豊永浩平のレビュー一覧

  • 月ぬ走いや、馬ぬ走い

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    戦争を知らない世代が、どのように戦争を語り継ぐのか。戦中から令和の現在に至るまで、祖霊が集まる道巡礼を起点として紡がれる物語たち。時空を超えて、視点人物を切り替えながら、沖縄という地の記憶を立体的に掘り起こしていく。継起的な性と暴力。島における負の連鎖。多くの死。それら亡霊を受け入れ、過去を受け継ぎ、未来へと繫ぐ。愛の力を信じて。

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    2026年06月08日
  • はくしむるち

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    開いた瞬間めちゃくちゃ読みにくそうな文章だと身構えましたが、沖縄の言い回しも多いのであまりじっくり読み込むよりはサラサラっと全体的に読んでいこうと思ったら2日で読めてしまいました。

    最初は誰のことを言ってるのか、そして誰目線なのか?なんとなく分かりづらかったのですがそれも気にせず読んでいくとなんとなく全体像をキャッチできて、話の流れが読めました。

    沖縄での戦争での話は本当に辛いし、読んでいて苦しくなる。現代での話は沖縄だけでなく別に東京でも起こりうることだけどね。

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    2026年05月29日
  • 月ぬ走いや、馬ぬ走い

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    いやぁ、よく分からないけど凄かった。
    何が凄いのか自分でもよく分からないけど、心にズンズン響くものがあった。

    沖縄が抱えていた暴力と歴史の澱が呪いのようにつづく14人のモノローグ。誰が語っているのかも分からず、戦時下と現代が交互に巡り、土着の無数の人々の叫びが世代を越えて濁流のように押し寄せてくる。現代を生きる若者のリアルな息苦しさがとにかく刺さる。

    特に、ガマへ肝試しへ行った際の出来事はまさに呪い。手に持っていたあの短刀は「そんなの持ってきたら絶対ダメなやつじゃん!」と背筋がゾクッとした。『呪術廻戦』の「両面宿儺の指」と同じ特級呪物。あれを手にしたのは偶然なのか、選ばれてしまったのか……

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    2026年05月23日
  • 月ぬ走いや、馬ぬ走い

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    すごいものを読んだなー。

    語り手や時代がコロコロと変わるし、改行や鉤括弧が無いために主語を見失いがちになり、沖縄の言葉や軍人の古い言葉も読み難く、、、でも途中からは一気に読まされた。

    全ての時代を通してそこにある差別と暴力。
    そして沖縄が負わされているものの大きさを繰り返し突きつけられて胸が苦しくなった。

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    2026年04月26日
  • はくしむるち

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    『月ぬ走いや、馬ぬはい』がすごくよかったので読んでみた。中盤くらいまで難しくて入り込めず。読むのやめたいなーと何度か思いながら読み進めてるふと世界に入り込めてするする読めていた。沖縄の過去と現在が絡み合い、そして未来は「はくしむるち」。また前作を読み返したくなった。

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    2026年04月13日
  • はくしむるち

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    小説。最初は何が何だかわからなかった。
    構わず読み進めると、やっと沖縄の中学生が主人公であることがわかる。
    暴力とセックスに明け暮れるヤンキーたちが描かれている。
    しかし、突然終戦直前の沖縄が出てくる。ここにも暴力。ひめゆりにつながる。
    さらに、ニュースになった、警棒で若者を失明させた、その場面が登場。

    なんだか怒りにあふれている。消化しきれなかった

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    2026年03月14日
  • はくしむるち

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    戦争や男性性といった圧倒的な暴力によって蹂躙されてきた/されている沖縄に堆積した声が語る少年少女たちの青春が痛みを伴って胸に重く響きました。と同時に、この物語は沖縄という限定的な土地だけで完結するものではなく、あらゆる場所に現在進行形で生きている未完と完成の狭間の子供たち=はくしむるち(白紙擬き)の傷と抵抗の物語でもあると私は思うのです。《対等じゃないのに、勝手に守るとか、守れないとかいって都合よく扱うのは、サギの言葉でしょ!?》。解放してくれた者が隠していた打算や傲慢さをあらわし新たな暴力として留まり支配しようとする苦しみの連鎖に、真のヒーローなどいないのだと絶望の中で絶望しながら、それでも

