1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

ビジネス・実用
1,980円 (税込)

9pt

政府・新型コロナウイルス感染症対策分科会会長、唯一のコロナ手記。

著者は世界保健機関(WHO)で西太平洋地域事務局長を務め、同地域のポリオ撲滅やSARS制圧に尽力した感染症対策の専門家だ。中国・武漢市で謎の感染症が発生したという話を聞いたときから「日本での感染拡大は時間の問題だ」という危機感を抱いていた。

政府・厚労省に感染症対策の専門家は少なく、2020年2月に入って立ち上がった専門家助言組織では国がしようとしている政策について意見を聞かれたのみ。このままでは対策が間に合わないと「ルビコン川を渡る決意をした」。専門家たちは土日などに集まっては手弁当で勉強会を開催し、対策の提言を出した。その数は3年間で100本以上になった。それらの提言の裏に、葛藤があった。

疫学データが足りない、政府と専門家の役割分担が不明確、社会経済活動と感染対策のバランスは? 一般医療とコロナ医療をどう両立するか。人々の価値観が多様で、唯一絶対の正解はない中で、どう社会の共通理解を見いだすか……。

新型コロナ・パンデミックは日本社会に様々な問いを投げかけた。

専門家のまとめ役として新型コロナ対策の中心にいた著者が、新型コロナの1100日間を自身が抱いた葛藤とともに振り返る。

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  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    社会・政治 / 社会問題
  • 出版社
    :
    日経BP
  • タイトル
    :
    1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録
  • タイトルID
    :
    1429651
  • ページ数
    :
    408ページ
  • 電子版発売日
    :
    2023年09月25日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    24MB

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1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    最近の仕事で感じていた「有識者および専門家と政策形成の関係・役割のあるべき姿とは」という問題意識に合致し非常に面白かった1冊だった。シーシャ屋で軽い気持ちで読み始めたら最後まで一気に読んでしまった。

    本著では新型コロナに対応した尾身茂氏が、時系列に氏を中心とした有識者の振り返りと、それらを踏まえた課題を整理されている。

    有識者と政府がメディアで思われている以上に同一の存在ではなく、緊張関係にありつつ、専門的観点から政府に提言し続け、その都度政府側が様々な反応があり、様々なやり取りをしつつ、コロナ対応を推進する模様を描かれているのは、回顧録としても非常に面白かった。

    本著からは「専門性の重視とリスペクト」・「専門性組織としてのプロフェッショナル」を強く感じた。前者では例えば尾身茂氏は自分の専門ではないと判断すれば他の専門家のアサイン・助言を乞い、他方で提言等で政府を助言する際にその提言に専門家が参加を断った時には「非常に困る」としつつ、彼ら専門家としての判断を尊重した。後者では専門家の役割は提言でありその採否の判断や実行は政府の責任としつつも、データが足りない状況でもその判断を支え実務を推進を後押しすることに力点が置かれているように感じた。特に同氏の以下のコメントはその点を端的に表現している。

    【ここは学会ではない。政府に助言するための組織だ。厳密な意味での科学的根拠がなくても、専門家としての判断や意見を言わなければ、専門家としての役割を果たせない】尾身茂著「1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録」

    専門家組織と官庁は両輪の存在であるものの、感染症分野に限らず上手くいっているとは限らない。情報がすべてある状態が望ましかもしれないが、現実の実務ではそういった状態ではなくとも意思決定し政策を推進することが必要な場面が必ず存在する。そういった場面でも、学会的な感覚ではなく、実務的な要請を理解しつつ、官庁側の意思決定を専門家の立場から支えることが必要不可欠だと考える。

    0
    2025年02月23日

    Posted by ブクログ

    新型コロナ発生から関わってこられた尾身先生による手記です。読んでみて印象に残ったのは、平時への移行フェーズに関しては専門家と社会の齟齬が生じて、尾身先生をもってしても舵取りに苦慮したという下りでした。

    ステークホルダー間の利害対立を調停するのは本来政府の役割であって、専門家が主導する(あるいはそのように見える)のは望ましくないというのが本来のお考えでしょうけど、危機的状況にあたりあえてそこを越えたことについては、今後評価されることになるのでしょう(個人的には当時政府のメッセージが弱すぎたと感じました)。

    5類化の議論については、分科会内では重症化だけでインフルエンザとは比較できないという至極当然の議論はあったようです。なぜか大竹委員の主張がメディアで大きく伝えられ政治的に5類化の流れになったあたり、どうも釈然としないのですが、そのあたりも「立場や価値観」ということになるのでしょうか。

    全体を通して、時系列に沿った対応の経緯と関連した膨大なデータから、これを「記録」として残したいという意思が伝わります。いずれ来る「次」への備えとしたいとの思いもあるのかもしれません。

    0
    2024年08月14日

    Posted by ブクログ

    社会は、日常に戻ってきている。あの大変だった日々.その中でのプロセス、専門家会議の提言。感染症危機に強い社会への展望 。
    普通の市民にとっても、大変だった日々を思い出しながら、読み終えた。
    思わず、タイトルのみで、購入してしまった.
    購入して、読めて良かった!

