大隅典子のレビュー一覧

  • 理系女性の人生設計ガイド 自分を生かす仕事と生き方

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    2020年頃に執筆されたもので、コロナ禍から得られたものなども多数書かれていた。
    研究者をめざしているものの、人文科学と社会科学、自然科学についてや研究者と学者、教員についてなど自身の理解が浅いところが浮き彫りになった。
    学際領域に足を踏み入れるのはありだけど、個としての専門性をしっかり確立することを学部生のうちにやっておくことが求められると言うことであった。

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    2025年03月23日
  • 脳からみた自閉症

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    自閉症スペクトラム障害についてわかってきたことがいっぱいあるのだが、まだまだ治療方法は可能性も含めて未知数なのだなと感じました。

    ただ一時期、自閉症スペクトラム障害は母親の子育ての仕方がいけないから、子どもが自閉症スペクトラム障害なのだという誤った認識、いわゆる冷蔵庫マザーと言われた時代がありましたが、それはハッキリと間違いであることがわかりました。

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    2024年09月20日
  • 理系女性の人生設計ガイド 自分を生かす仕事と生き方

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    大隅 典子
    東北大学副学長。東北大学大学院医学研究科教授。
    1960年生まれ。1985年東京医科歯科大学歯学部卒業。1989年同大学院歯学研究科博士課程修了(歯学博士)、同年同大顎口腔総合研究施設助手。1996年国立精神神経センター神経研究所室長。1998年東北大学大学院医学系研究科教授、2002年同付属創生応用医学研究センター教授。2006年総長特別補佐。2008年同大ディスティングイッシュトプロフェッサー(卓越教授)の称号授与。2015年センター長。2018年副学長。専門は神経発生学、分子神経科学。著書に『脳からみた自閉症』(講談社ブルーバックス)、『脳の誕生』(筑摩書房)ほか多数。


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    2023年09月21日
  • 脳の誕生 ──発生・発達・進化の謎を解く

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    脳がどのように発生し、発達し、進化するのかを概観する。いろいろな脳の領域、分子、遺伝子が出てきて、戸惑うところもあるが、複雑な脳の構造がどのように出来てきたのかがわかる。現在はAIで脳のニューロン・ネットワークを模倣した深層学習が効果を上げているが、コンピュータ・モデルでは到底脳をシミュレーションすることはできないだろうな。それほど複雑に脳は進化しているのだな。

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    2019年08月10日
  • 脳からみた自閉症

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    専門用語が多いため難しく感じたが、DNAの複製から生命の発生、脳の発生に至るまでとても複雑なプロセスを経て私たちができていることを理解することができた。
    その中での沢山のポイントでミスは起きるのだ。起きない方がおかしい。一つのミスが、人の形成に影響を与えている。
    発達障害はそうした違い=個性のひとつであって、けして誰かのせいでそうなっているというものではないのだ。

    つまるところタンパク質のやりとりの不具合な部分もあるため、薬で症状軽減の可能性もあることを初めて理解できた。今後研究が進み、症状を緩和する薬が増えてきたらいいなと思います。
    また、こういった知識が広まり、誤った偏見がなくなり、多様

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    2019年01月30日
  • 脳からみた自閉症

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    ネタバレ

    なんとなく、よくわからない自閉症を、

    「器質的な原因」で

    「機能的な疾患」が出ていることを

    わかりやすく、説明した一冊。

    遺伝的要因、遺伝子の劣化による原因、発生時の原因など、各ステージに合わせた原因追及をしている。

    正しい理解をすることができた。

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    2018年11月14日
  • 世界を変えた10人の女性科学者: 彼女たちは何を考え、信じ、実行したか

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    最初からやりたいことが定まっていたわけではない。時代に翻弄されながらも人との出会いを手繰り寄せ、信じたことをやり続けた。女性が仕事に就き続けることが難しかった時代からのメッセージ。

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    2021年08月29日
  • 脳の誕生 ──発生・発達・進化の謎を解く

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    脳の発生、発達、進化をメインテーマとしている。内容は一部、筆者がブルーバックスから出している「脳からみた自閉症」とオーバーラップしているが、そこでは十分に触れられていなかった発生と進化について特に多く述べられている。
    専門用語を極力省き理解しやすいように書かれているのに筆者の努力を感じた。
    参考文献はとても勉強になる。

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    2020年10月29日
  • 脳からみた自閉症

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    ネタバレ

    自閉症の正式名称は自閉症スペクトラム障害であり、発達障害(正式には主に胎児期における"神経発生発達障害")の一種である。自閉症の発案者である精神科医ブロイラーは、"自閉"の意味として「自分以外の他者・外界の一切を排除しているかのような患者の状態」とし、ギリシャ語の自己(Autos)を引用して名付けた。
    自閉症のコア症状は、①社会性の異常(人への認識・興味が薄い、他者の心の状態を推測しにくい)、②常同行動(興味の限定)、③感覚・運動の異常(音に敏感など)である。患者本人にとっては③が最も苦痛とされ、外界の正常な認識や積極的な接触を妨げる原因となっている。

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    2020年08月22日
  • 脳からみた自閉症

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    自分の子供に軽い発達障害が有るので、興味を感じて読んでみた。
    肝心の脳を直接、細密に検査する機会が中々得られない為に、医学・医療機器の進歩程には進んでいない現状は有るものの、素人から見れば様々な知見が得られていることを知る機会となる本。
    自分は男だが、男性の晩婚化による自閉症発生リスクが高い(理論的にも理解・納得できる説明がある)という点は、"ああ、そうなのかー!"と思わされた。
    難解な生化学の説明部分も多いが、要点だけ読もうと割り切れば読める。
    いろいろと考えさせられる、ある意味では"重い"本だが、読んで良かった。

