尾身茂のレビュー一覧

  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    最近の仕事で感じていた「有識者および専門家と政策形成の関係・役割のあるべき姿とは」という問題意識に合致し非常に面白かった1冊だった。シーシャ屋で軽い気持ちで読み始めたら最後まで一気に読んでしまった。

    本著では新型コロナに対応した尾身茂氏が、時系列に氏を中心とした有識者の振り返りと、それらを踏まえた課題を整理されている。

    有識者と政府がメディアで思われている以上に同一の存在ではなく、緊張関係にありつつ、専門的観点から政府に提言し続け、その都度政府側が様々な反応があり、様々なやり取りをしつつ、コロナ対応を推進する模様を描かれているのは、回顧録としても非常に面白かった。

    本著からは「専門性の重

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    2025年02月23日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    新型コロナ発生から関わってこられた尾身先生による手記です。読んでみて印象に残ったのは、平時への移行フェーズに関しては専門家と社会の齟齬が生じて、尾身先生をもってしても舵取りに苦慮したという下りでした。

    ステークホルダー間の利害対立を調停するのは本来政府の役割であって、専門家が主導する(あるいはそのように見える)のは望ましくないというのが本来のお考えでしょうけど、危機的状況にあたりあえてそこを越えたことについては、今後評価されることになるのでしょう(個人的には当時政府のメッセージが弱すぎたと感じました)。

    5類化の議論については、分科会内では重症化だけでインフルエンザとは比較できないという至

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    2024年08月14日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    社会は、日常に戻ってきている。あの大変だった日々.その中でのプロセス、専門家会議の提言。感染症危機に強い社会への展望 。
    普通の市民にとっても、大変だった日々を思い出しながら、読み終えた。
    思わず、タイトルのみで、購入してしまった.
    購入して、読めて良かった!

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    2024年04月27日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    長かったコロナ禍。いろいろな方面から矢面に立ちながらも方向性を提言・構築してくれた尾身さんはじめ専門家の方々のご苦労に心からの敬意を表します。この本の発刊を知った時、すぐにでも読みたい衝動に駆られました。コロナ禍の3年余り、私も管理職の立場にあり、常に判断と決断を迫られる日々を送っていました。葛藤もありました。本書の中で様々な分野の専門家たちが集まり、それぞれの知見をぶつけ合う。感情論になることもあり、人間関係がギスギスする中、尾身さんは「そんな内輪もめをしている場合か。仲間内の人間関係についてくだくだ言うよりも闘うなら、もっと大きな目的のために闘おうではないか。私たちに与えられたミッションを

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    2024年04月26日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    本書を読むと、特にコロナ禍の後半では政府の情報の取り扱いや意思決定が非常に軽かったのが目立ってくる。 日本ではこれまでも、そして現在も日々当たり前のように事前リークが行われているが、政治や行政では既成事実を作って物事を進めると言うのが1つの様式になってしまっているように見える。

    また実際には専門家に相談していないにもかかわらず、専門的な知識から決定したと言うのは、厳密には嘘のわけで、この辺もわが国の政治における言葉の軽さが如実に現れていると感じた。

    本書が書かれた理由の一つでもあり、専門家の奮闘を支える原動力の一つとなっていたが「対策は最終的には歴史が判断する」という価値観だ。言葉が軽い、

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    2024年03月30日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    ここで書かれていることが全て真実だとは思わないが、マスコミで騒がれている(騒ぐことで儲けているライターの皆様)世界とは異なる尾身さんの世界観を知ることができた。

    前線にいる一兵卒には、管理者や国の専門家たちがどのような仕事をしているのかよくわからなかったが、克明に描かれていたので、非常に学びとなった。

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    2024年03月24日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    尾身先生はじめ、分科会の皆様の葛藤がとても伝わる内容でした。とても貴重な資料です。
    今後のコロナ対策、そして次のパンデミックに対して、自分自身がどう備えられるか、考えていきたい。

