ネビル・シュートのレビュー一覧

  • パイド・パイパー 自由への越境

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    1942年の第二次世界大戦中に書かれた冒険フィクション。
    舞台はドイツ軍進軍直前のフランス。

    元弁護士として隠居生活を送っていた英国老紳士であるハワードは祖国イギリスで戦局のニュースを聞きながら何もできない自分に塞ぎこんでいたが、気分転換するためにフランスのアルプス付近へ釣りをするために慰安旅行にでかける。
    無事目的地で身心を休めていた彼だったが、そのフランスの奥地へも戦争の影は忍び寄り、当地で知り合った人から幼い子供を預けられてイギリスまで連れ帰ってほしいという依頼を受ける。

    老いた体で、混乱するフランス国内を、自由気ままに暴れまわる子供たちを連れて、果たして彼は無事にイギリスまで戻るこ

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    2024年11月04日
  • パイド・パイパー 自由への越境

    購入済み

    パイド パイパー

    第二次大戦中に少しずつ増えていく子供達と共に、フランスからドイツ軍の侵攻を避けながら故郷イギリスを目指す、元弁護士の老人の長い長い道のり。
    前知識無しに読んだので、ハラハラしながら読みました。
    お勧めです。

    #じれったい #切ない #ドキドキハラハラ

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    2024年02月09日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    老紳士と子供たち(他人)の冒険小説。
    第二次世界大戦下、スイス?フランス?からイギリスへの国境を越える旅の様子を、ドキドキハラハラしながら見守りました。
    人生でトップスリーに入る作品です。

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    2024年02月05日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    とても良い本。かなり古い本の復刻版だが、今読んでも面白かった。第二次世界大戦が始まったばかりのフランスでお爺さんと子供達がイギリスまで逃亡する話だが、悲壮感はほとんどない。最後の最後に進退極まった所を、どう切り抜けるかは見もの。映画で見たいと思った。

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    2023年09月18日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    こんなに面白い本に出会えるとは。。。
    だから読書はやめられないと思います。

    パイド・パイパーとは「ハーメルンの笛吹き」のこと。
    あるきっかけから、子供二人を連れてフランスからイギリスへ第二次世界大戦中に逃げることに。
    また様々で出来事から三人・四人と増えていく。
    無事、逃れることが出来るのか。

    もちろん、悪役はナチスドイツであるけれど、
    この小説のもっとも良いところは悪役が一人もいないこと。

    一読するべき。

    追伸…この本は出版されたその年に映画化されたそうです。
    それも戦時中の1942年。戦時中に出版されたのもびっくりだし、映画化されたのもびっくり。

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    2021年05月12日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    英国冒険小説の雄ネヴィルシュートの代表作は「渚にて」よりこっちだと聞き、表紙の絵を見てうっそーと思ったが読んで納得した。表紙に騙されてはいけない。こんなほのぼのとした話ではない。パイドパイパーはハメルンの笛吹きのことだがそれは何を意味するのか。第二次大戦下の戦火強まるフランスで、70歳の元弁護士イギリス人のハワードはイギリスに帰るにあたり世話になったホテルのメイドに2人の子供を連れて行って欲しいと頼まれる。心よく引き受けたもののドイツの侵攻激しくパリ陥落も間近、行く先々で人に助けられながらも託された子供は6人まで増える。100人の敵と戦うわけではない、未知なる世界を旅するわけでもない。戦時下に

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    2021年01月16日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    ネタバレ

    予備知識なしに買ってみたが,いやあ,面白かった.
    フランスで釣りのための休暇を過ごしていた70歳のイギリス人が,ドイツ軍の侵攻のために帰国を試みるのだが,なぜだか次から次へと子どもを引き受ける羽目になり,ドイツ軍占領下のフランスを孤軍奮闘しながら横断して帰国するまでの話.
    読み終わってから驚いたのは1942年の出版であることで,じゃあ,ほぼリアルタイムじゃん.古典的名作ということになるが,読んでて全く古くささを感じなかった.
    主人公のハワード老人がロンドンのクラブで回想するという形を取っているため,帰国に成功していることは分かっているのだが,必ずしもハッピーエンドとは言えない結末まで一気に読み

