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山奥の廃村を舞台にした低予算ホラー映画「ファウンド・フッテージ」を観た映画ブロガーのMOJIは、画面の隅に説明のつかない“何か”を見つける。やがて“それ”は他の映画にも現れ、関係者が次々と不可解な死を遂げていく。「観たら死ぬ」という噂に怯えた仲間を追って、MOJIは映画のロケ地となった“消えた村”へ向かう。誰もいないはずの村で、待っていたものとは――。 皆様、どうか本作は自己責任にてお読みいただきますようお願いいたします。
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Posted by ブクログ
ドキュメンタリーのモキュメンタリー。 いや、ドキュメンタリーのドキュメンタリーのモキュメンタリー?(何を言っている?) モキュメンタリーとして観たと思った映画がホンモノでやばい事に巻き込まれました!な話。 読みやすい文章、読みやすい長さ。結構好きでした。 主人公のMOJIさんはまさに海藤文字さんの...続きを読む事で、MOJIさんが観たという映画のレビューブログを発端に、恐ろしい事に陥っていきます。 海藤さんの本は初めて読みましたが、各所に出てくる映画名や内容が、あの映画を参考にしているのかな?と思うような部分もあり、さては海藤さん、本当に映画好きですか?と勘繰り検索したところ、ブログ『MOJIの映画レビュー』は実在すると知りました。 本作の紹介記事にて、「映画好きな方々は、ニヤリとできるところがいっぱいあると思います」と書かれていて、まんまとニヤリとしていましたよ!と思いました。 洋ホラー映画あるあるの『一件落着、めでたしめでたし。……なーんてね』みたいなラストも好きです。 洋ホラー映画はよく観るので、ふふっとなりました。 また、過疎地域について、現実的な問題も考えさせられました。本作では呪術的な意味でしたが、文化としても、地域の営みや歩みとしても、受け継がれてきた何らかの理由があるものが急速に失われていっている事について、やはり思うところがあります。 本編の流れもさくさく進んでよかったのですが、私も作中のMOJIさんと同様、最後に明かされた例の事がいちばん驚きました笑 ちなみに、カバーの袖の部分のQRコードを読み込むと、スターツ出版文庫のHPに飛ぶんですが、本当に経緯が書かれていて、かつ、『情報提供はこちらから』を押すとGoogleフォームからちゃんと情報提供用のアンケートに飛べるのが、凝っているなあ!と思いました。 私はこの映画を観ていないので答えていませんが、情報を持っている方は答えてみてもいいかもですね、なんて。
まるで自分もその場にいて、同じ景色を見てしまったかのような――そんなホラー小説だった。 モキュメンタリーという形式だからこそ、日常にじっとりと忍び込んでくる恐怖がある。 タイトルの通り、この作品は「ある映画」にまつわる不可解な目撃情報や証言が寄せ集められ、淡々と語られていく。 その証言はどれも静...続きを読むかで、だからこそ妙にリアルで、読むほどに得体の知れない恐怖がじわじわと沁み込んでくる。 読み終わったその瞬間、ふと考えてしまう。 これは本当にただのモキュメンタリーなのか――と。 気づけばもう、自分もこの映画の“目撃者”の一人になってしまっているのだから。
全く予備知識なく、映画に関する本だと思って読み始めたら、ホラーだった。「近畿地方のある場所で」というのを以前読んだが、怖さではそれに比肩しないが、夜一人では読めない類の本だった。先をどんどん読みたくなる仕掛けがしてあって、けっこう面白く読めた。
最近流行りのブログ記事やメールがつながっていくタイプの本。とあるマイナーモキュメンタリー映画を見たことから始まる怪異。文体は軽めで読みやすい一方で緊迫感はしっかりありホラー感を楽しめるのでサクっとホラー読みたい人におすすめ。
廃村を舞台にした低予算の映画、 『ファウンド・フッテージ』 映画ブロガーのmojiはその映画を見ている最中、 とあるシーンで「白い人」を目撃する。 ただの演出と思っていたが、 他の映画にも現れるようになっていく。 そして関係者が次々と死を遂げていき・・・ーー というあらすじ。 主に映画のレ...続きを読むビューブログと メールの内容で構成される本作品。 意外とテンポも良く、 モキュメンタリーや都市伝説好きの 自分としてはとてもおもしろかった。 なにが怖いって登場人物も海藤文字さんご自身で、 ほんとに映画ブロガーもされていて・・・ モキュメンタリーだよね・・・?
