豊永浩平のレビュー一覧
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購入済み
群像新人賞受賞作品でセンスの良いタイトルに引かれて購入。特徴的な語り手の切り替え方とキャラクターの書き分けが素晴らしくて、久しぶりにわくわくしながら読んだ。最近の若者言葉小説はわたしには読みにくく興味が待てなかったので、こういう小説らしい小説が出てきてくれて嬉しい。
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Posted by ブクログ
途中まで訳も分からず読んでたけど、暴力の描写から目が離せなくなって最後まで読み切れた。
戦中の沖縄語の描写が難しい、と少し忌避感を感じた。けど、言葉を奪われた当時の沖縄の人たちを逆説的に追体験できた。私の比じゃないくらい悔しかったし苦しかっただろうと思う。
沖縄の基地問題が解決していない現状、本土が沖縄に全てを負わせている態度は今も昔も変わらずそこにある。
沖縄での地上戦の歴史、暴力と地元から抜け出せない根深いアングラの構造。どれも実際にあったこと、あることで暗澹とした気持ちになる。
いとこのクリス累の友達の姉に起きた事件に示されたように、沖縄だけじゃなくて世界中にこういう暴力が蔓延っ -
Posted by ブクログ
戦争なんて、遠い昔の出来事。そんな風に思うことがいつもなんだけれど、世界や歴史や時間はずーっと繋がっているんだと思わされた作品。
奪う人間がいれば奪われる人間がいて、やる人間がいればやられる人間もいる。そういう社会や人間の渦の中に飛び込まずに生きていくというのは、もしかしたらすごく難しいことで、自分が「される側」として大きな傷を負わないでいることは、とても運が良いのかもしれない。それと同時に、知らぬ間に「する側」になってしまっている可能性は本当にゼロだと言い切れるだろうか。
飛び込むかどうか、巻き込まれるかどうかの分岐は、一体どこにあるのか。与えられた環境によるものなのか。生まれた場所で決