父さんが一人で抱えずに共に乗り越えてきたのだろうが、娘だよ。もっとなんとかならなかったのだろうか。他人だからこそ言える綺麗事かな。
依存症はセルフメディケーションという考え方を初めて知った。
「多くの依存症患者には最初から他人にはわからない生きづらさがあり、それを自分で埋めるための自己治療=セルフメディケーションとして依存物質の使用を行う」と考えられているらしい。「生きづらさを紛らわせるために始めた自己治療が、結果的にもっと自分を苦しめ」てしまう、悲しい病なのだ。
アルコール、買い物、ギャンブル、薬物など、もっと依存症に対する情報がアップデートされ、家族が外に助けを求めやすく、救われやすい世の中になるといいのだけど。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本屋でジャケ買いした次の日に読み終わってしまった。
とにかくとても読みやすかった。内容は、まあ、とても重いが… 著者の人もそれを分かっているからか、全体的に軽い書き方をしてくれていたのかと思う。
刑務所で働くお医者さんは、矯正医官と呼ばれる。ムショの人たちの矯正をサポートする存在だから。
でも外の医者とは結構やること、できることが違う。まずはお金とスペースの問題で医療器具も薬も圧倒的に少なく、ボールペンなどの小物も少ない。後者がないのはお金ではなく、ボールペン、タオル、傘、なんでも凶器もしくは自傷の道具になりうるから。
また、お礼参りを避けるためにも、個人情報はほとんどなく、医者もナースも刑務官も、名前では呼ばれない。先生とか部長とか。
刑務所には暖房冷房がない。薬も医療器具もない。カネがない。
でも健康に刑務についてもらわなきゃいけないので医者がいる。でも金はない。しかもまあ、刑務所での勤務という響きの悪さから人が来なくていつも人不足になっているらしい。
ただ、よく考えると、刑務所での勤務は普通の病院よりよっぽど安全。
武器は持ち込めないし、刑務官が四六時中見守ってくれてるし。訴訟とかモンスターカスタマーもいない。
でも給料は安い。なので、普通の医療業務に疲れてしまった人や、病院における人間関係やパワハラが嫌になった人、当直システムがないところを希望する人など、普通の医者ではあまり見ない業務をしたい、要は変わった人が多くなるらしい。
でも、なんか医者として職業として普通のことを求めてるように思えるけどなぁ…
少年刑務所や少年院に入る子供たちの例が何件か描かれるが、どれももうとにかく救えないものばかりで切なさ乱れ打ちになる。興味深いけども、それよりなによりつらい。
コロナの間は受刑者たちもマスク必須になり(これまでタオルも湿布も、首吊りなどに使えてしまう布製品は厳禁だったにも関わらず)、刑務作業も全部できなくなってしまった。これまでは炊事も自分たちでやってたのがそれもできなくなったため、仕出し弁当を食べるようになり、一気に塩分や糖尿問題が再発したらしい。これも、塩分控えめとか健康的な弁当を買えたら良かったものの、金がなくて激安弁当しか買えなかったんだろうな…
そして(格安の作業量というのもあり)刑務所で防護服を作ることになり、生きがい復活。
結局、矯正医官のやることは病気を治すことというより、受刑者を健康に保つこと、そして刑務所での矯正の効率を上げること。
ただ、結局出所するとそれまでの健康的な生活はほとんどの場合崩れるし、知能的、倫理的など色々な問題があった者は社会に戻ってしまうと途端に誰にもフォローされなくなり、最悪すぐ戻ってきてしまう。
いや、実際はフォローする仕組み自体はあるが、その申請をできる能力や余裕がないため助けを受けられないという、かなり本末転倒な状態になっているらしい。まあ、確かに言われればそうだなと思わざるを得ない。仮釈放者の保護観察のように、助けが必要な人は出所前からヘルプの準備をしておき、一定期間は面倒を見る、という仕組みが必要なんだろうなぁ。実際そういうのも存在してそうだけど、結局自然発生はせず、本人が申請したりする必要があって結局何も起きてない、とかもありそう… 実際、そこまで手をかけられないだろうし、難しいだろうな…
