パトリック・ブリングリーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
パトリックの絵画への想いを読むたびに、自分がこの世界のほとんどを知らないということに気付かされる思いがした。メトロポリタン美術館の本物の芸術を前に、日々何時間も立っていることで見えてくるものを真摯に捉え、誠実に向き合うパトリックの姿はひとりの人間としてとても魅力的だ。芸術作品の見方、在り方、そして、人生。読む前と読んだ後では何かが変わっている気がします。なぜ芸術が素晴らしいのか、芸術作品を見ることの豊かさとは何なのかを、ここまで言葉にして教えてもらえたのは初めてかもしれません。世界の新しい見方をもたらしてくれた作者に感謝を述べたいです。また、この先の人生で繰り返し手に取り、その度に新たな何かを
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Posted by ブクログ
アメリカで各所の年間最優秀書籍に選ばれたと知り、読み始めました。
フィクション小説と思っていましたが、実際にメトロポリタン美術館に10年勤務していた方の本で、兄の死の悲しみからこの勤務を始め、同美術館の展示品の数々に触れ、著者の率直な感動や思いとその変化を綴っています。
この美術館を観覧した経験があれば、一層印象深く、引き込まれて読むことが出来たと思いますが、正直、期待した感動はありませんでした。
先ずは美術品をありのままに見て、自分の心にどう響くのかを楽しむべきとの指摘にはその通りだと思いました。
作品の解説ではなく、作品の声、訴えを理解する力、感受性は良品を沢山見ることから始まるのかな?