自分が親に育てられた記憶を振り返っても、納得感のある部分が多かった。
幸福感を決定する要因は3つ。
①健康 ②人間関係 ③自己決定
自分で人生を選択することが、幸福感を高めるとのこと。
幼い子供にとって、何で遊ぶ?何を着る?どうやっていく?というのは重大な意思決定。コミュニケーションをとり、考えて、判断して、決定する、そのプロセスができる力を伸ばしてあげたいと思った。
この本の対象年齢は乳幼児から小学校高学年までで、
理由は自分で決められる子になるためのベースを作る時期がこの年齢であるためとのこと。
この時期はまだ親のサポート無しには生活できない年齢だけど、子供らしいキラキラとした創造に溢れた素晴らしい世界の中で生きている年齢。子供の意思・世界を尊重して、過干渉にならないように気を付けよう。過干渉って、子供の自信を無くし、成長のチャンスを奪い、反抗心を育ててしまうと思う。
本の話に戻って…、自分で決められる子になるために必要な5つの力は以下の5つ。
①コミュニケーション力
②思考力
③自己肯定感
④諦めない心
⑤好きに突き進む情熱力
この本では、上記それぞれを伸ばすために、子供とどういった関わり方をすれば良いかが述べられている。
①コミュニケーション力
・子供との会話では、子供9:親1で喋らせる。誘導しない。共感して問いかける。
・危ないこと、間違ったことをしたら、気持ちは認める。行動は注意する。
②思考力
・問題が起きている時や注意したい時、「恥ずかしいでしょ」「だめでしょ」ではなく、状況を説明し、やめてほしい理由とともに小さな選択肢を与える
・比較はだめ、努力を褒める
・「これできないならやっちゃだめ」は✕
伝えて、数日何もしないで様子を見て、子供が自分で違和感(だめなこと)に気づくのを待つ
・ごっこ遊びは考える力を伸ばす大切な遊び。親はまずは15分は本気で付き合い、ごっこのまま離脱しよう(子供はそのまま1人でごっこ遊び)
ごっこ遊びをしっかりやっている子は、やっていない子と比較して、言語能力、他者理解、好奇心および想像力などの分野において、それぞれの能力が高くなる傾向が認められた
・子供が言うことを聞かないのは、子育ての成果としては正しい。自分の意見を持ち伝えようとすること自体が、受け入れてもらえると思っている証拠。
・子供のなんで?には一緒に驚くだけでいい
③自己肯定感
・ご褒美をもらうと好きは消えてしまう。好きはじっと見守ってあげる
・家事そのものをゲームにする。報酬は与えない。
・悲しい気持ちはそのまま受け止める
・結果ではなく努力の過程をほめる
簡単すぎる褒め、大げさな褒めは逆効果
報酬で釣らない
他社と比較しない
・これが好きを否定しない。決めつけで会話しない(◯◯だからできないんだね、など)。事実で会話する、
・長所だけをみる。ネガティブにならない。
・何でも2、3択にして選択させる
④諦めない心
才能やIQではなく、個人のやり抜く力が社会的に成功を収める最も重要な要素である。そしてそれは先天的なものではなく後天的に育てられる能力である。
努力した過程や努力する姿そのものを褒められて育った子どもは、何事も懸命に粘り強く頑張ればいつかきっと習得できると考えるようになる
・習い事のベストは2個
課題設定したり目標設定したりする時間が必要
何も無い時間や空間が大切な役割を果たす。
・親の先回りが子供の諦めない心を折る
ヘリコプターペアレント→子供が現在の生活に不満を抱きやすく、抑鬱傾向を示すことが多い
干渉が多い親に育てられた子どもほど、感情のコントロールが苦手で社会性が低く、学習面で苦労する傾向がある
・親の小さな嘘は子どもの将来に大きな影響をおよぼす可能性がある。親にも嘘をつくようになる。
脅しめいた嘘(これやらないなら捨てちゃうよ!など)も嘘。子どもに選択肢を与えて、こういった脅しはしないようにする
⑤情熱力
ひたすら純粋に好きなことに邁進している人のほうが、社会的成功の確率が遥かに高い
失敗する機会を与える。
おもちゃはシンプルなものを4つ。用途目的が決まっているものではなく、創造力によって何にでもなれる(遊べる)おもちゃがよい。例つみきなど。自分から何かを創造する力が育まれる。
キャラクターがついているおもちゃは、キャラクターに飽きたら遊ばなくなる。
公園には目的を持って行かなくても良い(何をして遊ぼうか、は言わない)
目的のある遊びじゃないとだめなのかな?にならないよう、自由に遊ぶ。センス・オブ・ワンダーの世界を、一緒になって新鮮な気持ちで驚いてあげる。