天沼春樹のレビュー一覧
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北方諸国は南のニルフガード帝国の侵攻を受けた。北方諸国で最南に位置するシントラ王国では、キャランセ女王が孫娘シリラを炎上する首都より脱出させて自害する。二年後、魔法剣士ゲラルトは人里離れた砦でシントラ王家の血を引く少女シリに訓練を授けていた。
やや唐突に話が始まり、語り手を替えつつ、物語が飛び飛びに進む。北方諸国を脅かすニルフガード、それに対し力を合わせようとする北方諸国、自らの思惑のために暗躍する魔女達。各国の王がシントラの正当な後継者であるシリを追い、彼女の命を狙う者もいる。ウィッチャー、魔女、非人間族が普通に長命で英雄としてあつかわれている所に神話を感じる。シントラの仔獅子ことシリが、天真爛漫で大人達から愛されているのが良い。
時系列的に短編集の方が先らしいが、長編刊行当時は未発売。ゲームをやっていたから何とか読めたけど、地名人名が多すぎて苦労した。世界観こそゲームっぽいが、魅力的なキャラクターと卓越したネーミングセンス、作り込まれた設定と生々しい描写で空想を現実と感じさせる傑作。 -
Posted by ブクログ
私的、ダークファンタジーの筆頭はこのウィッチャーだ。勿論、ゲームの方もトロコンするまでやりこんだ。大好きな作品である。
全5冊からなる長編ファンタジーで、こちらは長い長いプロローグとなる第一章。この原作から入れば世界観をしっかりと認識出来るし、ライトにゲームから入れば、より一層知識と想像を高める事が出来る。因みにゲームはZ指定だ。
ミュータントであるウィッチャーは超人的な肉体を持つ。ドワーフやエルフや精霊 等の非人間族に溢れた世界観だが勿論人間も存在する。女魔術師や吟遊詩人、巫女と、ウィッチャーを取り巻く相関図は壮大だ。何より何もかものルックスが美し過ぎる。
一人一人の魅力を語ったら参考書が出来上がる。
政治と戦争の構造は複雑だがしっかりと認識しておきたい。これに巻き込まれる一国の姫シリラ王女と、彼女と運命付られたウィッチャー、ゲラルトの旅が始まるのだ。各国の思惑とそれに巻き込まれる重要人物達。魔女のイェネファーの存在も大事だ。ゲラルトと魔女達のドロドロ過ぎる関係はもう少し先までお預けだ。....あぁ、いけない。思いつくままに人物を書き殴ってしまう。
唐突ですが、漫画 進撃の巨人は好きですか?
生の華やかさと死の残酷さが融合した世界観に夢中になった経験があるのならば、完結した事によって燃え尽き症候群に悩まされているのなら、是非こちらも体験していただきたい。
カタカナの登場人物と地名の多さに心が折られる心配は否めないし、小説から入る方は脳内で物語を繋げるのが大変やもしれない。
それでも、私はこの作品の魅力を隙あらば人にススめ続けるかと思う。今はもっぱらNetflixで独占配信されている映像作品を皆に推している。そろそろ迷惑がられるだろう。しかし順調にファンを増やしている...はずだぁ!笑 -
購入済み
時系列はドラマとゲーム版の中間
ウィッチャー3が結構売れたので、最近日本後版でも完結した原作を読んでみようと思う方、また、2019年の年末にネットフリックスのドラマが始まるので読んでみようと思う方が多いかと思います。
時系列がわかると、双方の方がより楽しめると思いますので時系列の予備知識をお話しすると、この小説シリーズは1267年からが舞台となります。そしてゲーム版ウィッチャーの舞台が1が1270年、2が1271年、3が1272年と続きます。個人的には5巻とゲーム版ウィッチャー1の間に空白の期間があると思われます。
ドラマの予告映像やキャストの一覧を見ると、恐らくはそれ以前の出来事、1263年のシントラの大虐殺という事件の描写が多かったという印象です。この物語は日本語で翻訳をされていないthe last wish という短編集の出来事です。
