宮崎徹のレビュー一覧

  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    AIMについて、発見に至るまでの経緯と、発見後の進化について語られる一冊。
    たゆまぬ努力はもちろん、諦めない執念と、様々な偶然が織りなす奇跡のような発見の軌跡。
    それはまるでプロジェクトXを見ているかのような、引き込まれる展開だった。
    読者からすると、本を通じてものの数分で知り得ることだが、実際には年単位での時間がかかっていることを鑑みると、研究者の方々の研鑽には頭が下がるばかりである。

    猫の腎臓病の救世主として期待されているAIM。
    瀕死の猫の回復具合を見るに、素晴らしい効果である。
    しかしそれだけでなく、人間も、あるいはアルツハイマーといった現状治療が難しい病気にもその特効性が見出されて

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    2025年03月18日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    すべての猫たちを苦しめる病気を克服できるかもしれない。その可能性に勇気づけられた。そしてブレイクスルーは専門外にあると言う点も、生きていく上で非常に重要な示唆である。

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    2025年01月03日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    猫に腎臓を悪くする子が多いと聞いたことがありましたが、そのメカニズムがわかりました。

    人間も、腎臓の機能を回復することは難しいと聞いたことがあります。

    タンパク質の話などが出てきますが、わかりやすく説明がされていて、また、猫が対象ということもあり、興味深く読めました。

    「AIM」が早く実用化されると良いなと思います。

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    2024年12月20日
  • 科学のカタチ

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    欧米の大学では、研究者どうしが廊下で立ち話する光景がよく見られるという。そこから研究のヒントが見つかることも少なくないだろう。しかし、日本ではこれがほとんど見られない。自分の専門領域に踏み入られるのが気に食わないのだ。
    本書はまさに、2人の科学者がお互いの分野を超えて自由闊達に語り合うといった雰囲気で、読んでいてとても面白い。とくに、養老さんが「蝶などの完全変態する昆虫は、進化の過程で別の生き物が混ざってしまった結果ではないか」という仮説を展開する。それにとても興味を持った宮崎さんが、実際に実験をするのだ。もし幼虫と成虫で違う生き物由来だとすれば、両者のゲノムが異なるのではないか。
    対談は3回

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    2024年10月18日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    AIMとは血中タンパク質

    健康時のAIMはAIM+lgM 2つが結合している

    人の病気前兆が始まった時のAIMはAIMとlgM 2つの結合離れAIM+体内のゴミが結合し、この状態を貪食細胞が食べゴミを排除する

    猫のAIM
    AIM+lgM 2つの結合離れないため体内にたまったゴミを排除できない 。この離れないAIMを切り離すことが出来れば、猫の病気を改善することが出来る

    AIMを切り離すアミノ酸がある
    L-シスチンが猫のAIM+lgM結合の片方(結合強い方)を外してくれる

    AIMを切り離してくれるサプリAIM30の成分
    シスチン( L-シスチンの素になる必須アミノ酸)
    メチオニン(L-

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    2023年06月11日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    多くの猫がかかり治らなかった腎臓病に光が見えた1冊。
    猫を飼っている方にぜひご一読いただきたいです。

    うちの猫が高齢になってから腎盂炎に悩まされ、結局それが原因で亡くなったため、なんとかこの猫の腎臓病を治す方法はないのかと思っていました。
    そんな想いに応えくださる希望が持てる本でした。
    今はすでにこの本の著者である宮崎徹先生と産学連携で研究・開発を行い、総合栄養食としての開発に至ったAIMの入ったごはんがマルカンから出ています。

    難しいことを分かりやすくお話しくださっているので、とても勉強になりました。

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    2023年02月25日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    この本棚を見て想像できそうですが、私は無類の猫好きです。一番初めに飼った猫も、腎不全や糖尿病で亡くなりました。可愛くてしかたなかった子です。いつか亡くなる命だとしても、慢性的経過を辿り少しずつ悪くなっていく姿を見るのはそれがたとえ人であっても猫であっても辛いものです

