斎堂琴湖のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
駅のホームからバラバラ死体を線路に投げ、札束をばら撒いた後、自ら電車に飛び込んだ謎の男。
この男は誰で、バラバラ死体は誰なのか…。
この事件を埼玉県警捜査一課の刑事・氷室と浦和署の滝坂が捜査する。
男の足跡を追ううちに3年前の爆破予告事件が、奇妙に繋がっていることに気づき、そこには複雑に絡み合う人が次々と発覚していく。
少しずつ、少しずつ、ピースがかちりと埋まっていく度に唸りたくなる気持ちが湧き上がる。
真相が明らかになるにつれ、恨む気持ちもわかるのだが、自分の命を投げ打ってでもやり遂げる周到な計画に執念や怖気を感じた。
氷室の警察官になった経緯や母親への恐怖も気になった。
滝坂が上手くフォローをしていたが、これからどうなるんだろうと…桜の季節にはまた思い出してしまうのだろうか。
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Posted by ブクログ
ネタバレびっくりした。一つの作品で3回もびっくりしたのは初めてかもしれない。読み終わった後に自分がびっくりした回数を数えるとは思わんかった。それだけ衝撃的な真実。それとも相変わらず私の察しが悪いだけなのか。この謎は生涯解き明かされることはないでしょう。私の名誉のために。
この作家さんの作品は2作目の『桜葬』を先に読んでいてそのときも感じたんだけど、悲しみを背景にしたストーリー展開がすごく上手いなぁと個人的に思っています。読んでいて居た堪れなくなってくる。許されない行為なのは間違いないんだけど、殺人を犯してしまった気持ちが理解できてしまう。
そうせざるを得ないほど精神的に追い込まれてしまった人たち、彼らを救う方法は許されざる行為に手を染める以外になかったのだろうか。最も安易で楽な方に逃げたと言われてしまえばそれまでなんだけど、逆にじゃあどうしたらよかったんや!とも思う。カウンセリングだのなんだの他にもいろいろあるにはあるんだろうけど、それって別に救いになってるとかじゃなくて、ただ心の中の闇から目を背けて知らんふりするだけの行為な気がしてならない。
まぁ、罪を犯した後に当人は後悔していたようなので、結局それもその人の救いにはなってなかったんだけどさ。
大切な人を失った悲しみに対する救いって一体何なんだろう。そもそも救われる方法が存在するという前提が間違っているのかもしれない。だって私はまだ大切な人を失っていないから。大切な人もいないし。なんだか悲しくなってきた。こんな悲しい私を誰か救ってくれ。 -
Posted by ブクログ
斎堂琴湖『燃える氷華』光文社文庫。
第27回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作の警察ミステリー小説。
前半はイマイチ盛り上がりに欠ける、ありふれたストーリーだと思っていたら、後半からの驚愕のストーリー展開と予想外の真犯人、感涙の結末に圧倒された。
最後にはプロローグの意味も判り、少し出来過ぎではあると思うが、本編からタイトルに至るまで見事に伏線を全て回収出来ていることに気付いた。
これは絶対に読んでみるべき作品、読まねば、一生後悔するというレベルの作品である。
17年前に小学生の息子を亡くし、それが切っ掛けで、夫の隼人と別居しながら大宮署で刑事を続ける蝶野未希はある日、非番で訪れた大宮駅の駅前で車の爆破事件に遭遇する。ドライアイスを詰めた密閉容器を仕掛けられた車が爆発し、車に乗っていた男性が亡くなったのだ。
被害者の男性は17年前に息子の葬儀を執り行なった三上という葬儀社の社員だった。三上は葬儀社から独立し、藍崎という男性と葬儀社を立ち上げていた。
ドライアイスを使った殺害事件は他にも2件発生しており、同一犯である可能性もあった。
さらに数日後、三上と葬儀社を共同経営していた藍崎もまた、大宮駅前で何者かに刺殺される。
未希はコンビを組む宇月と共に一連の事件について捜査を進めると、少しずつ17年前の冬に息子の遥希が廃工場の冷蔵庫に閉じ込められ死亡した事件とのつながりが見えて来る。
最愛の息子を亡くした母親の苦しみと心の痛み、息子の死に早々と背を向けるかのように刑事を辞めた夫の本当の姿と心の内。
プロローグで若い頃の夫の隼人が殴った警官は……
本体価格880円
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初読みの作家さん。
犯人の動機や関係者がどこで繋がるのか気になって一気読みしました。面白かった。
ただ、浦和に土地勘がない人にはピンとこない点が多いので、万人受けはしないかな~。
作者は県民でもあるけど、ピンポイントに地名を指定してくるあたりが読んでいて面白かった点でもある。
ちなみに、題名の『桜葬』は、さいたま市の花であるさくら草とかけているのかな?と思う。
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バラバラ殺人を犯した犯人はどんな人物だったのか?