読み始めて、あぁこれはイマイチだなぁと感じて、とっとと読み終えちゃおうと斜め読み気味にスピードアップを図ったところが…急ブレーキ! いや、ちょっと待てこの本面白いかも。 雑な作りと思いきや、なかなか練られたプロットがリアリティーを醸しており、ともするとベタな展開がゾクゾクと読み進められる。 後半、...続きを読む些か上首尾に運び過ぎと思えるが、実時間より半歩遅れるメールのもどかしいやり取りが一層の臨場感を付与して、それほど気にならずサクサク読める。 しかし、仮にも神様に仕える人間が、気持ちは分からなくは無いもののこれほどの暴挙をもたらすとはいやはや人とはかくも恐ろしきものだなと改めて考えた。 この夏、ブームとともに数多出版されたホラー小説の中でもなかなかの秀作。
かなり読みやすいモキュメンタリーです。 2時間あれば普段から読書する人であれば読みきれるかと思います! 個人的には楽しく読ませていただきました!
ひさーしぶりの読書。 とちゅまで読んでいたうそのしにこ「右園死児報告」を買いに行ったら売り切れか見つからない。 代わりのいい感じの本。完全にホラーが読みたい気持ちになっていたので、本作を選択。 いやー、話し言葉メインだから読みやすい。 1時間半ぐらいで読み終えれた。 内容は謎のモキュメンタリー...続きを読む映画「ファウンドフッテージ」の映画レビューの感想から始まる。映画の本編中に不気味な何かが観えたという人と見えなかった人が存在するという。はたしてこの不気味な何かの正体とは。。。。という感じ。 そこまで、情報量が多くなくシンプル。 映像化もしやすい感じだと思う。 そして、現実と虚構のなかで彷徨う感じは、本作の登場人物と同じ気持ちにさせてくれる。 あれ?今、目端に何か見えた様な気が。。。。 同じ気持ちにさせてくれる
ほとんどブログ記事とメッセージのやり取りだけで一冊が構成されており、2chのスレっぽい印象を受けました。 序盤は「白い男」とは何者なのかという謎が徐々に深まり、先が気になってワクワクしながら読み進めることができました。 ただ、その分、最終章をあまり楽しめなかったというのが正直な感想です。緊迫した...続きを読む状況や電波が悪い描写があるにもかかわらず、登場人物たちが必要以上にメールを打ち続けている様子が不自然に感じられ、どうしても現実味が薄れて物語から気持ちが離れてしまいました。 終盤は展開が急ぎすぎている印象も強く、不自然さが目立ちます。ウジが沸いているような状況の死人の顔を識別できたり、「祖母っぽい」と判断する場面には、正直「?」が浮かびました。 また、お札のおかげで見つからないという設定が唐突だったり、「呪いは再び……」みたいな終わり方も、あまり好みではありませんでした。 作中でMOJIさんが語っていた「怖いというのは、分からないこと。」という言葉の通り、正体や仕組みがはっきりしないまま不安だけが膨らんでいく序盤こそ、この作品の魅力で、強く恐怖を感じられた部分だったと思います。
☆3.0 映画レビューブログやそのコメント、SNSの投稿、メールのやり取りや新聞記事などの媒体上の文章によって展開される呪い伝染系ホラー。 いわゆる地の文が存在せず、ブログ記事やメールとしての人の語り口調でほぼ進行されるので読みやすくはあるが読み応えはないタイプの作品。 これ系で問題なのが「この状...続きを読む況でそんな文章書く!?」という不自然さ。特に終盤の緊迫した場面はそういった不自然さの連続でどんどん気持ちが冷えていくのは大きな欠点だと思う。 実在する映画のもじりタイトルがちょっとあからさまで滑り気味なギャグ感があるのもなんだか羞恥を煽る。 映像を依代とした事を理解しておきながら大した理由もなくビデオカメラを回収しないのはご都合主義的で鼻につく。それが原因でのループエンドは陳腐、最初のMOJIのレビューとそっくりじゃーんなまた違う人物のレビューも白々しくて萎える。 神社や敵の正体、由来、儀式あたりの作り込みもちょっと甘い気がした(現実の神道に詳しいわけでもないが)。綱が境界線になるなら置いた時点でハッキリあの村も現世になって、現世に顕現するための依代を消したならその時点で現世側にはいられないというのが筋だし、境を閉じるみたいな意味合いならそのままご神体か何かに巻き付けてギュッと封じる方が理に適ってないだろうか。何で境界線取っ払って燃やすんだ。 とボロクソに書き連ねたが嫌いではなかった。何故ならB級ホラーやクソ映画と呼ばれるものが好きだからだ。 まんま完成度の低い4~50点くらいのホラー映画そのものだったと思う。怪奇現象にうっかり巻き込まれる主人公、主人公を慕うヒロインっぽい人物、微妙な立ち位置の脇役はパタパタ死んで学界ではキワモノ扱いだが作品内では救世主となる民俗学者が現れる。観たことがある気すらした。 総じて小説作品としては決してレベルは高くないが、予算少なそうなB級ホラー映画が好きなら読むのは苦ではないだろう。ボリュームも控えめなのでそれこそ映画一本分程も時間があれば読める。息抜きに。
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