ブライアン・アザレロのレビュー一覧

  • バットマン/ダークナイト:マスター・レイス

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    「バットマン・ダークナイト・ストライク・アゲイン」の時、レックス・ルーサーとの激闘の後でブルース・ウェインは、キャリー・ケリーにバットマンの仕事を譲って隠居状態にあった。だが宇宙怪人ブレニアックが、ボトルの中に収縮して収納したクリプトンの街の人々に異変が起きた。クリプトン人は、これ以上収縮した状態に耐えられなくなっていた。アトムは、クリプトン人をボトルから出して元の大きさに戻すが、科学力で劣る地球人をクリプトン人は支配しようとする。ブルース・ウェインは、南極のアジトで氷漬けになっていたスーパーマンを復活させ助けを頼む。スーパーマンとワンダーウーマンの娘ラーラが、クリプトン人に味方した。両者の戦いは、混迷の世界に波紋を呼ぶ。
    「バットマン・ダークナイト・リターンズ」「バットマン・ダークナイト・ストライク・アゲイン」に続く「ダークナイト・ユニバース」第3作。
    今回は、トランプ政権でレイシズムが過激化する世相を風刺し、クラークとラーラそしてブルース・ウェインとクラークの対立と和解そしてクリプトン人とスーパーヒーローの戦いを通して、文化や人種が異なるもの同士が理解し合うことの難しさと理解し合える可能性と希望を描いていて、フランク・ミラーがレイシズムに走る若者に届けたいメッセージが色濃くある傑作グラフィックノベル。

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    2022年12月17日
  • バットマン:ヨーロッパ

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    バットマンとジョーカーが仲良くケンカしながらヨーロッパ巡りをするお話。某所で内容を話したら女子が「なに、その薄い本」とざわめいたけど、まさにそんな感じだよ。パリのジョーカーが、狂気と優雅さを持っていてとてもいい。元はジム・リーとイタリアのライターによる企画だそうで、絵がBDっぽく繊細(雑な感想)。「ダークプリンス・チャーミング」や「ホワイトナイト」など、同時期にジョーカー物の中で、これが一番好みだな。

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    2019年12月26日
  • ジョーカー[新装版]

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    “あのジョーカーがアーカム・アサイラムから釈放される” 衝撃的なニュースがゴッサムシティの街を駆け巡った。
    かつてはゴッサムシティの闇社会の帝王として君臨していたジョーカーだったが、彼が不在の間に、他のマフィアたちはジョーカーの縄張りを山分けし、我がもの顔で支配していた。
    ジョーカーに憧れ、彼の下で働きはじめた青二才のチンピラ、ジョニー・フロストは、やがて縄張りを取り戻すべく、残忍なやり方で次々とマフィアたちを始末していくジョーカーの狂気と混沌を目の当たりにする……。
    ジョーカーを主役にしたこの作品は、バットマン版「スカーフェイス」という感じで、アーカムから出所したジョーカーが自分の縄張りを奪ったマフィアを次々に血祭りに上げていく姿を、ジョーカーに憧れる子分の目線から描かれているので、一級のクライムノベルを読んでいるような満足感を味わえます。ゴツい黒人のキラークロック、金持ちの小悪人ふうのペンギンなど、クールにアレンジされたヴィランもかっこよかったです。

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    2023年09月23日
  • バットマン/ダークナイト:マスター・レイス

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    122冊目『バットマン/ダークナイト:マスター・レイス』(フランク・ミラー/ブライアン・アザレロ 作、アンディ・キューバート/クラウス・ジャンソン 画、吉川悠 訳、2019年2月、小学館集英社プロダクション)
    フランク・ミラーが手掛けるアメコミの金字塔『ダークナイト』 シリーズの第3作。約15年ぶりとなる新作である。
    狂信者によるテロリズム、BLM、フェミニズムなど、社会情勢を深く反映させたストーリー。ボリューム感と情報量は相変わらず凄まじく、かなり読み応えがある。

    〈世界を救いに行こうか〉

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    2024年09月21日
  • バットマン/ダークナイト:マスター・レイス

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    バットマンの中でも特異なシリーズである「バットマン:ダークナイト」の15年ぶりの最新第3作(第1作はアメコミ史に残る名作であるとともに、ノーラン版映画の元ネタのひとつとしても有名)。
    シリーズが通して問うのは、結局のところ自警団的な存在でしかないアメコミヒーローが、現代においてどう存在意義を見出すことができるのか、という問題。だから、86年の第1作は冷戦下で、01年の第2作は911のような混沌状況で、年老いて引退したブルース・ウェインが時代錯誤・狂人と呼ばれながらも老体に鞭打ってバットマンとして立ち上がる。
    今作も、現代の状況を反映してオバマやトランプを彷彿とさせるキャラクターが出てきたり、バットマンも三たび復活したりとシリーズを受け継いではいる。しかし、スーパーマン、ワンダーウーマン、そして2人の娘ラーラが物語の中心となり、敵もスーパーマンと同じクリプトン星人になってしまったことからバットマン活躍の機会もへってしまった。このめ前2作のようにヒーローの存在意義を現代の中に位置づける試みは後景に退いてしまった。その意味では、前2作には及ばなかったと思う。
    第4作も構想されているようだけど、過去作のような到達点に行けるんだろうか、ちょっと心配ではある。

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    2020年01月06日