遅塚忠躬のレビュー一覧

  • フランス革命 歴史における劇薬

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    授業でフランス革命を習ったけど、結局どんな事件だったか説明できない。そもそも、歴史を学ぶ意味ってあるの?そんな疑問に答えてくれるのが、『フランス革命―歴史における劇薬』(遅塚 忠躬) (岩波ジュニア新書)です。



    フランス革命は、フランス人が新しい社会を作るために行った偉大な活動です。でも、多くの犠牲者を出した心の痛む面も持ちます。そのことを、著者は「劇薬」と表現しました。





    劇薬は、飲むと効果がバツグン。でも、使いすぎると命の危なくなる薬のことです。とっても恐ろしい薬なんですが、それでも飲まなくてはいけない時がある。それがフランス革命だった……というのが本書の主張。つまり、

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    2020年08月09日
  • フランス革命 歴史における劇薬

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    インパク知8・5
    かかった時間150分くらいか?

    フランス革命について書かれたジュニア新書。気になっている「世界史との対話-70時間の歴史批評」の前書きにあったので、とりあえずそこから手をつけてみた。
    フランス革命を劇薬にたとえ、その功罪を語る。一貫して誠実かつ確固たるフランス革命観をもって、比較的易しいことばで(高校生の時には読めなかったと思うが笑)包括的に説明しつつ、フランス革命に象徴される「人間の偉大と悲惨」を繰り返し強調する。
    とくに後半、フランス革命の功罪つまり偉大と悲惨を、人間ほんらいがもつ避けがたいものととらえ、フランスがおかれた状況や歴史の傾向のなかで、それが国全体の熱情とし

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    2019年11月27日
  • フランス革命 歴史における劇薬

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    中高生向けの平易な本でありながら、内容はとても深いと思うし、さらなる読書・勉強・思考へと自然に誘導している点も素晴らしい。
    岩波ジュニア新書って、良書が多い印象があるなあ。

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    2017年10月15日
  • フランス革命 歴史における劇薬

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    映画『レ・ミゼラブル』を観た後、フランス革命に関する本を是非読みたいと思っていた。ロベス・ピエールという人物に対する見る目が少し変わった。
    「すべての人間に健康で文化的な制定限度の生活を保障する」、いわゆる「生存権」を提唱したのはロベスピエールだと初めて知った。恐怖政治だけの印象しかなかったのだ。ロベスピエールこそ、フランス革命のいい部分、悪い部分両方を併せ持った、まさに革命の象徴といえる人物だろう。

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    2014年09月16日
  • フランス革命 歴史における劇薬

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    評論文読書案内から。勘違いしていたんだけど、フランス革命って、もっと長い期間を示すものだと思ってました。そもそもがその程度の理解だから、登場人物も含め、目新しい情報ばかり。結局、貴族-ブルジョア-民衆の三つ巴で、あちらを立てればこちらが立たず、っていうせめぎ合いが生んだうねり、ってことかな。

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    2024年11月11日
  • フランス革命 歴史における劇薬

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    フランス革命の有名人がたくさん出てくるかと思ったら違った。なんでもそうだけど、声のでかい奴につられちゃうのが人なのね。日本も1億総中流なんて時代があったけど、今じゃすっかり格差社会だもんなあ。

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    2021年10月31日
  • フランス革命 歴史における劇薬

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    ネタバレ

    フランス革命は人間の熱情の噴出であり、社会に良き変化をもたらすとともに恐怖政治で多くのものを失わせた「劇薬」であった。
    恐怖政治を推し進めたロベスピエールの論理も、それ単独で見れば悪いものではない。生存権は何より優先されること、個人の利益ではなく公共の利益を考えること。しかしそれがよいものであるために、それを正義と盲信しすぎればそれは排除につながる。自分が正義だと信じる人間はどこまでも残酷になれる、というのは昨今の自粛警察やアメリカのデモにも通じることがある気がする。ロベスピエールといえば悪の巨魁のようなイメージだったが全然そうではなく、冷徹で理想に燃える正義漢だったのかなという気がした。生存

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    2020年06月10日
  • フランス革命 歴史における劇薬

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    理想を求めがちで情熱的なフランス人の気質は昔からなのだなと妙に納得した。そういったところが芸術には欠かせないのかも知れない。最後らへんの章でイギリスの名誉革命や日本の明治維新との対比について述べてるのも興味深かった。

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    2020年02月11日
  • フランス革命 歴史における劇薬

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    P.157「・・・,個人の人生と,集団としての人間の歴史とでは,まったく異なる点が一つあります。それは,何千何万もの集団としての人間の歴史においては,偶然や個人の意志とは別に,ある方向に向かう「傾向」が生じるということです。」
    P.179「『いつの日にか,太陽が,この地球の上で,自由な人間だけを,つまり,自分の理性以外には主人をもたない事由な人間だけを,照らすときがきっと来るだろう』」

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    2017年08月29日
  • フランス革命 歴史における劇薬

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    フランス革命が少し分かるようになった。またフランス革命を通して、明治維新などについても考えさせられる。

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    2014年09月28日