青田麻未のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日常美学について語った本。
日常美学とは、日々の暮らしを支える活動やモノを通じて、美を捉える学問。
印象的だったのは、ピカソのゲルニカについて。
・現実社会を忠実に描く絵画としては、とてもいびつ、風変わりな絵画。
・キュビスムの絵画として捉えると、典型的で優れた事例、美的な絵画。
→どのカテゴリーで物事を見るかによって、美への捉えな方が異なるという考え。
また、バラを事例にした、美的性質という理論。
バラは華麗というが、どこがといわれると難しい。全体的とかしかいえない。
(例)
・深紅の色
・くっきりと弧を描く花弁
趣味が洗練されると、対象に対する美的判断が適切になる。
つまり、趣 -
Posted by ブクログ
最近読んだ書籍の中では、なかなかに難しい、読みにくい、哲学的な内容のもの、であったように感じる。
それにも関わらず、と言うかそもそもこの書籍を読んでみよう、と思ったのは、自分も「日常生活を美的に楽しんで(時として悩んで)いる」と常々思っているからである。
そのような動機で読み始めたわけであるが、時として頷ける、あるいは退屈する、記述があったにも関わらず、なんとか時間をかけて最後まで読み切ることができた。このような漠然とした感想しか書けない時点で、既に「読んだとは言えない」のではないかと言う批判もありそうだが、何点か、頷ける記述には出会うことはできた。具体的にここで書き上げる事はできないが、 -
Posted by ブクログ
きれいになった、散らかっちゃったという言葉から美学をひもとく構成が面白い
椅子を構成しうる最低限の要素(スツール、合理的)、最大限の要素(とても機能的な椅子)、不要な要素が含まれている椅子(不安定そうに見える見た目の椅子など、あそびごころ)は考えたこともない要素だったので感動した
美しさとは何かという観点と、芸術とは何かという観点が交差するため読みにくい
芸術の美しさを定量化するという美学の歴史上、日常のものが芸術かどうかを判定するのが重要だということは理解できるが、読むときに期待していた 日常の中に潜む美しさの見つけ方に、日常のものが芸術か否かは関係しないので、美しさとは何かについてだけ論 -
Posted by ブクログ
『「ふつうの暮らし」を美学する』という考え方は、日常生活の中に美を見出し、その価値を再評価することを目的としている。このアプローチは、以下のように具体的に日常生活に役立ちます。
1. 日常の質の向上
日常の美学は、普段の生活の中で美を見つけることを奨励している。例えば、掃除や料理といった日常的な活動に美学的な視点を取り入れることで、これらの活動が単なる義務ではなく、楽しみや満足感をもたらすものに変わる。これにより、生活の質が向上し、日々の生活がより充実したものになる。
2. 環境への新しい視点
日常美学は、私たちが住む環境や地域社会に対する新しい視点を提供してくれる。例えば、地元の風景や日