ダニイル・ハルムスのレビュー一覧

  • ハルムスの世界

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    『ところで、何の話をしていたのでしたっけ? 何も存在していない、ということでしたよね。中にも外にも何も存在していないのなら、瓶も存在していないということになりませんか? そうですよね? けれども、次のようなことを考えてみましょう。中にも外にも何も存在していない、というのであれば、何の中や外のことなのか、という疑問がわいてきますよね。つまり、何かは存在しているわけです。あるいは何も存在していないのかもしれません。でも、それならなぜ中とか外とか言うのでしょうか? いや、これは明らかに行き詰まり状態です。もう何をお話しすればいいのかわかりません。では、さようなら。』―『現象と存在について No.2』

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    2024年04月19日
  • ハルムスの世界

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     スターリン体制下のソ連における作家活動は想像を絶する。異形の奇妙な作品群は、シュルレアリスムのそれとは趣を異にする。どこかしら日本のプロレタリア文学との共通点を感じる部分もあるが、それとも違う。一見、ユーモラスに書かれているが(特に児童向け?作品において)本当に笑っていいのか躊躇する。一つひとつの作品において、自分が試されているような息苦しさを感じる。

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    2024年01月02日
  • ハルムスの世界

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    正直に言って、ちゃんと理解できた話はひとつもなかった。でも、何だか面白くて……そして不気味で、不安になった。

    印象に残ったのは、
     〈みんなお金が好きだ〉
     邪魔
     関係

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    2025年05月09日
  • ハルムスの世界

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    ゼンマイ仕掛けの人形が、同じ場所を永遠にくるくる回っているようなイメージが浮かんだ。
    意味のない言葉の羅列。
    ナンセンスにつぐナンセンス。
    あたらしい読書の楽しみ方を見つけた。

    合間にある解説も良い。

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    2024年05月02日
  • ハルムスの世界

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    ジャケ買い。暇つぶしにサクッと楽しめる短編集だった。
    正直いちいち全部の話は覚えていないけれど、「なんじゃこれ、わけわからん」とかなんとか思いながらずっとニヤニヤ笑いながら読んでいたことははっきり残ってる。
    ・色んな人がしょうもない死に方を繰り返す
    ・「どうでもいいからこの話は辞める」と話をぶった切って強制終了する
    というような内容が、呟きのように淡々と脈絡なく続いている感じ。
    オチの無い話が苦手な人にはおすすめしません。

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    2024年03月24日
  • ハルムスの世界

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    この作者自体も多分にエキセントリック(か、それを装っている)な人だったのだろうが、書かれた背景にある国や時代というものが、ここまで影響するんだなと、ユーモアのセンスは秀逸で、読んで笑いながらも暗い気持ちになった…

    に、しても訳者は大変だっただろうな、ロシアに、日本のこの諺と同じようなものがあるのだろうかとか、言葉足らずの訳を上手くしていたりとか、そういうところに目が行ってしまった。

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    2024年01月26日
  • ハルムスの世界

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    徹底した関係性の欠如、理解の欠如、意味の無さが覆うハルムスの世界。抑圧された社会をあぶり出す滑稽な作品群。面白い。
    表紙の絵もハルムスの雰囲気がよく出ている。

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    2023年09月27日
  • ハルムスの世界

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    不条理以上。

    何本か読んだことがあるような気がしたが、かつてモンキービジネスに掲載されたものもあるのね。

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    2023年09月12日