なので、刑務所内で治療をするだけではなく、出所したあとに本人の努力以外にも周りのサポートがどれだけ与えられるかというのが医者そのものよりも肝心なのかもしれない。
プリズン・ドクターそのものについても知らないことばかりで面白かったが、それに加え、刑務所とはなんなのか、何のためにあるのかというのがなんとなく伝わる良書だった。 -
Posted by ブクログ
一気読みでした。私自身母と複雑な関係のまま終わってしまったので、タイトルが気になり購入。
複雑なご家庭で大変苦労されていて、驚きました。
先生と同じ気持ちになる点も多々ありました。
依存とは甘え、弱さと思われがちだと私も思いますが、今思えばそうすることでしか自分わ満たせず、
そうしていても満たされない…依存体質の母は生きづらい人生だったとも思います。
この誰にも言えない思いを声に出してくれて本にして下さって救われた方が沢山いると思います。
あぁ…同じ思いをする同士がここにもいるんだ…と思えた方がいると思います。
届くことはないと分かってますが、おおたわ先生には幸せになってもらいたい。 -
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ニクヨさんとウサギさんと著者の対談の
YouTubeを見て読んでみた
1番刺さったページ
人間は食から変わる。
刑務所で暮らせば実体験を以て
それを自覚できるだろう。
今後生きていくうえで、とても大事なことだ。
早寝早起き、運動、仕事、そして食。
そんなあたりまえのことを毎日繰り返す意義を
教えるのも矯正医療の役割だ。
薬物などにはまらない人の特徴が
他にハッピーと感じられる事が
あるかどうからしい
社会の誰かの役に立つ実感や充実感を得る
仕事やボランティアをやりながら
気を衒わずに当たり前の事を当たり前にやる
それが人間としての幸せの到達点
今ある事できる事にフォーカスするというのは
私の考えに非常に合致していた
人をじられない病言頼障害としての
アディクション 小林桜司著
累犯障害者 山本譲司著
紹介された2冊はは読んでみたい
ホッ・ホッ・ハハハを唱える笑いヨガは
動画を見て実践してみる -
Posted by ブクログ
法務省のホームページによると、日本国内には刑事施設が全国に77ヵ所存在する。刑事施設収容法に規定される刑事施設の内訳としては、裁判で刑が確定した人が、刑務作業や教育により社会復帰を目指すために収容される刑務所が55ヵ所、26歳未満の若年受刑者を収容し、年齢に合わせた教育や訓練を施す少年刑務所が7箇所、女性受刑者専用に配慮された設備を持つ女子刑務所が5ヵ所、起訴後の被告人や死刑確定者を収容する拘置所が8ヵ所、最後に医療刑務所が4ヵ所存在する。医療刑務所とは一般の刑務所で対応できない疾患、精神的な疾患、高齢などで専門的なケアが必要な被収容者を収容する施設である(前述した施設数は若干古い様で、最新の数値を改めて調べてみたところ、刑務所61箇所、少年刑務所6箇所、拘置所8箇所に加え、多数の支所が存在し、女子刑務所も11ヵ所となっていた)。何れにしても、悪事を犯した罪人を「閉じ込めておく」事を目的にしたものではなく、あくまで「更生させて社会復帰させる」事が主目的である(無期懲役は刑期が決まっていない「無期限」なだけで、更生度合いにより出所する可能性が否定されているわけではない)。なお一般の刑務所では受刑者は日々労働に従事しており、刑務作業と呼ばれる労働の対価(報酬)は1日あたり130円程度である。現在約32000人が就業中となっている。当然その中には前述した様な医療刑務所以外でも体調や精神面に不調を来すものがおり、本書「プリズン・ドクター」はその様な刑務所内の受刑者を診る医者のことを指す。
