ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
5pt
「自由・平等・友愛」を合言葉に,近代の世界史上に最大の劇的転換をもたらしたフランス革命-.この事件は,人間精神の偉大な達成である一方で,数知れぬ尊い命を断頭台へと葬った暗い影をもつ.なぜ革命はかくも多大な犠牲を必要としたのか.時代を生きた人びとの苦悩と悲惨な歩みをたどりつつ,その歴史的な意味を考える.
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
私たちは往々にして「光と闇」という言葉を使って、ある事象の偉大な部分と悲惨な部分を冷静に両論併記する事こそが最も知的な態度であろうと傲慢に考える。しかし、本書を読んだ後の深い感動は、著者がフランス革命の功罪について網羅的に説明した上でさらに、当事者たちの思いを熱心に汲み取りその意義について読者に余す...続きを読むことなく伝えようとするその情熱からもたらされるものである。社会の表通りを冷笑が闊歩する今の時代にこそ読むべき名著。
遅塚忠躬 ちづか-ただみ 1932-2010 昭和後期-平成時代の西洋史学者。 昭和7年10月17日生まれ。北大助教授,都立大(現・首都大学東京)教授などをへて,昭和62年母校東大の教授。専攻はフランス近代史,フランス革命。平成元年フランス革命200周年で日本国内委員会の責任者をつとめた。5年お茶の...続きを読む水女子大教授。平成22年11月13日死去。78歳。東京出身。東大卒。著作に「ヨーロッパの革命」「ロベスピエールとドリヴィエ」など。
岩波現代文庫の『フランス革命』とは同じ期間を同じような分量で記述しているが、ちょっと観点が違うので両方読むと参考になる。ちょっと違う角度で同じ事件を見ると、両目による視差のようなもので、歴史の捉え方がそれだけ立体的になる気がする。読む順番はこちらの方が先の方がわかりやすいかも。
歴史とは何か(岩波新書)の分析紹介本である。以前読んだが全く忘れていた。ジュニア新書のシリーズ通りわかりやすし、大学生にもわかりやすいと思われる。フランス革命を劇薬として分析している。この切り口でロシア革命、中国の共産党革命、ベトナム革命、ポルポト革命も説明できるであろう。明治維新については劇薬では...続きを読むなくエリートという武士同士の争いと書いているが、官僚の末端組織としての寺院が民衆によって破壊されたところを考えるとやはり劇薬であろう。
革命の功罪 小谷野敦が名著といってゐたので。 冒頭に、岩倉具視と明治天皇の絵画、そしてユゴーの『ラ・マルセイエーズ』内の会話が引かれてゐて目頭が熱くなった。 フランス革命は、真に人間の尊厳を恢復するリベラルな価値観のもと、行なはれたのだと再認識した。しかし、同時にそれは多大な犧牲をもたらした。...続きを読むコインのやうに表裏一体の…… これを読めば、大江健三郎が『フランス ルネサンス断章』を読んで衝撃を受け、渡辺一夫に師事して戦後民主主義者を名乗った理由が理解できる。大江は左翼といってもマルクス主義者ではなく、リベラルな価値観に根ざした人間愛を持っていたのだ。
本書を通して描かれる暴力と平等への表裏一体の情熱はとても胸に響いた。この本を読んだことで民主主義とは単なる制度ではなくよりよい世界を求める運動なのだと思えた。
フランス革命から人間の偉大さと悲惨さというテーマに掘り下げられていて面白い。 明治維新は何故フランス革命のようにならなかったかは武士のみが活動に積極的でフランス革命と違い庶民を巻き込まなかったことなどが挙げられていた。 筆者のフランス革命の劇薬説を否定するか肯定するかは読み手に委ねられているため、フ...続きを読むランス革命をさらに勉強し改めて読みたいと思った。
恥ずかしながら、この一冊のおかげでフランス革命の推移がやっと分かった。89年のバスティーユ襲撃から91年体制→93年体制→テルミドール反動までの流れと、なぜ右に左にと振れたのか。そして恐怖政治にまで至ったのかも。フランス革命を歴史の劇薬とする著者の主張も頷けるものだ。「たとえ今血を流しても、ただ未来...続きを読むを信じる」革命の理想はフランスの誇りだと思う。でもここでも金持ちの思惑次第だったんだね。産業革命と資本主義の勃興期だったとはいえ、ブルジョワの意向で社会が変わったなんて。
著者は社会を変革する偉大な効果を発揮すると同時に、他方で独裁や恐怖政治の悲惨な痛みをもたらしたことから、フランス革命を「劇薬」と表現した。この「劇薬」という単語はまさにフランス革命の両面性を表しているように思う。 フランス革命という劇薬が用いられた理由: ①旧体制の行き詰まり ②革命の担い手が劇...続きを読む薬服用を求めた ブルジョワとは対照的に、大衆が革命の担い手となったことで、恐怖政治の悲惨の流血を生むこととなった。
自由や平等といった高い理想を掲げながら、同時に多くの人をギロチンにかけ、多大な犠牲を払ったフランス革命。フランス革命とは何だったのか。著者は、極めて有効でありながら危険な副作用も持つ「劇薬」のようなものだった、という自説を展開しながら、読者にも自分で考えてみるように促している。 中高生の若い読者を想...続きを読む定しているので、とても読みやすい。17世紀のイギリス革命、19世紀の明治維新との比較もあり、その時代を生きた人々の「偉大と悲惨」に思いを馳せる。「○○年に××が起こった」というような教科書的な記述ではなく、歴史を学ぶ意義や楽しみを感じられる良い本だ。フランス革命についても、もっと読みたくなった。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
フランス革命 歴史における劇薬
新刊情報をお知らせします。
遅塚忠躬
フォロー機能について
「岩波ジュニア新書」の最新刊一覧へ
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
一覧 >>
▲フランス革命 歴史における劇薬 ページトップヘ