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    2019年11月01日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    戦時下の極限状況のなかで進む物語は、すべて人間の善意で成り立っている。行く先々で子供たちを託され、または自ら保護してともにイギリスへ帰ろうとする70歳の老紳士ハワードはもちろんのこと、恋人を亡くし失意のなか自ら同行しそれを助けるニコルも、(この小説のなかでは)敵国ドイツの少佐でありながら姪のことを想いハワードに託すディーゼンも、みんな誰かの幸せを願っている。戦争の真っただなか、当然血は流れ人は死ぬけれど、全編に渡りなんとも言えない優しさに満ち溢れている。人間の美しさを感じられる小説だった。

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    2019年10月23日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    ジワジワと染み入る小説。第二次大戦、独軍のポーランド侵入を機にヨーロッパに広がる恐怖。迫りくる危険を感じ独占領下の仏から本国英国へ帰ろうとする老人ハワード。しかも自分の子供、孫でもない小さな子供二人を連れて。英国への道のりは迷走しながらも一緒に行く子供の数が増えていく。戦争の恐怖と緊張感、そしてハワードが背負う命の重さと責任を一緒に感じ取りながら息をひそめるようにページをめくる。独兵を悪魔のように書くこともできるが良い面も見せている。国の未来を信じ戦っているのは同じ人間なのだ。戦争終結前の1942年作品。

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    2018年08月14日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    ネタバレ

    息子を失った傷心の老人が戦火のフランスで子供達を託され、イギリスへ向けての逃避行を始める。道中にはびこる死、そして困難。その中で連れ帰ればならない子供の数はどんどん増えて行く…
    主人公の老ハワードは持ち前の正義感と枯淡のウィットを武器に、その旅へ果敢に挑戦するのだ。
    助けてくれる者、助け合う心。
    憎むべきヴィーゼル少佐ですら、戦争の前では親類の少女の身を案ずる一人の叔父でしかない。
    敵味方、国籍の別なく子供達を守り通そうと奮闘するハワードの姿に、読者は強い勇気と人間の気高さを感じるだろう。

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    2017年02月11日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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     世界大戦下のイギリスのとあるクラブ。遠くから空襲の砲弾の音が聞こえる長い夜に、わたしはジョン・ハワードという老人と意気投合する。フランスからイギリスまで、あらかた歩いて帰ったというハワード。わたしはその話に興味を持ち、さらに話をうながす。そしてハワードは、幼い子供たちをつれてフランスからイギリスは渡った話を語り始める。

     戦争の影響で電車やバスの路線は乱れ、さらに侵攻してきたドイツ軍は、イギリス人を捕らえようとしています。

     また子供たちの描写のリアルさも、物語を盛り上げます。道中で熱を出してしまったりぐずったり、あるいは無邪気に戦車を見たがったり、ドイツ兵の前で英語で話そうとしたりと、

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    2017年02月05日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    ネタバレ

    評判が良かったので、いつか購読しようと思っていたのですがやっと古本屋で見つけ講読。
    本当に一気読みしました。

    激しいアクション、殺伐としたシーンがない。70歳のおじいさんが主人公の異例な冒険小説。
    唯一の武器は、弁護士であった資金力、交渉能力、フランスの土地勘のみ。
    本当にこれでもか!と、難題が降りかかるが、タフなイギリス紳士が切り抜ける。こんな状況でも未来に溢れた子どもとはいえ、他人の子どもを自らの犠牲を厭わずに守れるのか。
    敵であるドイツ軍に捕まりそうなスリリングな状況下に子ども達の無邪気なのが癒される。
    第二次世界大戦のフランスの情景を生かしながら、主題は、未来を担う子ども達に自らの犠