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    2017年08月23日
  • 脳からみた自閉症

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    自閉症は「発達障害」の1つであり、近年、増加傾向があるという。
    精神疾患はとかく「わかりにくい」イメージがあるが、その「わかりにくさ」にはおそらく、いくつかの原因がある。
    1つは、症状が目に見えず、また数値でも表しにくい点。癌や脳卒中であれば、腫瘍や病変部分がある。高血圧や糖尿病などには、血圧や血糖値など、設定された基準値を外れていれば治療が必要とされる目安となる、測定値がある。心の病の場合、チェック項目があるが、診断者(医師)の主観はどうしても入ってくる。
    それから、前の項目とも関わってくるが、「正常」と「異常」、「健康」と「疾患」の間に明確な線が引きにくい点。何となく困難を抱えているが、し

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    2016年08月12日
  • 脳からみた自閉症

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    難しいです。自閉症の支援に関わって20年以上になりますが、脳の発生の説明から読むのが精一杯でした。自閉症について触れられている部分がもう少し多かったらよかったです。誰を対象に書いた本なのだろうかと。文章はとても読みやすいです。

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    2025年05月03日
  • 世界を変えた10人の女性科学者: 彼女たちは何を考え、信じ、実行したか

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    女性のノーベル賞受賞者でマリー・キュリー以外に何人知っているでしょうか?
    そして、科学の世界で功績があったにも関わらず、女性という理由で受賞者になれなかった人たちがいることを知っているでしょうか?
    そんな、才能と個性に溢れる女性科学者たちの物語を教えてくれる本でした。
    これからの時代、大人としても教養として読んでおくにふさわしい一冊です。
    ※日本のノーベル賞報道は、もっと知性と品格を持って欲しいといつも感じてしまいます。

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    2022年01月03日
  • 理系女性の人生設計ガイド 自分を生かす仕事と生き方

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    D&Iの中の、女性活躍について参考になると、お薦めしていただいて読みました。

    大学の研究、民間企業、ともに、
    「知の継承の重要度が高い、歴史のある分野」よりも「新しい分野」の方が、コミュニティに女性が入りやすい・働きやすい、という話が面白かったです。
    (メリンダゲイツさんの本にあった、「学生の頃IBMのインターンの女性上司から、就職先としてIBMよりも新しいマイクロソフトを勧められた」という話と近い文脈と感じました。)

    女性で子育て後もキャリアを積み上げていらっしゃる方には博士の方が多いように感じ興味を持ち始めていたのですが、
    本書では博士課程について、複数の研究室や、社会人博士に

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    2021年12月05日
  • 理系女性の人生設計ガイド 自分を生かす仕事と生き方

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    今では考えられないような環境で強い意志を持って 研究者になった女性の方々は自分の芯がしっかりしているからこそできたことで、周りに流されがちな私は見習わないといけないなと思った。

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    2021年10月24日
  • 脳の誕生 ──発生・発達・進化の謎を解く

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    脳ができあがるまでのプロセスを3つの時間スケールに分けた見方で解説している。最初に脳が形成されていく胎児期の30週、次に脳が成長していく成人までの20年、最後に人類を特徴付ける脳に至った10億年。興味深い分類であり解説を楽しみにたどっていくが、最初は基本的な用語の意味から平易に紐解かれていくが、内容が深化するにつれ、専門性が高くなり、取り扱われる情報量が急激にふえる。基礎知識が少ないと初見の単語のオンパレードで溺れる。脳の謎は分子レベルから考察されている段階だが、ニューロンネットワークが紡がれていくこと自体に、究極の謎がある。

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    2018年04月06日
  • 脳からみた自閉症

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    自閉症をはじめとする発達障害は「親の育て方」が原因ではない。基本的には、脳の発生や発達に関するトラブルから起こる生物学的な障害である。ただし、器質的には同じ程度の自閉症であっても、家庭でネグレクトなどの虐待を受けた子供は、そうでない子供に比べて症状が重篤になる可能性がある。
    脳の発生や発達に関するトラブルが、なぜ発生するのか。まだ100%解明された訳ではないが、
    ①異常な遺伝子を受け継いでしまった
    ②遺伝子のコピーミスが起こってしまった
    ③胎児の時代の母親の栄養が不足していた
    ④父親の高齢化による精子の遺伝子のコピーミスが起こった
    など、遺伝子の異常がその発生原因と思われるが、特定の遺伝子では

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    2016年10月12日
  • 脳からみた自閉症

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    発達障害=神経発生発達障害 自閉症は、この発達障害に分類される精神疾患。現在は「自閉症スペクトラム(連続体)障害」と呼ぶ。症状=「社会性の異常」「コミュニケーションの障害」「常同行動」「社会性の異常」とは「親とも目を合わさない」「人が指をさした方向を見ようとしない」「まるで耳が聞こえないかのように名前を呼んでも反応がない」他者の心の状態を推測する機能(心の理論)が損なわれると他人の立場で物事を考えることができない。何となくずれたコミュニケーションをとってしまう。人間の脳には、顔や目を優先的に見る性質がある(他の動物も同じ)人間の集団生活に必要な、近くに他人がいることを察知できないと社会生活がう

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    2016年06月20日