    0
    2024年04月27日

    Posted by ブクログ

    長かったコロナ禍。いろいろな方面から矢面に立ちながらも方向性を提言・構築してくれた尾身さんはじめ専門家の方々のご苦労に心からの敬意を表します。この本の発刊を知った時、すぐにでも読みたい衝動に駆られました。コロナ禍の3年余り、私も管理職の立場にあり、常に判断と決断を迫られる日々を送っていました。葛藤もありました。本書の中で様々な分野の専門家たちが集まり、それぞれの知見をぶつけ合う。感情論になることもあり、人間関係がギスギスする中、尾身さんは「そんな内輪もめをしている場合か。仲間内の人間関係についてくだくだ言うよりも闘うなら、もっと大きな目的のために闘おうではないか。私たちに与えられたミッションを忘れちゃだめ」の発言の場面がありました。尾身さん自身の覚悟が伝わってきて、胸を打たれました。このメンバーの立場には上下関係もなく、年齢差もなく、お互いの忖度もない。政府に対しても同様のスタンスでありました。そこに専門家それぞれの卓越した識見に対する誇りと矜持を感じました。

    0
    2024年04月26日

    Posted by ブクログ

    本書を読むと、特にコロナ禍の後半では政府の情報の取り扱いや意思決定が非常に軽かったのが目立ってくる。 日本ではこれまでも、そして現在も日々当たり前のように事前リークが行われているが、政治や行政では既成事実を作って物事を進めると言うのが1つの様式になってしまっているように見える。

    また実際には専門家に相談していないにもかかわらず、専門的な知識から決定したと言うのは、厳密には嘘のわけで、この辺もわが国の政治における言葉の軽さが如実に現れていると感じた。

    本書が書かれた理由の一つでもあり、専門家の奮闘を支える原動力の一つとなっていたが「対策は最終的には歴史が判断する」という価値観だ。言葉が軽い、あるいは情報の取り扱いが軽いという人の価値観はいわばその対局にあるわけで、究極的には「今を生きる」政治家や官僚と、「歴史の一部である」専門家たちの価値観と違いがそこにはあったように思う。もちろん個人的には、自分は後者にシンパシーを感じているのは言うまでも無い。

    一般的には「終わった」ことになっているコロナとの戦いがまだ続いていることを改めて思い出させるとともに、何があったのかを当事者が残す貴重な一冊になっている。

    0
    2024年03月30日

    Posted by ブクログ

    ここで書かれていることが全て真実だとは思わないが、マスコミで騒がれている(騒ぐことで儲けているライターの皆様)世界とは異なる尾身さんの世界観を知ることができた。

    前線にいる一兵卒には、管理者や国の専門家たちがどのような仕事をしているのかよくわからなかったが、克明に描かれていたので、非常に学びとなった。

    0
    2024年03月24日

    Posted by ブクログ

    尾身先生はじめ、分科会の皆様の葛藤がとても伝わる内容でした。とても貴重な資料です。
    今後のコロナ対策、そして次のパンデミックに対して、自分自身がどう備えられるか、考えていきたい。

    0
    2023年11月24日

    Posted by ブクログ

    当時のことを振り返りながら読ませていただきました。
    ただただお疲れ様、そして感謝の言葉しかありません。

    0
    2023年10月11日

    Posted by ブクログ

    コロナ対策で前面に出ていた尾身さんの手記。対策の内容、市民や政府との葛藤などが描かれている。裏話など意外性はあまりなかったが、それは裏を返せば当時、タイミングも内容も的確に情報発信されていたことの証左であると言える。コロナ禍とは一体なんだったのか、記憶が薄れていっているが、収束してまだ3年しか経っていないながで、改めて考えさせられるきっかけになった。

    0
    2026年06月11日

    Posted by ブクログ

    あの極限状態の中で「葛藤を突き詰める」ことから真正面から向き合える人は尾身先生ぐらいしかいないんじゃないかなと思う。尾身先生の一番すごいと思う所はとにかく「辛抱強い」とこだと思う。

    0
    2024年02月04日

1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    社会・政治 / 社会問題
  • 出版社
    :
    日経BP
  • タイトル
    :
    1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録
  • タイトルID
    :
    1429651
  • ページ数
    :
    408ページ
  • 電子版発売日
    :
    2023年09月25日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    24MB

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