山階鳥類研究所のレビュー一覧
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鳥の標識調査が始まって、100年になるという。
そんなに長い歴史があったのかとまず驚く。
口絵写真に続いて現れたのは、鈴木まもるさんの鳥の絵と「はじめに」という文章だった。絵本作家として知られているけれど、私には「鳥の巣研究家」としての鈴木まもるさんの方が身近だ。ここに持ってきたか、とまずニンマリする。
内容は、それぞれの研究者が報告をする形なので、どこから読んでも完結した短い内容になっている。しかし、中身はとても濃く、しかも一般の人にもわかりやすく書かれているので鳥に興味がある人、環境に関心がある人なら誰でも読むことができる。
1羽の鳥がどれだけ生きるのか、またどれだけの距離を飛び、どこで繁 -
Posted by ブクログ
100年に亘る標識調査で分かってきた、渡り鳥の飛ぶルートだったり寿命だったり生息環境の話。野鳥アトラスWEBというものを初めて知った。
鳥はヒトよりも環境や気候に向き合って暮らしているので、彼らを通じて気候変動の影響や防疫について知ることができるのだなぁ。その割に標識をつける人(バンダー)はほぼボランティア、しかもなるのがめちゃめちゃ大変と…よく続いてきたものだと思う。野鳥は好きだけど自分には無理だ。
シマアオジの保護の話も出てきたように、調査も環境問題対策も国際協力が不可欠。日本はシギやチドリを減少させているのに対策をなかなか取らないでいるけれど、間に合うのだろうか? -
Posted by ブクログ
鳥について知りたい事、たくさんある。
・冬に東京に来ていたジョウビタキ、日本が温かくなると何処に行くの?
・温暖化で地球の気候が変わっているが、渡りの季節や生息地も変わっている?
・ジョウビタキは1日でどのくらいの距離を移動するの?
・去年も今年も姿を見せたジョウビタキ、同一個体の確率はどのくらい?
・ジョウビタキは何年くらい生きるの?
・ジョウビタキの生息数は増えている?減っている?
このような情報を得る手段として足環で個体識別をしている。
沖縄にいた鳥がオーストラリアで見つかった。
去年巣作りしたツバメが今年も同じ巣に戻ってきた。
など、足環を付けた鳥を再確保(再確認)することでいろん