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    2023年11月24日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    当時のことを振り返りながら読ませていただきました。
    ただただお疲れ様、そして感謝の言葉しかありません。

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    2023年10月11日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    ネタバレ

    社会は許容できる死亡者数を決められるか…。
    あまりにも重い提言だ。どうしても出せなかったとはいえ、こんなことを検討しなくてはならないほど逼迫した状況を3年も戦い続けてくれた専門家の皆さんにまずは感謝したい、と本書を読んで思った。

    誰も最も最良と言える確かな判断を出来ない状況の中で、時には怒鳴り合いながら六時間以上も話し合うのはものすごい精神力や忍耐や体力も必要だったことと思う。
    そしてこれだけ詳細なデータややり取りを残しておくこと自体も必要とはいえ大変な作業量だったことと思う。
    よくぞこれだけの文章にまとめられたものだと思う。
    著者は常に矢面に立たされる立場だったことから世間から批判されるこ

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    2024年04月20日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    あの極限状態の中で「葛藤を突き詰める」ことから真正面から向き合える人は尾身先生ぐらいしかいないんじゃないかなと思う。尾身先生の一番すごいと思う所はとにかく「辛抱強い」とこだと思う。

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    2024年02月04日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    先生に対してお礼の言葉以外になにがある?

    ・葛藤は避けるのではなく、突き詰める。
    わからないこと、もやもやしていることがあると、つい避けたくなる。逃げたくなる。そこをこらえて突き詰めることで、道が開ける。まさに。

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    2024年01月31日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    新型コロナウイルス感染症対策分科会会長としての3年以上に渡る葛藤と格闘の記録。改めて、こんなにも緻密に膨大な量の分析と議論と行動をされてきたのかと思う。そして何よりも焦点が当てられているのは、政府・専門家・市民の三者の関係とコミュニケーションの取り方について。ここで著者は「オープン」と「共創」を大事な原則として挙げられていると理解した。この点は大いに共感。隠したりいがみ合ったりすると結局はうまくいかない。政府や市民をいたずらに悪者にせず、冷静に分析・提言をされていると感じた。

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    2023年11月11日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    この人の立場でしか語れない、貴重な話だらけだ。
    歴史書としての価値もありそう。
    ただ、同じ話の繰り返しであったり、冗長だな、と感じる部分もあった。
    「1100日間の葛藤」ということであれば、最終章に書かれていることに集約されると思う。
    尾身氏への敬意を抱かざるを得ない書。

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    2023年11月08日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    今は花粉症対策でマスクをする人があちこちで見られるが、
    コロナ禍の、全員必須、しなければ国賊、というような緊張感はなくなった。
    あ、病院だけは相変わらず必須だが。

    2020年2月に始まり、2023年5月の5類移行に終わったコロナ禍で
    「専門家会議」の会長だった尾身茂氏が、その3年の活動をまとめた本。

    基本は記録。
    正体不明の新型ウィルス、志村けん、岡江久美子の死で一気に緊張感が高まり、
    当時の安倍首相以下政府の迷走が思い出される。
    学校の全国一斉臨時休業、緊急事態宣言、アベノマスク、三密、無観客東京オリパラ、、

    未知のウイルスに対する試行錯誤は当然ではある。
    専門家といっても、未知なもの

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    2024年03月06日
  • 1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

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    コロナ対策を振り返る尾身会長の手記。コロナ対策は必ずふりかえって置かなければならず、尾身氏は対策の中枢であった人。具体的なコロナ対策の記録という点でも価値があるが、このような困難な問題と状況で、きちんと文書を残し、粘り強くコミュニケーションをし、ときには苦言を呈し、内部からの反発もあったり、外部状況の急速な変化に対応したり、それを自分自身が悩みを含めて語っているところに価値がある。専門家としてのリーダーシップのあり方を示した。

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    2024年01月28日