日本製鉄が2020年頃にメチャクチャな経営危機にあったことも、そこから華麗なV字回復を決めたことも全然知らなかったが、その道筋を非常に興味深くまとめた一冊。改革としてやった内容は、固定費削減・価格競争からの脱却・低利益率顧客の整理・海外展開のためのM&A等、王道と言えば王道なのだが、それを10兆円企業で柵の塊である日本製鉄でやり切ったのがとにかく凄い。当時社長の橋本さんの剛腕が光る。
橋本さんは何となく富士フイルムの古森さんや日本電産の永守さんを思い起こさせる。やはり有事には、こういう強いリーダーが必要なんだなと改めて実感した。