海藤文字のレビュー一覧

  • ある映画の異変について目撃情報を募ります

    Posted by ブクログ

    ほとんどブログ記事とメッセージのやり取りだけで一冊が構成されており、2chのスレっぽい印象を受けました。

    序盤は「白い男」とは何者なのかという謎が徐々に深まり、先が気になってワクワクしながら読み進めることができました。

    ただ、その分、最終章をあまり楽しめなかったというのが正直な感想です。緊迫した状況や電波が悪い描写があるにもかかわらず、登場人物たちが必要以上にメールを打ち続けている様子が不自然に感じられ、どうしても現実味が薄れて物語から気持ちが離れてしまいました。

    終盤は展開が急ぎすぎている印象も強く、不自然さが目立ちます。ウジが沸いているような状況の死人の顔を識別できたり、「祖母っぽい」と判断する場面には、正直「?」が浮かびました。
    また、お札のおかげで見つからないという設定が唐突だったり、「呪いは再び……」みたいな終わり方も、あまり好みではありませんでした。

    作中でMOJIさんが語っていた「怖いというのは、分からないこと。」という言葉の通り、正体や仕組みがはっきりしないまま不安だけが膨らんでいく序盤こそ、この作品の魅力で、強く恐怖を感じられた部分だったと思います。

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    2025年12月14日
  • ある映画の異変について目撃情報を募ります

    Posted by ブクログ

    ☆3.0
    映画レビューブログやそのコメント、SNSの投稿、メールのやり取りや新聞記事などの媒体上の文章によって展開される呪い伝染系ホラー。

    いわゆる地の文が存在せず、ブログ記事やメールとしての人の語り口調でほぼ進行されるので読みやすくはあるが読み応えはないタイプの作品。
    これ系で問題なのが「この状況でそんな文章書く!?」という不自然さ。特に終盤の緊迫した場面はそういった不自然さの連続でどんどん気持ちが冷えていくのは大きな欠点だと思う。
    実在する映画のもじりタイトルがちょっとあからさまで滑り気味なギャグ感があるのもなんだか羞恥を煽る。
    映像を依代とした事を理解しておきながら大した理由もなくビデオカメラを回収しないのはご都合主義的で鼻につく。それが原因でのループエンドは陳腐、最初のMOJIのレビューとそっくりじゃーんなまた違う人物のレビューも白々しくて萎える。
    神社や敵の正体、由来、儀式あたりの作り込みもちょっと甘い気がした(現実の神道に詳しいわけでもないが)。綱が境界線になるなら置いた時点でハッキリあの村も現世になって、現世に顕現するための依代を消したならその時点で現世側にはいられないというのが筋だし、境を閉じるみたいな意味合いならそのままご神体か何かに巻き付けてギュッと封じる方が理に適ってないだろうか。何で境界線取っ払って燃やすんだ。

    とボロクソに書き連ねたが嫌いではなかった。何故ならB級ホラーやクソ映画と呼ばれるものが好きだからだ。
    まんま完成度の低い4~50点くらいのホラー映画そのものだったと思う。怪奇現象にうっかり巻き込まれる主人公、主人公を慕うヒロインっぽい人物、微妙な立ち位置の脇役はパタパタ死んで学界ではキワモノ扱いだが作品内では救世主となる民俗学者が現れる。観たことがある気すらした。

    総じて小説作品としては決してレベルは高くないが、予算少なそうなB級ホラー映画が好きなら読むのは苦ではないだろう。ボリュームも控えめなのでそれこそ映画一本分程も時間があれば読める。息抜きに。

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    2025年12月09日
  • 悪い月が昇る

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2024/05/20新刊案内で気になった『悪い月が昇る』(海藤文字)。

    ホラー小説を読むのは小学生以来ですが、これはそんなに怖くなかったかな(もしかしたら映画『犬鳴村』(清水崇)が怖すぎて、小説にも耐性ができたのかも…?)

    お化け的怖さというよりかは、心的ストレスを抱えた人間が起こす思い込み行動の怖さが語られていた印象です。

    病んでる人間にアレコレ否定的意見や過度なアドバイスをするのは良くないっていう事の表れを感じたかな…。

    でも心の問題は、体にできた傷と違って直すのは難しいだろうな…。

    ホラーなのにそういう面で興味深さを覚えた一冊でした。

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    2025年08月23日