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    2026年02月26日
  • はくしむるち

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    80年を隔てた2つの時代でもがく「白紙もどき」な若者達の青春物語。人称や方言の読みづらさも、細部のリアリティや勢いと熱量に煽られて気にならなくなった。理不尽な暴力は連鎖して、人間の理性の無力さが悲しく腹立たしいけれど、物語の結末の先には希望や光を感じた。

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    2026年02月24日
  • はくしむるち

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    ●感想
    沖縄の若者たちは、今も昔も、それぞれの時代の条件の中の暴力と戦っている。

    ●本概要
    デビュー作『月ぬ走いや、馬ぬ走い』で群像新人文学賞と野間文芸新人賞をダブル受賞した大型新人が、圧倒的な筆力で描く衝撃の長篇第一作!
    暴力が支配する世界に、「ヒーロー」は現れるのか? 戦争の傷が刻まれたこの島で、新しい地図を描くための「戦い」がはじまる。

    きみは沖縄に生まれ育ち、ウルトラマンに憧れるオタクになった。小中学校とエスカレートする「いじめ」を生き抜いたきみは、この島を分断する「壁」に向かって、ある「計画」を実行していく――。
    沖縄の今を生きる少年少女と、80年前の戦場を生きた少年兵たち。とも

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    2026年08月14日
  • 月ぬ走いや、馬ぬ走い

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    沖縄は唯一の地上戦があった所。教科書にはそう書かれてたけど、細かい歴史は載っていない。修学旅行でガマにも入ったけど、そこが当時どのような状況だったかなんて上手く想像もできなかった。戦争がどれほど悲惨で一人の人生をめちゃくちゃにし、終戦したあともそのめちゃくちゃが断ち切れないものなんだと改めて知って嫌な気持ち。お盆と8月15日が近いこの時期に読んで良かった。

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    2026年08月08日
  • はくしむるち

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    途中まで訳も分からず読んでたけど、暴力の描写から目が離せなくなって最後まで読み切れた。

    戦中の沖縄語の描写が難しい、と少し忌避感を感じた。けど、言葉を奪われた当時の沖縄の人たちを逆説的に追体験できた。私の比じゃないくらい悔しかったし苦しかっただろうと思う。

    沖縄の基地問題が解決していない現状、本土が沖縄に全てを負わせている態度は今も昔も変わらずそこにある。

    沖縄での地上戦の歴史、暴力と地元から抜け出せない根深いアングラの構造。どれも実際にあったこと、あることで暗澹とした気持ちになる。

    いとこのクリス累の友達の姉に起きた事件に示されたように、沖縄だけじゃなくて世界中にこういう暴力が蔓延っ

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    2026年04月21日
  • はくしむるち

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    戦争なんて、遠い昔の出来事。そんな風に思うことがいつもなんだけれど、世界や歴史や時間はずーっと繋がっているんだと思わされた作品。

    奪う人間がいれば奪われる人間がいて、やる人間がいればやられる人間もいる。そういう社会や人間の渦の中に飛び込まずに生きていくというのは、もしかしたらすごく難しいことで、自分が「される側」として大きな傷を負わないでいることは、とても運が良いのかもしれない。それと同時に、知らぬ間に「する側」になってしまっている可能性は本当にゼロだと言い切れるだろうか。

    飛び込むかどうか、巻き込まれるかどうかの分岐は、一体どこにあるのか。与えられた環境によるものなのか。生まれた場所で決

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    2026年03月24日
  • はくしむるち

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    月ぬ走いや、よりも格段に読みやすいがテーマが重い。沖縄で起きた戦争という暴力と地続きに現代で起きるいじめ、ネットの晒しという暴力が描かれる。暴力はどうしたら終わるんだろう、政治的なことはあまり考えないけど、今起きてることも踏まえ読んで考えさせられた。

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    2026年03月01日