それを捜査する刑事の氷室(主人公)にも暗い過去があり、訳アリのキャラ設定も面白い。
キッカケは2020年にさかのぼる。
それぞれの悪意のある行動がキッカケになり、不運を招いた結果、3年後のバラバラ殺人事件へと繋がる。
他人の幸せを悪意で邪魔してはいけない。
話の回収の仕方もモヤモヤせず良かった。 -
Posted by ブクログ
男は駅のホームからバラバラ死体を線路に投げ、札束をばら撒き、自ら電車に飛び込んだ。
男の足跡を追う氷室刑事は、バラバラ殺人事件と3年前に起きた爆破予告事件に奇妙な繋がりがあることに気づく…。
煽り文通りのノンストップ・ミステリでした。
猟奇的な事件にかなりの衝撃を受けるものの、地道な捜査で着実に真相に近づいていく王道の警察小説です。
加害者、被害者の人脈を辿っていき登場する人物はそこも繋がっていたの?!と思うほど、関係が明らかになるにつれ散りばめられていた伏線の多さに驚きました。
生きていく上で感じる"理不尽"にどのように対峙するのか…選んだ道が警察官か犯罪者なのかは極論としても、何かのきっかけでその境界線を越えることは誰にでもあり得るのだと目の当たりにしました。
これ程緻密な計画を完遂した東郷の執念と根性を労いたくなる気持ちもあります。
ただ、東郷が鉄道を止めたことによって再び理不尽に見舞われる人がいたとしたら、それでも復讐を成し遂げる人間の業の深さを考えさせられました。
地方民の私は首都圏の地名や交通にあまりピンとこないので、土地勘があればもっとイメージしやすいのになあ…といつも歯軋りしながら読んでます。笑
やりきれなさが残ると分かっていても、こうしたセンセーショナルなお話をつい手に取ってしまい、読後ぼんやりするルーティンを抜け出せません…。 -
Posted by ブクログ
ネタバレあらすじが気になり読んでみた。
バラバラ死体を線路に遺棄して、犯人は自殺。調べていくと犯人を知っている人はとてもそんな人には思えないと言う。
なぜそんなことをしたのかという謎で先が気になりどんどん読んでしまう。
電車乗り過ごしかけた。
いやー、もうね。並木理伽が嫌い過ぎる。
犯罪はダメ、絶対。復讐物もあまりハマらないことの多い私も、ざまぁと思って、東郷さん完璧な復讐だよと称賛してしまった。
思い込みが強いタイプで被害妄想がすごくて救いようがないとしか思えない。
大友は論外。逆恨みもいいところ。
晴海が後悔していたことをきちんと警察に話せたことは希望があった。きっとあの子は他の人達とは違って犯罪には走らないでくれるんじゃないかと思えた。
氷室さんにも何か救いがあって欲しいなと思う。
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Posted by ブクログ
2020年と2023年と事件の時系列が前後する。さらに、さいたま市役所爆破予告事件、浦和界隈駅爆破予告事件、カフェの火災、武蔵浦和駅バラバラ死体遺棄事件と立て続けに起こる事件。
出だしから情報量が多くてなかなか読み進められなかったが、登場人物も把握し、文体にも慣れてくる中盤からは事件の真相に惹きつけられ、先を急ぐように読んだ。
事件の幹の部分は想像のとおりだったけれど、枝葉の部分の情報が多過ぎて、特に大友が起こした二つの事件、ここまで広げる必要があったのかなという思いも。
東郷の思いと、大友の思い、二つを描いたことで焦点がぼやけたような気も。ここは東郷に絞って、深める方が良かったような。
主人公の刑事・氷室巡査部長の抱える闇がなかなか深くて、この陰キャの主人公に思いを寄せられるかがこの作品を好きになれるかの鍵かなと。私は大好きなので、ぜひこの氷室・滝坂コンビはシリーズ化してほしいな。