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    2013年11月21日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    第二次世界大戦のさなか、老弁護士は滞在先のスイスに近いフランスの片田舎からイギリスに帰郷する。ドイツ軍の進軍を聞き、滞在先で同郷の家族から子どもの同行を依頼され、老人と子どもたちのイギリスへの旅が始まるのだ・・。
    老郷の身なのに、小さな兄妹の世話は大変・・、しかるにさらにホテルのメイドの子どもを預かり、次には被災して孤児になった男の子も・・・、そんな風にどんどん一緒に逃れる旅の道連れが多くなる。約束したことを守りぬく老人は本当に紳氏なのだ。
    ちょっと翻訳臭が気になるけれど、一気に読めるロードサイドストーリー。

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    2013年02月05日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    第二次大戦中、引退し休養のためフランスを訪れていたイギリス人弁護士。戦局の悪化を憂い急遽帰国を決意した彼は同宿した一家の子供二人を預かることに……。
    派手なアクションも謀略もなく、老人と子供たちの旅を淡々と描くだけ……ながらも手に汗握る極上の冒険小説。様々な苦難に出会いながらも決して折れないハワード老の矜持が素晴らしい。静かで、そして力強さにあふれた物語。

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    2012年08月17日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    何度か読み返してる。
    誠実に生きて行動することが当たり前のように外野で叫ぶことはできるし、
    そうすることがいかに困難か私たちにはとてもよくわかる(と想像する)。

    けれど、1940年代の戦火の中、誠実と謙虚さで
    使命と呼ぶまでも無い人間としての当たり前に生きることが
    いかに何物にも侵されない強さを持つものかに気がつかされると、
    物語とわかっていても主人公の老紳士に泣ける。
    さりげなくも美しい人生だと思う。

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    2012年06月12日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    面白かった。
    書店員のお奨め文を読んで購入しましたが、
    期待を裏切らず、でした。
    イギリスの老紳士が子供達を引き連れてナチ占領下のフランスを脱出しようとする話。
    あっ、それでパイド・パイパー(ハーメルンの笛吹き)ね。
    何しろご老人が主人公なのでテンポはゆっくりなんだけど、
    読者は無事脱出できるのかヒヤヒヤしながら読み進める訳です。
    いや読み応えありました。

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    2017年10月14日
  • パイド・パイパー 自由への越境

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    基本的に喜劇です。
    海外小説特有の癖のある翻訳、などは感じられず、スムーズに読むことが出来ました。
    むしろ子どもたちのころころ変わる表情や、大自然の情景描写が繊細ですぐ脳裏に思い浮かべることが出来ました。
    第二次世界大戦中にフランスからイギリスへ移動する話なので、ダンケルクあたりの情勢や、出てきた地名の位置関係を確認するとより深く楽しめると思います。

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    2025年11月18日
  • パイド・パイパー 自由への越境

    Posted by ブクログ

    ハワードおじいちゃんの忍耐力と親切心に脱帽。と同時に、暴力で捩じ伏せたり、自分のことしか考えなかったりするより、結局は彼のように行動した方が、めぐりめくって満足のいく人生が送れるような気もする。

    ドイツ民話の〈ハーメルンの笛吹き男〉は子どもたちを誘拐してしまうけれど、本書の〈パイド・パイパー〉は、笛を作るのが上手で、やさしく、そして子どもたちを安全な場所まで送り届ける。

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    2024年09月19日
  • パイド・パイパー 自由への越境

    Posted by ブクログ

    創元推理文庫だったのでてっきり推理物かと思いどんな内容か事前知識なしに読み進めたら、意外にも感動系ロードストーリー。回想型なので結末は予想できるものの、旅の展開からドキドキハラハラ、途中からどんどんハマっていって感動しました。

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    2022年06月26日
  • パイド・パイパー 自由への越境

    Posted by ブクログ

    表紙は
    中央はハワードことジョン・シドニー・ハワード
    左はロニー ことロナルド・キャヴァナー
    右はシーラ・キャヴァナー

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    2022年06月01日