    こういった新しいものが注目されたり、開発が上手く行ったりするときには本当に不思議な縁が繋がっていくものですよね。だからこそ、出会いを大切にしようと思います

    医学的なことも書いてありますが、とてもわかりやすくかみ砕いて書いてあるので読みやすいと思います。実用化が進んでくれることを願っています

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    2022年11月30日
  • 科学のカタチ

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    「猫が30歳まで生きる日 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見」の著者である宮崎徹さん。
    気軽に読める本ではないと諦めていたところ、この本が出た。
    対談テーマを「ネコの進化や寿命について」として、養老孟司さんから宮崎徹さんのAIM研究の評価を引き出そうという企画だった。
    ところが、「生物の仕組みには、ほかにも不思議なものがある。」と言って、養老先生が昆虫の「完全変態」の話を持ち出した。

    私も子供の頃から神秘的だと感じていて、今でもわけが分からないことの1つが「完全変態」。
    オタマジャクシに足が生えて、手が生えて、尾が吸収され、カエルに姿を変えるのも凄いが、
    蝶という昆虫が、幼

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    2022年10月06日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    ネタバレ

     ヒトもネコも腎臓病は治せない。著者、宮崎徹さんは病気に打ち克つ蛋白質「AIM」の研究を。腎不全末期の15歳のキジトラ、キジちゃん、寝たまま食事もせず余命1週間。飼い主もすがる思いで著者に。AIM10㎎の静脈投与7日、キジちゃんは、起き上がり食事をして元気に動き回った。是非、商品化をお願いします!宮崎徹「猫が30歳まで生きる日」、2021.8発行。著者の見解:ネコの腎臓病は、AIMが先天的に機能しないという一種の遺伝病。子猫の時からAIMを投与すれば今の倍の30歳ぐらいになるのでは と。

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    2022年02月08日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    AIMがどういうものなのか、非常に分かりやすかった。今まさに愛猫が慢性腎臓病を患っているので、AIMの薬が、フードが間に合えばと心から願います

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    2022年02月01日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    もともと臨床の医者でそこから治療法がない病気の治療を目指した著者が、免疫の研究から毛色の異なるタンパク質AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)を見つけそれが人間の排出するゴミを掃除する能力を持つことを解明し、現在製薬化しようとしている話である。初めから上手くいきすぎな研究生活に見えるが、著者は一貫して初志を貫徹するため全力で取り組んでいる。AIMは通常は他の分子と結合しており、有事に離脱してゴミと付着して貪食細胞の標的と化すこのポテンシャルの高さは高く。今後もウォッチしたい。

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    2021年12月30日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    ネタバレ

    猫と暮らしている人間として、とても興味深く読ませて頂いた。本の印税が、ネコと人間の腎臓病研修費用などに充てられるというのも購入した理由の一つだ。

    著者の宮崎先生はとにかくすごい。
    治せない病気を治したいという信念を貫くために努力を惜しまない。人間を診るお医者様だが、様々な偶然や縁を経て、今やネコのためにも全力を尽くして下さっている。そしてその知識をコロナ対策にも活かそうと尽力されている。私に財力があったら迷わず宮崎先生の研究のために寄付したいとさえ思う。

    また、宮崎先生の素晴らしい努力の道筋を辿るうちに、日本が海外と比べてどれだけ医学の研究という分野で遅れをとっているかを窺い知ることができ

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    2021年08月29日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    衝撃的なタイトルで発売前から気になっていた一冊(表紙の猫がよい)。猫の寿命は長く生きて15年くらいなので、30歳というのは寿命2倍ということ。本書は、猫の主な死亡原因である腎臓病を克服するためのタンパク質「AIM」の働きについて解説された作品で、AIMの発見~AIMの研究~猫にAIM投与までがストーリー仕立てで語られているので、ノンフィクション小説を読んでる感じで面白かった。AIMは人間の病気にも活用可能ということで凄く期待できる。

