松田いりののレビュー一覧
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最初はナニコレ?ってわけわかんない始まりから、どんどん転がるスピードが上がって止まらなくなってく。短いからすぐ終わるし。
主人公は32?歳くらいの女性、会社のお荷物。
最初は被害妄想が激しい人なんかな?と思ったら、思ってるより酷い(笑)
トイレの個室で寝てサボる、そのやり方に嘘でしょ!って驚愕。
トイレの床に一応トイレットペーパーは置いてるけど直に寝る?まさか!と思ったらHowtoし始めるし。その後の展開も訳分からんくていいんですよね。
チームリーダーというキャラがいるんですが、この人が物語に出てくるとこは全部面白いです。
なぜか主人公ちゃんをめちゃくちゃ可愛がるんですよね。迷惑がってるけど -
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「大人にならなきゃいけないの?」
踊り、暴れ、読んでいる自分の脳が揺さぶられる様な文体に引き込まれました。自分の犯したミスにより職場での人間関係がこじれにこじれ、最後にはトイレで横になる始末。シンプルなプロットではあるものの現実!?空想!?振り切った情景描写に主人公の心情がドバドバと流れ込んできます。現実ではチームリーダーも長髪さんもそこまで主人公を意図して追い込んでないのかな?とも思います。でも、だからこそそこに含まれる無邪気な悪意。ゆっくりと、締め付けられる様に追い詰められ主人公は最後に…。ラストシーンは個人的に『主人公は結局チームリーダーを支えることを選んだ。けれども心の中では人であるこ -
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ネタバレ職場にいる迷惑系給料泥棒の私をどこまでも庇うチームリーダー。チームリーダーは私をペンギンのようだと言い始め、私がそれを受け入れると、どんどん人間性を失っていく。ヒナから大人になりかけて、頭にふさふさの毛を残した状態で海に落ち、溺れたペンギンのように、私も全身毛量が増していき、ますます社会に入れなくなっていく。
どんどんシュールレアリスムが加速していって、小山田浩子みが増してくる結末だけれど、大人になれない私、人になれない私の姿がグロテスクに描かれていた。最後は、大便の「大」よろしく首から血を噴き出すチームリーダーの血を止めて「人」とすべく首を押さえる私が、結局それをやりきれないまま毛玉となり、 -
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第61回文藝賞受賞作
文体にびっくりして読めるか不安になったけど、どうにか必死に追いかけて読んだ。スピード感あり。
個性的な小説でした。
改行がほぼ無いので区切りが分からす、現実と妄想の中で随分と迷子になった。
最後に、どう見られるかという自問自答、という著者の文章で腑に落ちたような気も、、、するのでした。
「たいくつ」予想外に意味多い言葉だった。
たいくつは、することがなくて時間をもてあますこと、飽き飽きして嫌になること、疲れて嫌になること、困難にぶつかってしりごみすること、といった複数の意味を持つ言葉。
・古語では、気力を失うこと、気落ちすること、うんざりすること、困りきることといっ