黒田明伸のレビュー一覧

  • 歴史のなかの貨幣 銅銭がつないだ東アジア

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    日本史の撰銭と宋や明の貨幣について、高校で日本史と世界史で別々に習った記憶があるものがなるほどこうつながるのかーとなりました。

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    2025年07月12日
  • 貨幣システムの世界史

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    もともとは世界歴史選書の一冊として2003年に刊行。2014年には増補新版が出て、本書はそれを底本とした現代文庫版となる。世界歴史叢書のほうもだいぶ以前に読んだが、今回、あらためて増補新版を読んだのは、先に『銀の流通と中国・東南アジア』を読んだからである。あらためて読んでみて、また非常に勉強になった。

    本書は、「あとがき」(p.293)にもあるように「歴史的経験より貨幣の何たるかを帰納する試みである」である。世界史的に広がる貨幣の様々な態様を描きつつ、貨幣理論では常識とされているものが成り立たない世界の方が歴史的には常態であること浮かび上がらせている。現代の我々が当然のように想定している世界

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    2021年08月17日
  • 歴史のなかの貨幣 銅銭がつないだ東アジア

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    読み進めるにつれ、歴史的考証の要素が増えてくると歴史学自体にどうにもとっつきにくさを感じる身からは重たく感じる。あるいは、日本や東アジア以外の話が多ければ、ファンタジーの物語の祖型として楽しめるのかもしれない。

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    2025年07月19日
  • 歴史のなかの貨幣 銅銭がつないだ東アジア

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    20250501-0520 日本を含めた東アジア一帯では、かつて歴代中国王朝が鋳造した銅銭が原子貨幣として日々の取引を担っていた。歴史上きわめてユニークな銅銭の歴史を紐解き、貨幣システムの在り方について考察している。

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    2025年05月22日
  • 貨幣システムの世界史

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    ネタバレ

    序章貨幣の非対称性
    零細額面通貨(銅貨、貝貨)は農村部、高額通貨は都市部で主に流通する。零細額面通貨は地域内で還流し上位へは還流しにくい。零細通貨と高額通貨の交換レートは需給によって各地域で変動しうる

    1章越境する回路
    アフリカアラビアにおけるマリア・テレジア銀貨は、両替相場や法定相場を超えて諸地域を結ぶ上位層通貨として選好され続けた

    2章貨幣システムの世界史
    世界史上、制度的な通貨供給が麻痺しても、取引されるべき財が集積していれば、それに変わる地域通貨が自然と(民間で)出来上がる。通貨が貨幣として受領される根拠は、通貨自体ではなく貨幣に媒介される財(商品)の側にある。
    地中海・西欧では高

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    2024年05月01日
  • 歴史のなかの貨幣 銅銭がつないだ東アジア

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    通貨供給の歴史
     中国大陸で硫化銅鉱山の開発により銅銭が大量鋳造
      →割安な金属素材としてその古銭が日本にもたらされる
       →市井での貨幣取引促進
        →日本でも硫化銅の製錬技術導入により世界的銅産地へ
         →古銭の価値を保つため撰銭で新銭を差別化
          →日常生活の取引のための銭の階層化・古銭模造

     生活上で毎日の通貨取引が必須な場合
      通共供給が減少
      →通貨保有のための売控え
       →購入する場合は高い買値を示す必要
        →通貨供給減少が物価高騰を引き起こす
         ⇔貨幣数量説と逆
         ×通貨は中立的、単なる財の交換の媒介
         〇通貨の供給が

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    2025年10月05日