本書は2018年からプリズン・ドクターを勤める筆者、おおわた史絵氏が刑務所内の医療をしながら実際に体験した出来事や感じたことを記載したエッセイとなっている。医師の免許を持ちながら何故彼女が刑務医療の世界に従事するのか、また実際の受刑者たちを見て考えたことなど、我々が日常体験したり見ることのできない世界がそこには広がっている。寧ろ我々が普段描いているテレビや映画で見る様な世界とは若干異なるリアルな世界観に、驚きを覚えることの方が多いだろう。おおわた氏は自らも刑務医療に関わる以前に辛い体験をされており、それがある種きっかけとなってこの世界に入ったのかもしれないが、受刑者の立場に立った考え方や行動には非常に感銘を受ける。
日本の司法や本書の扱う刑務所をはじめとする刑務施設の環境、受刑者の構成方法など未だ未だ課題が山積かつ、今後も日々改善や進化が見られると思うが、本書のおおわた氏の様な医師が奮闘する様な現場が日本中には沢山あるものと思う。受刑者であっても人である。被害者視点で考えれば決して安易に許しを得られる様なものであってはならない。だが人である以上、(死刑を除き)生きる権利はあるのであって、それを(労働量維持の側面を持ちながらも)維持するために努力する人々が居ることを忘れてはならない。 -
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刑務所内で医療を行う矯正医官と呼ばれる仕事に従事する筆者が、どうして矯正医官になったのか、刑務所内ではどのようなことが特徴的なことであるか、筆者の家庭環境…等々を語る。
罪や、その矯正とはなにか、。色んな不幸や環境、先天的な知能障害や病気により、社会の爪弾き者にされ、結果として不幸にも犯罪に手を染めてしまい、刑務所に入ることになった人々を、どう矯正していくか、どう救っていくか。単純に、あなたがしたことは悪いことなので、してはいけませんよ、はい分かりましたで終わらない、通じない人々がいる。そもそも、こうした彼ら彼女らが犯罪に手を染める前に、社会で、できることはなかったのか。
矯正(救済)の困難や、人間社会全体の問題も筆者が本書で述べるところであり、考えさせられるものがあった。 -
Posted by ブクログ
元開業医、現刑務所のお医者さんのおおたわ史絵さんが法務省矯正医師になるまでの経過とその後の話が書かれています。
塀の外の病院と同じような設備で手厚くとはいかなくても最適な医療を受けられるように工夫する先生の姿に仕事に対する向き合い方が伝わってきます。
罪を犯した人に医療なんて贅沢すぎる!という声も聞かれるようですが、健康でいてもらうことでしっかり罪を償ってもらうという感情的にならずに仕事に徹していることも文章から読み取れました。
適切なケアを受けられずに刑務所に入るはめになってしまった人(なかには少年少女や90才の高齢者も)の問題も書かれています。
だからと言って極端に同情的というわけではなくただ現実が書かれていて、残酷な犯罪に対してはしっかり怒る、バランスの取れた読みやすい本でした。 -
Posted by ブクログ
刑務所等にいる受刑者も人間であり怪我や病気はするもの。その被収容者の診察に当たる医師は、法務省矯正局の医師となる。
悪い事した人をなぜ国の税金で助けるのか。と安直に考えていると、本書にて早々にその説明がある。
刑務所は罪人を閉じ込めて懲らしめる場所ではない。犯した罪に対して懲役という労働をさせ、社会復帰をさせる矯正施設だということ。被収容者が健康で元気に労働するために医療施設があり医師がいるのだということ。なるほど、ハッとする。
とはいえ、ぶっちゃけ待遇も環境も良い訳では無いようで
なり手は少なく、かと言って志高い医師達が任にあたっているかというとそうでもないらしい。
知られざる刑務所の中の出来事を、軽妙に、時には制度を含めた社会的課題についても鋭く切れ込む内容。
そして終章では明るい話題で締める内容。巧い。