EMI WEBBERのレビュー一覧

  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    大きな家に住む香坂姉妹・桐子と百合子。
    戦災孤児の二人の夢は自分たちの家を持つこと。
    非婚の教師だった桐子、障害者の妻だった百合子。
    世間から嘲られるような目を向けられた二人。

    昭和という時代を感じた。
    読んでいてじわじわ涙が浮かんだ。
    強く生きる女性たちに幸いあれ。

    0
    2025年03月29日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    お城のような大きなおうちに、年老いた老女の姉妹が二人きりで住んでいる。

    その、二人の姉妹がなぜそんなおうちに住むことになったのか。
    その紐解きと、ある親子の物語がかかれている。
    その姉妹と、ある親子。
    意外なところで何度か交差しているのが読みながら「えっ?これってもしかして?」って気がつくのも楽しかった!

    桐子さん、1回会っただけでゆうちゃんのことわかったのね。
    最後は二人は自然に一緒にいけたのね。

    それがわかって、本当によかった!!

    0
    2025年03月25日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    綺麗な表紙で読みたいと思っていたこの本
    最初、というか繋がりがあっという間に見えてしまってこれ以降楽しめるかな、と不安もありましたが、時間を遡る内容に少しずつ明らかになっていく事情

    みんな、幸せになりたかっただけ
    それを願うことは、決して悪いことじゃない
    幸せを追い求める中で絶望したり、他の何かを受け入れられなかったりもするかもしれない
    そもそもそれが幸せじゃないかもしれない

    穏やかな日々が、ただ続いて欲しかった
    それだけだったりもする
    たくさんの日々がある中で、そのどれもが間違いだった、なんて思いたくはないものですよね

    0
    2025年10月25日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    二人の姉妹の幸せは、たどり着いたそこにはあったのか、それは想像していたものと同じだったのか。
    それとも日々の生活の思わぬところで、もうすでに手に入れていたのか。
    そしてその事な薄々勘づいていながらも、手に入れた時の景色を見なければ自分に対して収まりがつかなくなっていたのか。
    とても深い内容だと思った

    0
    2025年06月29日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    優しさに囚われて、桐子と百合子は幸福だったのか不幸だったのか。
    でも相手を慮ると聞けないのかなあ。
    時系列をずらして話は進みますが、最初から話のスジが見えるのがちょっと残念でした。

    0
    2025年05月31日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    老婆2人が謎の死?!これはミステリー…かと思ったら違った。
    壮大な感動ストーリー…かと思ったら、閉じた円環のなかでこじんまりとまとまる、俗な動機で動いていたり。
    一気読みしたけれど、設定のせいか、その結末も含めて私的にはしんどかった。

    どこかで既視感を覚えると思ったら、恩田さんの「私の家では何も起こらない」だった。

    0
    2025年05月21日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    聡明で凛とした印象の桐子さん。
    桐子さんの生涯を遡りながら読み進めると、桐子さんにも年齢相応の悩みや弱さを抱えていたことがわかる。桐子さんなりに分からないながらも状況を俯瞰、整理して、目の前のことに真摯に向き合っていた人生の歩みを知ることができる。
    様々な人生経験を経て現在の桐子さんがあるということ、初めから聡明だったわけではないということがわかると、私の悩みもちっぽけに思えるし、ライブイベントに付随した悩みさえも楽しみながら生きていこうかなと思った。
    もう一度ゆっくり読み直したい。

    0
    2025年05月12日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    さいわい住むと人のいう
    という意味を知らないまま読み終わり、
    レビューを書くまでに時間があいてしまい、
    レビューを書く直前で意味を調べた。

    求めても求めても幸せになれなくて、
    でも幸せになるには頑張るしかなくて、
    求めるしかなくて、
    その矛盾を感じてしまい悲しくなった。

    意味を知ってから読むともっと深みのある読書体験ができたのだと、
    日々のバタバタのせいに内省できていない自分に反省。


    女の人の地位の低さに驚いた。

    0
    2025年05月10日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    二十年ずつ遡っていく構成が少しずつ二人の人生を紐解いていく感じで良かった。
    百合子さんの作ったいなり寿司すごく美味しそうだったから食べてみたいなぁ。

    二人の人生六十年分書かれてるから最初の方に出てきた千絵の暴力クソ野郎に腹の底からムカムカしていた気持ちが遠い過去のように思える。
    ところで後半にもちらっと千絵っていう進路に悩む女生徒出てくるけど同一人物なんだろうか?
    確定要素ない気がして分からないけど。

    最後まで読んだあとにもう一度始めの章読みたくなるけどこういう時に読みに戻らない性格なんだよな私。
    曖昧なまま記憶の中でだけ答え合わせしたい。

    桐子も百合子もお互いのことや取り巻く周囲のこと

    0
    2025年04月27日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ある洋館に住む2人の老姉妹と、ある親子の話。
    20年毎の過去の話が別の視点から描かれていく。

    途中、母親の千恵さんが進路で悩んでいた時に背中を押してくれたのが当時教師だった桐子さんだったり、実は繋がっていたことが分かるシーンが出てきたり、読んでいて楽しかった。

    好きでもない、意思疎通が難しいと思われた人と結婚して、望んでいた子供が産めない人生でも、穏やかで幸せな生活だった百合子さんが印象的。

    親戚の家を転々としたり肩身の狭い生活や、漸くのんびり暮らせると思ったら、妹が望まない結婚をさせられてしまうなんてことがあったら、二人で夢見た「自分たちの家」に執着してしまう気持ちも分からなくもない。

    0
    2025年04月15日