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    2021年08月08日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    図らずも、多くのネコが腎臓病を患う原因を突き止めた医師による、謎に満ちたタンパク質「AIM」の可能性を探る全ての愛猫家必読の1冊。しかしながら、その「図らずも」がどれほどの情熱と努力と時間をかけて得られるかという方がむしろ注目ポイント。病気の原因を研究するという基礎医学のドキュメンタリーとして、理系の人間でなくても読み進められる。人の、ネコの病気を治したい、その一心で奮闘する医師、獣医師、創薬関係者らに心を動かされること必至。

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    2025年03月03日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    やられたー
    我が家には14歳のスコティッシュフォールドがいて、病気がちなので、
    タイトルに惹かれ、この本を手に取った。
    そう、猫の健康本かと思って。

    ところは実態は、、、人間の「治らない病気」腎臓病の治療薬を研究する著者が、
    まずは結果が出るのが早い猫から薬の効果を試そうとして、まず猫の薬に
    のめりこんだ、、、というところの、著者の医者人生を綴った本だった。

    それはそれで崇高な目的に向けた真摯な取り組みで、素晴らしい本ではある。
    ただ、表紙といい、タイトルといい、まあ、猫健康本を想起させるわなあ。

    ま、いいか

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    2023年08月02日
  • 科学のカタチ

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    科学者同士の3回にわたる対談をまとめた書籍。
    平易な言葉で語られているので、サクサク読めて、科学の奥深さに触れることができる。
    対談で話題になったことを宮崎氏が実際に研究し、養老氏にプレゼンするという時間の経過を活かした展開も面白い。
    養老氏の「物事なんでもそうですが、むずかしさやわからなさがあるということを忘れてしまうと、原理主義的になってしまう」という指摘はあらゆる学問に当てはまることだと思った。

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    2023年02月23日
  • 科学のカタチ

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    ネタバレ

     幼虫・蛹・成虫、完全変態の謎。ホント不思議です! 幼虫の段階で一度死んで、どろどろに溶ける。成虫になるもとの細胞が、溶けた培養液を栄養にして育っていく。幼虫は栄養体で、成虫は生殖体ともいう。養老孟司&宮崎徹「科学のカタチ」、2022.8発行。お二人とも新型コロナワクチンの有効性については、よくわからないところがあると。心理的な面も大きい。ものすごく壮大な実験をしているようなもの。AIMで猫の健康や治療を研究されてる宮崎さん。「猫が30歳まで生きる日」の早期実現を期待しています!

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    2023年01月13日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    ネタバレ

    記録。
    宮崎先生とツィメルマンとの対談。
    やはり音楽も科学も、自然や生命そして人間の精神の美しさや不思議さを想い、探求し、
    「音楽家は音楽の言葉で、科学者は科学の言葉で表現する。つまり同じことをしているのだ」ということで落ち着いた。

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    2022年04月23日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    読み友さんのレビューで知った本。
    ほぼすべての猫が腎不全で死ぬという衝撃の事実と、その原因となる“ごみ”を除去するたんぱく質・AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)について、とてもわかりやすく書かれていて好感を持った。このAIM、人用には腎臓病とアルツハイマー型認知症の治療が可能だというから期待大だ。
    残念ながらコロナ禍で開発がストップしてしまったようだが、3月にはAIMを活性化する猫用フードが発売され、来年には臨床試験も始まるらしい。薬の完成を首を長くして待ちたい。

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    2022年02月24日
  • 猫が30歳まで生きる日 ー治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

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    「いつまでも元気でいてくれ」、愛猫を見つめてそう願う。叶わぬことと知りながら。いつかその日がやってくる。その日は遅い方がよい。・・腎臓病はネコ科の遺伝病。特効になるAIMの発見。膨らむ期待。愛猫家が待ち望むが、薬の開発が新型コロナで止まってしまった。原因は開発企業の資金難。根本は緊縮財政だろう。腎臓病、アルツハイマー、新型コロナ、ヒトへの効果の可能性もある。国が乗り出してもいいはずだ。そんな中での朗報。AIM入りのペットフードを出すという。さあ、期待。デフレに病めるこの国へ。”緊縮脳”完治の願いもこめて。

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    2022年02月13日