私自身はゲーム版1.2、小説1巻、ちょっとゲーム版3、小説2~5巻とバラバラの順番で楽しみましたが、最高に楽しかったです。
大袈裟ですが、小説、ゲーム、ドラマどれから見てもファンタジー好きには至福の時間になる事を約束します。時系列順に楽しむのもいいし、自分が楽しめるものからウィッチャーの世界に触れてみるのがいいと思います。
知識が深まる事に世界に引き込まれる、そんな作品です。故に後半失速するような虚無感は一切ありませんでした。
ネット番組で翻訳者の川野靖子さんが、「原作やゲームの雰囲気、キャラクターの印象に気を使いながら翻訳致しました」と仰っていました。
小説は読み慣れてないので偉そうな事は言えませんが、ほんとに素晴らし翻訳だと感じています。ゲームシリーズのローカライズも20年近く数々の洋ゲーをプレイしてきましたが脱帽の一言です。
総じてオススメできない点が一切ありませんので当然☆5評価です。 -
Posted by ブクログ
ゲーム版は1,3とやっているが、1の内容はほぼ覚えておらず、主要キャラクターくらいしか馴染みがないので新鮮な気分で読めた。
話はゲーム版「Witcher 1」よりも以前の物語らしい。
物語はゲラルトとシリが出会った直後から始まり、ケィア・モルヘンでのシリの魔法剣士としての修行、イェネファーに魔法使いとしての修行がメイン。
それと平行し、ニルフガードが北方諸国への侵攻を画策し、それに対する諸国の策略が巡らされていく様子が描かれる。
この第一巻はあくまで序章に過ぎず、あまり物語は動かない。そのためこの巻だけでは多少退屈な出来なのだが、このウィッチャーの世界観、生態系、魔法のシステムなど、作者が構築した繊細なファンタジー世界に唸らされる。
ここまで入念に地ならしが行われると、今後の展開への期待が相当高まる。
ただ気になるのはゲームの「3」で大団円を見てしまったので、小説版の完結がどんなふうになるのか、心配ではある。 -
Posted by ブクログ
プレステでウィッチャー3をプレイしたのである。
人が多すぎ&当たり前のように説明なしで人名が出てくるので誰がどなたでなんとやら。シリとシリルって同一人物なの?状態だったので原作にトライ。
結論から申し上げれば、私が読むべきは先ず短編集であった。親切にも冒頭部分に短編集収録作品のあらすじ&人物説明があったので事なきを得る。
ゲームではスカしたイケオジ、犬に囲まれてすぐお亡くなりになるゲラルド先生だが、本を読めばそんな態度の裏に深いお考えがあることも少しわかる。うんうん、簡単に白黒つけちゃいかんよね。しかし彼女とうまくいかなかったからって彼女の友達とただならぬ関係になるのはお考えが浅すぎますぞ。ご本人もそれに関してはやっちまったなと思っておられるようですが。
人間模様と思惑の説明に終止して、実際の行動はお腹が痛い元カノを馬車で輸送してただけのような気がするけど、不思議なことにそれがまあまあ面白い。でも次に読むんなら短編集。 -
Posted by ブクログ
ゲームから興味持ち原作読んでみたがこれは読みづらい。さも当たり前のようにエイダーンだのマハカムだのとわけわからない言葉が出てくる。そこがウィッチャー世界をより深いものにしている、フレーバーテキストなんだと思うが、くどいぐらい登場するので嫌になってくる。ゲームでも実際には登場しない地方についてよく語られるが、てっきり小説ではそこが舞台になるのだと思っていた。展開もかなり遅い。逆を言えば丁寧な進め方なのだが、あまりにも展開が進まないので退屈。会話も周りくどい言い回しや、知ってて当然と言わんばかりに過去の出来事が引き合いに出される。ソドンの戦いと何度も聞いたことか。訳者あとがきの方がずっと分かりやすいのはいかがなものか。